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ブロック塀の鉄筋調査を 全国の学校に文科省要請 大阪地震-5 [大地震対策]

文部科学省は29日、大阪北部地震を受けた学校でのブロック塀の緊急点検で、強度を保つ鉄筋が適切に配置されているかを設計図面で見たり、塀の一部を解体したりして調べるよう全国の自治体などに要請すると発表した。塀の高さや、補強材の「控え壁」が建築基準法に適合していることを目視で確認することも求める。

同日午後に通知する。報告期限は、目視での点検状況が7月13日、塀内部の調査を含む全体の点検状況は7月27日。文科省が8月下旬をめどに結果を公表する。ブロック塀の緊急点検は、地震翌日の19日に全国へ要請。当初は報告期限や目視以外の調査方法を明示していなかった。2018/6/29 産経

ブロック塀の緊急点検は確かにその通りであるが、はたしてまともな点検が出来るのだろうか。今、建築士事務所にはブロックの探検依頼が殺到しているが、依頼者の予算もあるから簡単な点検と報告書で済まされる例が多い。鉄筋探査をしているのは少ないだろう。

1978年の宮城県沖地震でブロック塀が倒れ死者が出て、これを契機にブロック塀の建築基準が改定された。高さが1.2m以上のブロック塀には控え壁を付けることが義務付けられた。控え壁はあるのと無いのとでは明らかに抵抗力は異なるから、付けた方が良いのは明白である。

しかしながら、では控え壁をつけたらどのくらいの震度に耐えうるかは、建築基準法には明示されていない。多分解説書はあるのだろうが、勉強不足で筆者は知らない。自分で終の住処の郵便ポストを設計した時に、図面化したものが下図である。

郵便ポストの設計案.jpg

郵便ポストの設計案

デザイン的にはありきたりのもであるが、構造的には検討したつもりである。地震動は震度7を想定して、せん断力係数は1.0である。検討した結果「底盤」の幅が1m必要なことが分かったのであった。底盤は駐車スペースとなっているところだから「土間コンクリート」を打設するので、郵便ポスト部分を厚くして「配筋」する必要があった。

さて、ブロック塀に控え壁は必要であるが「十分条件」ではないのである。自分で郵便ポストを設計して分かったのだが、控えブロック1枚分(0.4m)では震度7には全然足りない。つまり震度7の地震時には控え壁ごと転倒する可能性が高い。

ブロック塀の点検をしても「建築規準には適合している」とは言えても「震度7でも転倒しない」とは言えないのである。はたして調査依頼した顧客は満足するのであろうか?これからは、建築技術者は「本音」を言うべきなのである。

ところで筆者の設計した郵便ポストは、終の住処を建ててくれた工務店から「面倒だから勘弁して」と言われ、既製品のポストにした。既製品の方がデザインは良かったし、軽いから倒れないだろう。

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「30年以内に震度6弱以上」大都市圏のリスク浮き彫り [大地震対策]

政府の地震調査委員会(委員長、平田直東京大学教授)は26日、全国各地で今後30年以内に震度6弱以上の大地震に見舞われる確率を示した2018年版の全国地震動予測地図を発表した。

17年版と同様、首都圏や中部~四国地域の太平洋側、近畿地方などの確率が高い。また千島海溝沿いプレートでの巨大地震発生確率を見直したため、北海道東部での上昇が目立った。大都市圏の震災リスクの高さが改めて浮き彫りになっただけでなく、防災対策の見直しを迫られる自治体もありそうだ。評価は18年1月1日現在。今月18日に発生した大阪北部地震の影響は織り込んでいない。2018/6/26 日経

30年以内に震度6弱以上.jpg

大阪北部地震については現在、地震が起きたメカニズム、即ち断層が特定されてTV等で報道されている。しかし筆者はこの番組を見て違和感を持ったのであった。違和感とは近畿地区の断層に詳しい専門家の話がちっとも面白くなかったのである。面白くないとは言い方に問題があるけれど、つまり関心が湧かなかったのであった。

それはどうしてかと言うと、断層を特定されても、では首都圏直下型地震を予測できるわけではないし、断層自体日本中にどこにでもあって、そして未だ分かっていない断層もあるのである。地震が起きて新たに出来る断層もあるから、余計である。違和感とは、要するに断層の解説をしてもらっても、何も役には立たないのではないか、という気がしたからであった。

さて表記に記事であるが、30年以内に起きるであろう地震の確率を現したものなのだが、この全国地震動予測地図も本当に役に立つのかが疑問に思えてきたのである。大阪北部地震の最も揺れが大きかった高槻市の「30年以内に震度6弱以上」の確率は3~6%であった。普通3~6%と言えば大概の人は「まず起きない」と思うのではないか?しかし現実は全く違って、阪神淡路大震災とは比較にはならないが、今回、5人の死者や被害が出たのである。

一昨年の熊本地震もそうであったが、一般に九州地域は地震が少ないから、地域係数として10%の地震力の低減がなされていた。しかし2日間にわたって震度7の地震が起きたのである。要するに全国地震動予測地図で確率を発表しても、結局は日本のどこにいても「震度6弱」の地震はいつでも起きるのである。

天気予報で傘を持っていくかどうかを決めるのに、降水確率30%が目安みたいだが、たとえ外れて雨に濡れても、まあ大したことではない。又は安い傘も売っていることだから買えばよい。しかし地震となると、生命、財産の事だからたとえ発生確率が3~6%であっても備えをしなければならないのである。

地震予知が出来ないことは分かったから、今度は「30年以内に震度6弱以上」の全国地震動予測地図を作ったのだが、本当に意味があるのか問われるべきではないだろうか?

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「1日1個」だった突っ張り棒、数百個が売れる 大阪地震-4 [大地震対策]

大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震後、府内のホームセンターで、家具を固定して転倒を防ぐ防災用品が飛ぶように売れている。1日に数百個が売れる店もあり、震災が起きるたびに家庭での減災が求められながら、対策が道半ばであることをうかがわせる。防災の専門家は「災害は『対岸の火事』という意識は捨てて、備えを徹底してほしい」と呼びかけている。

今回の地震では、倒れた家具の下敷きになって亡くなる人が出た。こうした被害を防ぐには、天井と家具上面の間に入れる「突っ張り棒」や、壁に家具本体をネジ止めして固定する金具を、正しく使うことが有効だとされている。2018/06/25 読売

カインズ高槻店に特設された防災グッズコーナー.jpg

カインズ高槻店に特設された防災グッズコーナー

大阪北部地震では建物の倒壊による死者は出なかった(ブロック塀が倒れ少女が亡くなった)が、家具の下敷きになって亡くなった方が4人である。改めて家具などの耐震対策が必要なことが認識される。

そうしたことから、記事では簡単に家具の転倒防止が出来る「突っ張り」具が売れているのである。中には震度7にも転倒しないような謳い文句の商品もあるが、本当だろうか?震度7では基準法の強度で設計された建物自体が相当に危ない。推測では震度7では天井高さを2.4mとすると、5cm位は変形するのである。

又、突っ張り式のものはどの程度突っ張っておくかが問題で、基本的にはかなりネジを締めあげる必要がある。自宅の場合は構わないが、賃貸住宅の場合、突っ張り具では天井に「跡」が残るので、引っ越しの際には「人為的な傷」と見做されるのではないだろうか?

そこで知人に頼まれて筆者がDIYしたのが下の写真である。19×89のSPF材を使って組立てたが、基本は三角形の支柱を2本作り上部にSPFで繋いで天井すれすれの高さにする。支柱の三角形のベースを家具に木ネジで固定する。

転倒防止.jpg

転倒防止策

家具が転倒する場合、最も問題なのは上部が手前に倒れてくる状態である。その場合、家具の下部の手前側が転倒の中心となるが、この転倒防止策は頂部が転倒すると天井に閊えるようになる。従って、この対策を行うと少なくとも頂部が倒れるのではなく、家具の下部が手前に突きだすような転倒をすると考えられる。

従って完全ではないが、例えば家具の下に「ストッパー」を差し込めば摩擦力が大きくなるのでより安全になるだろう。そして引っ越しの際には天井に「傷」は残らない。今回のような地震が起これば当然ながら天井は「傷」となるが、震度6では免責となるであろう。

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地震で休止のエレベーター、100基まだ動かず 大阪地震-3 [大地震対策]

大阪府北部を震源とする地震後、大阪を中心に少なくとも約5万5000基のエレベーターが運転を休止していたことがわかった。大半は再開したが、22日夕時点で100基以上が稼働できていないという。人が閉じ込められた件数は東日本大震災の1.6倍、熊本地震の6倍の339件に上り、都市直下型地震の課題を露呈した。

エレベーターの保守・整備を担う大手5社に取材し、4社から回答を得た。休止した約5万5000基の多くは大阪で、安全性が確認できなかったり、部品調達のめどがつかなかったりして、再開できないエレベーターもあるという。

国土交通省によると、閉じ込めは大阪府267、兵庫県41、京都府25、奈良県5、滋賀県1の計339件発生。東日本大震災は210件、熊本地震は54件だった。国交省は「要因や改善策を分析していく必要がある」としている。2018/06/24 読売

こう言っては語弊があるのだが、今回の大阪北部地震のマグニチュードは6.1であり、1995年の阪神淡路大震災のM=7.3に比較すると、地震規模としては1/63(注)なのである。もし今回の地震が阪神淡路大震災と同じ規模の地震であったと考えると、つくづく恐怖を覚えるものだ。

注:地震が発するエネルギーの大きさをE、マグニチュードをMとすると、
  log(10)E=4.8+1.5M
  2つの地震のMの差:7.3-6.1=1.2
  log(10)Eの増分:10^(1.5×1.2)=63

今、都心では「タワマン」ブームで続々と建設中である。住宅(マンションも含む)の空家率が年々増えているにも拘らずであるが、都心の場合、沿岸部に建てられ職場と近いことが人気の理由のようだ。職場が近くて子供も預けられれば、共稼ぎ世帯には絶好なのだろう。

しかし筆者は沿岸部の様な地盤が悪いところに超高層建築の建設は問題と思っているから、タワマンにも疑問である。阪神淡路大震災では直下型であったせいか、高層建物の被害はあまり聞かない。しかし遠隔の海洋地震、東日本大地震では「長周期地震動」による1次モードの揺れは想像を超えたものとなった。

その為、今建設中のタワマンの多くには制震装置が取り付けられて、長周期地震動に対するエネルギー吸収がなされている。しかし「揺れが」劇的に、例えば1/3とかにはならないだろうから、50階クラスでは頂部は左右に振幅1.5m(波高3m)以上となるのではないか?

長周期地震動は10分以上も続くから、その間、窓などの開口部に近づいてはいけない。「いつまで続くか分からない」「もっと揺れが大きくならないか」「倒れないだろうか」など、柱梁接合部から「塑性」時の音が「ギシギシ」聞こえるなか、心理的な恐怖は極めて大きい。

そして件の記事のエレベーターの停止問題である。タワマンは代表であるが、世帯の年齢にもよるが多分10階以上のマンションでは、エレベーターが停止したら、水、食糧を運び上げるのは大変であろう。若い人がいれば20階くらいは必死になればペットボトル等を背負って登れるだろうが、その様なボランティアは現れるのだろうか?

高層建物には「非常用エレベーター」が義務付けられている。しかしこの非常用は「火災」の事であり、大地震ではない。EVメーカーの喫緊の課題ではないか?

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マンションの老朽化情報一元管理 都知事が表明 [大地震対策]

東京都の小池百合子知事は12日開会した都議会の所信表明で、マンション管理組合に耐震診断の結果などの報告を義務付ける条例を制定する考えを示した。マンションが集中する都内で、行政が踏み込んで老朽化の情報を一元管理する全国に先駆けた試みとなる。2018/6/13 日経

マンション(共同住宅)では、延べ床面積が1000m2以上で、且つ5階以上の場合、3年ごとの定期点検・報告が必要な特定建築物である。従って筆者は標記の記事を読んで違和感があった。つまり今までも定期報告を受けているのだから、当然情報管理をしていると考えていたからある。

ネットで調べてみると東京都には約53000戸のマンションがあり、そのうち14000戸については「管理組合」の無い、或いは無い可能性が高いようだ。その場合、定期報告は当然ながらなされていない。勿論多くは小規模のマンションである。

マンションに「管理組合」を設置することを定めたのは1983年で、丁度「新耐震設計」が始まった年と合致する。即ち「新耐震設計」の以前と以後では建物強度も、管理制度も大きく異なるのであった。

東京都では2020年のオリンピック開催もあって都市の強靭化の為、耐震改修を奨励しており、耐震改修の工事費の一部を補助している。しかしながら全てのマンションに対してではなくて、災害時に必要な救急活動の為の道路に面しているマンションに対してである。なお、戸建て住宅に対しては120万円が限度であるが、内訳は耐震診断8万円、設計20万円、工事費が100万円である。

耐震改修の補助(助成)金は各自治体(区、市)が行っているから、今回の老朽化情報一元管理は各自治体任せの現状から一歩踏み出して、都の行政として行うつもりなのだろうか?今後条例がどうなるのか、具体的な内容が開示されるだろうが、パブリックコメントは必要である。

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南海トラフ「避難勧告は不要」、自治体の2割 [大地震対策]

南海トラフ巨大地震の予兆となりうる現象が確認された場合に気象庁が発表する「臨時情報」を巡り、内閣府は11日、被害が想定される自治体へのアンケート結果を公表した。臨時情報が出ても巨大地震が起きない可能性があり、2割以上の自治体が、住民への避難呼びかけを検討しないことが分かった。

国は昨年、南海トラフ巨大地震について、予知を前提とした従来の防災対応を見直し、一定規模の地震が起きた時などに臨時情報を発表して広く警戒を呼びかける体制に切り替えた。ただ、情報発表後の指針などはなく、各自治体での対応が課題となっている。2018/06/12日 読売

なにやら気象庁が「オオカミ少年」のような記事である。勿論この場合の「オオカミ少年」は「オオカミが来た」と叫んで村の人が驚かすのが好きな小年の事で、結局村の誰もがオオカミ少年の言う事を信じなくなった、イソップ寓話である。

これは気象庁が頼りとする日本地震学会が、大地震の予知は不可能としたからである。はしごを外された気象庁はそれでも「臨時情報」を出すことは続けているので、それに対しての自治体の考えであった。

おそらくこの場合の地震情報は、海洋型大地震に起こる「大津波」警報である。例えば東海地域では波高さ10m以上の津波が起こる可能性があり、津波は標高30m以上まで遡上することが予想されている。

従って「臨時情報」が出た場合、海岸近くの標高30mより低い場所の住民は高い場所に批難することになる。多分批難する場所は自治体が指定していると思うが、批難した場合何時まで批難し続けなければならないのか定かではない。

1,2日の事であれば避難生活もしようが、それ以上になれば何時解除されるか、住民はいらだちを抑えきれなくなることであろう。学校は休みとなり、出勤しなければならない人達も避難すべきなのだろう。結局「信頼感」が無ければ出来ないことなのである。

又、政府は12日、2018年版の「防災白書」を閣議決定したが、その中には災害時の「自助」「共助」が重要と考えている人が6割となっている調査結果が示されている。要するに政府・行政が出来ることには限界があると言う事である。

津波について筆者はどうすればよいか、対策が思い浮かばない。真夜中に大地震が発生し、停電となった真っ暗闇の中、30分以内に高台に逃げることが想像できないのである。つまり住処は標高30m以上の所にした方が良い、としか言えない。

建物の耐震性に関しては、熊本大地震の前に筆者はこのブログで、耐震等級は3(建築基準法の1.5倍の強度)を推奨している。終の住処は建築基準法の約2倍で設計した。

又、地震後の生活として1週間分の水、食糧をストックしている。水は天然水を一人当たり1箱以上保管しており、更に床下に空いたペットボトルに「水道水」を入れて保存している。「水道水」ボトルは(多分そのまま飲んでも問題無いと思うのだが)お湯にすれば飲むことが可能である。

食糧はシリアルを朝食にしているから、これも800g入りを10個くらい常備させている。又、カセットコンロ、ボンベも置いてある。豆乳も何時も飲んでおり、常温保存が可能なので箱単位で買い置きしている。1リットルの豆乳は590kcalだから、食糧兼水分補給となる。

勤めていたころは、バッグにはカロリーメートと500mlのペットボトルをしょって通勤しており、机にはおやつのお菓子をかなりと、机下にはやはり500mlのペットボトル数本置いていた。大地震発生から1,2日した後歩いて帰宅(多分半日くらい掛る)するためである。雨具やスニーカー、ビニール袋、小型の地図、ライト等も一緒である。

「天は自ら助くる者を助く」という箴言がある。

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「国難」被害1410兆円-土木学会が南海トラフ巨大地震の報告書 [大地震対策]

西日本を中心に大きな被害が想定されている南海トラフ巨大地震が起きた場合、道路など公共インフラの損害で長期的に1410兆円の被害が生じるとの推計を7日、土木学会が公表した。学会は「国難」レベルの災害になるとして、対策の強化や都市機能の分散を進めるべきだとしている。

土木学会の委員会が公表した報告書によると、南海トラフ巨大地震の発生から、経済がほぼ回復するとみられる20年後までの間に、インフラの破損などに伴う経済活動の低迷で1240兆円、建物や工場、個人の資産で170兆円が失われるとした。

このほか、東京周辺を直撃する首都直下地震では計778兆円、大阪湾や伊勢湾の巨大高潮ではそれぞれ121兆円、19兆円と見積もった。15年以内に有効な対策を進めれば、南海トラフ巨大地震では509兆円、首都直下地震では247兆円の損害を防ぐことができるとしている。

同学会は今後、報告書を政府に提出するとしており「長期計画を立て、対策の優先順位を検討してほしい」としている。2018/6/7 産経

大変な報告書が公にされた。誰もが薄薄と感じていた日本列島を襲う大地震の被害額は巨額な数字となった。1410兆円の被害はこれでも最低限であって、副次的な被害額は含まれてはいないという。更には人命について、例えば南海トラフ地震では32万人とされている。

数字と言うものは客観性があるから、公的団体である土木学会の報告書は、今後日本の中で様々な形で独り歩きしていくことになる。従って本報告書を作成に当たっては当然ながら、高度の専門家による慎重な検討の元作られたのであろう。

筆者にとって十分インパクトのある報告書なのだが、もともと経済に疎いことから1410兆円という数字がどの様なものか実感がわかない。例えば被害金額でいえば、阪神・淡路大震災では9.6兆円、東日本大震災では16.9兆円と言われているが、これらの数字とは約2桁、つまり100倍いも大きいのである。

これからこの報告書について政治・経済学者から色々な意見が出ると思うが、期待するのは「分かり易い解説」である。例えば阪神・淡路大震災で被害を受けた地域の面積と社会資本の密度を明らかにして、想定する南海トラフ地震で被害を受ける地域の面積、及びその地域の社会資本の密度を示せば、後は簡単な算術である。

土木学会の報告書は地震などの規模を想定して、後は「積み上げ」により算出したと思うが、そもそも地震などの規模はバラツキが大きいから「有効桁数」は1ケタくらいである。それなのに1410億円と言うのはそもそもおかしい。

今建設業界はバブルにも似た状況なのだが、2020年のオリンピック後は少なくとも建築の需要は低下すると思われる。従って景気を継続するためには公共事業への投資が不可欠である。そこで本報告書は重要な意味を持つのだが、単に建設業界の為に作られたと思われては何の意味もない。

元NHKの子供番組の司会者が今「分かり易い」テレビ番組を作って高い視聴率だそうだ。筆者はこの方の番組はそれ程見ていないのだが、「分かり易い」ことは国民が理解するうえで重要で、件の報告書に関するコメントもそうあって欲しい。

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防災拠点継続へ指針-熊本地震教訓、国交省 [大地震対策]

国土交通省は、大地震発生後も役場や避難所、病院といった防災拠点を使い続けられるよう建物の設計、立地に関する指針をまとめた。庁舎の損壊が相次いだ平成28年の熊本地震が教訓だ。国交省は、共同住宅やオフィスビルにも役立つ内容で、一般の建物を継続使用できれば、避難所の受け入れ負担軽減につながるとみている。

熊本地震では、熊本県宇土市など5市町の庁舎が壊れ、代替地が二転三転した例もあった。益城町では、耐震性があったはずの避難所の一部が天井落下などで利用できなくなった。

指針は、建築主や設計者は大地震後の機能継続を想定した構造を検討すると明記。立地も浸水、液状化などに配慮しながら選び、市長ら幹部の部屋、危機管理部署、病院の手術室はエレベーター停止などの影響が小さい場所が望ましいとしている。電気や水道の停止を想定し「72時間は自立できる」といった目標を定め、対策を取っておくことも求めている。2018/6/3 産経

今回の指針は当然のものと言える。筆者は阪神大震災の直後に被災地を視察したが、神戸市役所旧庁舎の中間階の崩壊を目の当たりにした。層崩壊した階には下水道部が入っており、その為下水道に関する資料が使えず、復旧作業が遅れたとされている。

或いは東日本大震災時に免震構造の病院が建物自体に被害が無いばかりか、機能も維持されて被災した病人、負傷者を受け入れることが出来た。病院が機能維持される大事さを改めて認識された事例として知られている。

こうしてみれば指針の妥当性は明らかであるが、一方で、住宅に関して「共同住宅」でも役立つもの、としている点が気に掛る。今はタワーマンションの人気が高いが、大地震で崩壊は免れてもエレベーターが使えなくなると、高層階の住人にとってはもはや住むことは不可能である。従って「共同住宅」も適用を勧めているのだろう。

しかし筆者は個人住宅も大地震後において居住可能なものにすべきと考える。阪神・東日本・熊本大震災時に体育館で避難生活し、その後仮設住宅に身を寄せている人々は、震災を受けていない自分たちの明日かもしれないのである。

筆者はこのブログでも数回、住宅の耐震性は建築基準法の規定する地震力の少なくとも1.5倍で設計すべきとコメントしている。一般の戸建て住宅で基準法の1.5倍の強さにするには100万円くらいなのである。これは土地代を含めた建設費の3~5%くらいなのである。

国土交通省としては1982年の「新耐震設計」から36年経った今、本当は基準法を全面改正したいところ、法律の一貫性と言うか、あまりにドラスティックな改正を躊躇したのではないか。耐震改修を進めているけれども、それは現在の基準法の強度にするものである。その政策にも影響することを懸念もしたのだろう。

誰かが本当の事を言わねばならないが、建築界には昔のようなボスはいない。

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横浜駅でエレベーターに1時間超閉じ込められる [大地震対策]

26日午後2時50分ごろ、横浜市営地下鉄の横浜駅(同市西区)のエレベーターが故障で止まり、男女9人が約1時間20分にわたって閉じ込められた。エレベーター内に空調は設置されておらず、2人が体調不良を訴えたが、重症者はいないという。

市によると、エレベーターは地上1階から地下へ2~3m降りたところで突然停止。消防やエレベーターの管理会社などが救助作業に当たり、午後4時10分ごろに9人全員が外に出た。定員は15人だった。市や管理会社が故障の詳しい原因を調べる。2018/5/26 産経

15人乗りEVの籠の大きさは1.6m×1.5mである。ここに9人乗っていたわけであるが、単純に50㎝角に一人いたわけである。ぎゅうぎゅうではないが、身動きできる状態ではない。この様な狭い箱の中に1時間20分も閉じ込められた人達は気の毒である。

報道では空調が利かなかった事があげられているが、照明はどうだったのであろう。暗闇であったならば空調どころではなくて、恐怖心の方が強かったと思われる。筆者は閉所恐怖症気味なのでそう思うのであるから、多分照明は点いていたのであろう。

空調が利かないというのであるが、人間一人は約100Wの電熱器、と聞いたことがあるので、9人だと900Wのヒーターである。寒い時にエアコンの補助的に使うスタンド型のヒーターがあるが、大体1000Wである。つまり1.6m×1.5mの中に9人がいて、900Wのヒーターが置いてあった、と言う事も出来る。

又、エレベーターは完全な密封ではないが、もし密封空間であると天井高さを2.4mとすると容積は5.76m3であり、9人の体積を一人65㎏としてそのまま65リットルと見做せば、5.2m3となる。一人当たり約0.6m3=600リットルであり、酸素は約20%だから120リットルとなる。人は1日で360リットルの酸素が必要だから、1時間20分では20リットルとなる。

この計算では120リットル>20リットルで問題無かった、となるが事は簡単ではない。酸素濃度が問題なのである。20リットル消費されると残りりは100リットルとなり、空気量は600リットルだから酸素濃度は16.7%となる。酸素欠乏症では酸素濃度が16%になると頭痛、吐き気症状が起きる危険な状態なのである。

巨大地震の発生確率が上がってきている中、建物の耐震性や耐火性、或いは津波対策が重要だが、EVに閉じ込められる人も間違いなく出るであろう。停電の暗闇の中どの様に生き延びていくか、EVメーカーは早急なハードの対策と体験訓練等の開催が必要である。

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転倒する家具、迫り来る炎に熱風-リアルな災害を五感で体験「VR防災」活用進む [大地震対策]

VR(仮想現実)技術を活用し、防災に役立てようとする取り組みが行政や民間企業で広がっている。4月下旬、東京消防庁が国内で初めて運用を開始した「VR防災体験車」に実際に乗車してみると、災害で転倒する家具や、目前で燃え広がる炎の迫力に圧倒された。体験者一人一人の危機意識を高めるのが狙いで、専門家は「災害を自分のこととして認識できる」とVR活用の効果に期待を寄せる。

赤い車体に“VR BOSAI”の文字。東京消防庁が導入した「VR防災体験車」は全長約12mのトラック内部に8人分の座席を備える。専用のゴーグルを着用することで360度の立体映像が映し出され、展開に応じてシートが揺れたり、空気や水しぶき、熱を発したりすることで臨場感あふれる疑似体験ができる。2018/5/9 産経

地震の疑似体験として、筆者は阪神大震災後技術研究所の大型振動台で実際の揺れを体験した。最大加速度848ガル、最大速度105カイン、最大変位27cmで揺れる振動台の上で、10人くらいの体験者たちは必死に手摺を掴んでいた。

体験は確かに実感がわくと言うか、本当にこの様な揺れに対して今の建物は大丈夫なのか、疑問に思ったものだ。しかし現実として「新耐震設計」の建物は阪神大震災でも殆どが倒壊を免れており、かなりの割合で今も使われている。勿論地域によって揺れの大きさは異なったのだが。

そして東日本大震災では14階建ての9階で執務していて、10分くらいにわたって大きな揺れを体験した。阪神大震災と東京での東日本大震災の揺れは全く違う。揺れの強さは阪神大震災の方がはるかに大きかったが、東日本大震災の長い揺れに対しては平静ではいられなかった。

何時までも振動の終息が感じられなかったからで、遠くに見えるARKの超高層ビルの揺れがはっきり分かった位、揺れがこの先どうなるのか分からなかった。ただ建物が倒壊する前には鉄骨梁の接合部は高力ボルトだから、ボルトの摩擦接合が切れる時の大きな音がするはずで、そこまでは行っていない、と思ったくらいである。最も各柱の接合部から大きな音がしたら多分全員がパニックになったであろう。

建物の設計では倒壊しないことを目標にしているので、例えば「保有靱性率」「応答塑性率」など、部材の弾性範囲をはるかに超えた領域での検討がなされている。つまり各柱の接合部からは盛大な音が出るのである。心臓の悪い人にとっては大変であるし、普通の人でも心的外傷後ストレス障害(PTSD)が残るであろう。

「VR防災体験車」に実際に乗車してみて実感すれば、多少免疫がつくかもしれない。

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