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基礎杭の支持力不足による問題-8 三井不動産が459億円の賠償求め提訴 [建設関連ニュース]

横浜市都筑区のマンションで強固な地盤に杭が届いておらず建物が傾いた問題で、事業主の三井不動産レジデンシャルが28日、施工主の三井住友建設と1次下請けの日立ハイテクノロジーズ、2次下請けの旭化成建材の3社を相手取り、計約459億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

三井不動産によると、住民らでつくる管理組合は平成28年9月、傾いている1棟を含む全4棟の建て替えを決議。訴訟では、3社に不法行為責任などがあるとして、建て替え費用や工事期間中の住民の仮住まいにかかる費用を含む約459億円を請求している。

マンションをめぐっては、都筑区の1棟が傾き、旭化成建材が基礎工事の杭打ちで他の杭の記録を転用するなどのデータ改竄をしていたことが27年10月に発覚。市は28年8月、傾いた棟が中規模の地震で損壊する可能性があるとして、建築基準法違反で三井不動産レジデンシャルと三井住友建設に是正勧告していた。2017/11/28 産経

1年前のブログの続きである。その時点では三井不動産の損害は390億円と報道されていたが、建設物価の値上がりか、解決が遅れたことからの仮住まいの家賃の為か、東京地裁への訴えは約459億円の損害賠償となった。巨額な金額の為、先のブログでも関係者だけの協議では解決しないとコメントしたが、果たして裁判となったのである。

裁判となれば容易には解決はしないと思うが、住民への配慮はどの様になっているのだろうか。長引けば、建替えて後戻ることを希望していた住民の心変わりもあるのではないだろうか?子供の通う学校の事や、仮住まいとはいえ数年も経てば近所付き合いもできてくるからである。

裁判の最大の争点は事業主と建設3社の負担割合である。約459億円の損害賠償額は事業主自身の過失は考えていないだろうが、果たしてそうなのか?前のブログでも指摘したが、三井不動産レジデンシャルは「素人」ではない。筆者から言わせれば、特にマンション建設に関しては並みのゼネコンより技術力がある。

何しろ品質監理に関しては専門部署があって、部員数も多分百人以上である。プロパーは少ないが、中途採用した部員は殆どがゼネコンの所長経験者である。流石に全ての現場には常駐はしていないと思うが、定例会議や杭工事等重要な工事(工種)の検査には必ず立ち会って現場で現物を現認するのである。

彼らの立場はあくまで建築主であり、法的には「工事監理者」が検査などの責任を負っている。工事監理者は設計した所から任命されるので、今回の事件では三井住友建設である。従って三井不動産レジデンシャルには監理責任は無いから、被害は全て他の3者の責任と考えていることだろう。

建設生産は他の製造業とは異なり、製品化されてから販売するのではなく(マンションではエンドユーザーからは既にできた製品であるが)施工中に建築主、工事監理者、設計者、施工者が協議をしながら作りあげているのである。ここで「建築主」は一般には「素人」だから「工事監理者」が委任を受けて、建築主の代理をするのである。

しかし三井不動産レジデンシャル(他の大手デベロッパーも同じだが)は素人でなく、建築主として建設過程に関与しているのである。その立場は法的には規定されていないが、公共工事の「監督員」と同じである。つまり「口は出すが責任は無い」という極めて片務的な都合のよい立場なのである。

約459億円もの巨額な賠償請求裁判である。筆者が前から感じていた「監督員」のことも議論してもらいたいものである。

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子会社で改竄 タイヤの補強材など149件と発表-不正把握から1年以上非公表 [エッセイ]

東レは28日、同社の100%子会社が、製品の検査データを改竄していたと発表した。改竄は平成20年4月から28年7月の8年3カ月に149件あり、顧客と約束した仕様を満たさない不正な製品をタイヤメーカーなど13社に納入していた。東レは不正把握から1年以上公表しておらず、情報開示の姿勢を問われそうだ。

同社の日覚昭広社長は28日、東京都内で記者会見し、「大変なご迷惑をおかけし、まことに申し訳ございません」と陳謝した。

製品データ改竄は神戸製鋼所や三菱マテリアル子会社でも相次ぎ発覚。東レは榊原定征経団連会長が社長、会長時代に問題が起きていたことになり、日本の大手製造業への信頼が損なわれるのは必至だ。2017/11/2 産経

日本は現在民主主義国家としては世界第二位の経済大国である。それを支えるのが製造業を主軸とした技術産業なのである。経済界の「総理」と言われる経団連の会長の出身会社である東レが8年以上も前から(つまり経団連会長が社長、会長)不正を隠ぺいしていたとは、筆者にはもう何が何だか分からないくらいである。

東レの社長の会見を見たが、本当に謝罪の気持ちがある様には思えなかった。言い訳に聞こえるのは、例えばJIS規格には合格しているから、社内規格に不合格でも違法ではない、というものである。これは待ったくの詭弁である。今は「誇大広告」が分かれば違法なのである。日本の製品は「品質が高い」と、他国との製品との違いをアピールしているのではなかったか。

筆者はTQCを経験しているから統計的品質管理は一応勉強した。大量製品の品質検査には全数検査は出来ないから、抜き取り検査とならざるを得ず、統計学が必要となってくる。製品にはバラツキが出るから、バラツキの程度である「標準偏差」を計算し、平均値からどの程度の範囲までバラツキがあるかを見るのである。

規格値を満足させるには、例えば平均値に標準偏差の1.73倍を加えて製造するようにすれば、規格外(不良品)の発生確率は5%となる、と言う様な事である。不良率を1/1000にするには標準偏差の4.6倍を平均値に加える。東レの社長の会見はJIS規格で規定する不良率を遥かに高い社内規格としているので、安全上は問題ない、と言いたかったのだろう。

しかし繰り返すが、誇大広告」は違法なのである。東レの日覺昭廣社長は東大工学部出身だから、技術屋的な発想で弁解したのであった。ところでネットで調べてみると、日覺昭廣社長は経営者として有名であり、いろいろな箴言が載っていた。

例えば「世の中ではすべて正しいことが行われている」と言うものである。又、「現状を把握できていなければ、軌道修正もできなくなる」とか「面白いのは厳しい環境にある会社ほど、業績がいいということ。まさに「疾風に勁草を知る」で、困難に直面して初めて、その価値や強さが分かる」である。日覺昭廣社長に先見性があることは確かなようだ。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の中で、30年前の主人公は日本製品を見て粗悪品と思い、現在の主人公は日本製品を高級品と見なしていた。1985年の映画だから、今から30年前である。今回の事態では、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の30年後の主人公は日本製品をどう言うのだろうか?

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中高生の読解力ピンチ-文法分からず中学生43%が誤答 [エッセイ]

主語と述語の関係といった「係り受け」など、文章の基本的な構造を理解できていない中高生が多くいるとみられることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究チームによる調査で分かった。新井教授は「読解力が不十分だと社会生活を送る上でも大きな影響が出る」と懸念している。

調査は平成28年4月~29年7月、中高生を中心とした約2万5千人を対象に実施。中高生の教科書や辞典、新聞記事などに掲載された文章を題材に、基礎的な文法を踏まえていれば答えられるようにした問題を出した。

例えば中学の教科書から引用した「幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた」の一文と、「1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた」の一文とが同じ意味かどうかを尋ねたところ、「同じ」と誤答した中学生は約43%を占め、高校生でも約28%が間違えた。

調査では、中高生に1カ月に読んだ本の数やスマートフォンの利用時間、1日の勉強時間など生活状況も尋ねたが、読解力との明らかな相関はみられなかった。一方、経済的に困難な家庭に学用品などを補助する就学援助を受けている子供の割合が多い学校の正答率が、相対的に低いことも分かった。2017/11/28 産経

国とは国語である、という考えがある。言葉は数千年の歴史の中でその国独自の進化(?)をしてきた。即ち、国の歴史そのものであり、言葉が同じ、というのは文化が同じことでもあって、その国独自のものなのである。

日本人が日本人である為には、まず日本語をしっかりと覚える必要がある。これは決して排他的、差別的な考えではない。日本に帰化するのにはいくつか条件があると思うが、やはり日本語を話せることは重要である。日本が好きになってもらうことも大事(そもそもこれが帰化の動機であるはずである)であるが、日本人を好きになるには会話は欠かせない。

何故、報道とは少し異なる帰化する事を書いたかは、元々日本人として日本に生まれ、日本語を話している子供の国語があやしくなっては、これは日本文化が失われる大変な事態なのである。太平洋戦争後、日本語を廃止して英語を母国語にする目論見があったようだが、天皇制と同じく、日本の国柄を残すべく抵抗したのである。

報道の表題の「文法分からず」という表現は少し違和感がある。それはどの様な言語であっても、文法を意識して会話や文章の読み書きはしていないからで、それは母国語だからである。1歳ころから言葉をかなり覚えてきて、赤ちゃん言葉が話せるようになるが、赤ちゃんは「文法」を知っているはずはない。

しかし報道の内容の「読解力」の低下についてであれば、当に憂慮すべきことである。例えば試験問題も読解力が無ければ、数学、理科、社会など全て教科の文章問題は出来ない。「読解力」低下の理由は極めて明確である。即ち、今の子供たちや、多分30代くらいまで本を読まなくなったからである。今やベストセラーは殆どなく、多くの作家の初版は6000部だそうだ。

筆者は典型的な理系なのだが、読書は趣味となっている。活字中毒とまではいかないが、何かしら活字を読まない日は無いし、いまはブログのネタ探しで様々な情報を読んで忙しい。終の住処には本棚用の納戸があって、2000冊くらいの本がある。中学、高校と歴史の授業は嫌いであったが、社会人となってからは歴史小説を読んで、日本の歴史に関しての知識は殆ど歴史小説からである。

小説が売れなくなったのは若い人が本を読まなくなったからではあるが、一方、最近の本は長編小説が多くなっているのも原因かもしれない。その理由の一つにパソコンによる執筆があるかもしれない。パソコンでなら幾らでも修正、編集が可能であり、とりあえず思いつくまま打ち込んでいき、更に膨らますことも可能である。筆者が現役のころ、分担執筆や論文を書いた時がそうである。

真っ当な作家はその様なことはしてないだろうが、例えば上、中、下3巻1500頁ともなると、やはり手が出しづらくなるに違いない。その様な文学界の状況ではあるが、親が読書している姿を見れば、小学生くらいまでの子供は本を好きになる様に思う。

小学校からの英語の授業が始まっている現状で、いかに子供たちに本を読ませるようにしていくか、学校任せにしてはいけないのではないか。

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ポーラ美術館-杉山寧「水」 [エッセイ]

ポーラ美術館のコレクションは前のブログで紹介したが、その多さや、質の高さには堂目した。ルノワールの「レースの帽子の少女」に会えたのは嬉しかったが、筆者には杉山寧の「水」があったのは本当に驚いた。手元にある杉山寧の画集には所蔵元が書いてなく、多分、個人所有なのだと思っていたからである。
杉山寧「水」.jpg

「水」(ポーラ美術館HP)

個人所有の場合、大抵は所有者が悦に入って眺め、招いた客に自慢するのだと思うが、展覧会に期間限定で貸し出すこともあるから、杉山寧の「水」に出会うのは展示会の情報を絶えずチェックしていなければならない。

しかしポーラ美術館にあったのである。もともと箱根に来たのは会員制ホテルの利用券を義弟が入手したので、義母と義弟と家内と4人で来たのである。今の時期は紅葉が見ごろなのだが、寒いし、あまり歩きたくなかったから、まだ入ったことのないポーラ美術館に来たのであった。

杉山寧の「水」は地下1階の展示室にあった。147.3 x 227.3cmの大きさの絵は深い青の川を背景に、黒い服を着た女性が水甕を頭に載せている構図である。シンプルな構図であるが、川辺が上下に少し描かれ、女性は7:3の位置に立っている。この構図はもうこれしかない、と思えるバランスになっている。

画集で知っていたのだが、杉山寧はそれまでの日本画の常識を代える筆法である、岩絵の具を微笑に細かくはしないで、立体な絵付をしている。ナイル川といわれる川も岩絵の具で表面はザラザラしている。そして女性の服はその上に描かれたものであることが分かった。やはり実物を見なくては分からないものだ。

そして水甕であるが、画集ではディテールも載っていたので、その細かい描写は陶芸家が見たら驚くほどではないか、と思っていた。そして実物もまさにその通りで、この甕は川のテクチュアとは別である。女性の顔もそうだが。

杉山寧は他に芸術院賞を受賞した「孔雀」等も展示してあり、十分杉山芸術を堪能できた。国宝になるには、少なくとも製作してから50年経過していることが条件らしいが、杉山寧の「水」の製作は1965年である。

日本画の常識を代えた杉山寧の代表作「水」は、国宝にすべきではないかと筆者には思える。

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ポーラ美術館-オーギュスト・ルノワール [エッセイ]

ポーラ美術館の事は勿論名前を知っていたのだが、どの様な美術品が所蔵されているのか全く知らなかった。そして展示室に入ったのだが、先ず驚いたのがカメラ撮影が出来るのである。ただしフラッシュ撮影と、個別の美術品で撮影禁止となっている。美術館で撮影できるのは驚きであった。

昨日のブログで展示されている画家名を紹介したが、やはりオーギュスト・ルノワールの作品には素直に魅かされる。その中でも「レースの帽子の少女」が表情といい、色使い、背景等の組合せで、如何にも当時のお嬢様を描いている。この子を現代にそのまま連れてきたら、世界中のアイドルになれるだろう。

レースの帽子の少女.jpg

レースの帽子の少女

他にも「水浴の女」や「エッソワの風景」等が展示されている。「水浴の女」も中々良いのだが、入浴なのに何故背景が草木なのだろう。入浴ではなく日光浴なのだろうか?そしてルノワールの「色彩」が十分ではないように思えるのだが。

オーギュスト・ルノワールは昨年の8月に国立新美術館で鑑賞したが、その時の絶品は「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」であった。Wikiで調べたら、木洩れ日の射す中、多くの着飾った人々の舞踏会であるが、手前の夫人の眼差しは「レースの帽子の少女」が大人になった時の様である。

最近の日本女性は細くなるのが理想の様に思っているような気がするが、「レースの帽子の少女」で見える二の腕は健康的なものだ。可愛らしく、健康的な肢体こそ女性の魅力だと思うのは筆者の思い込みなのだが、この「レースの帽子の少女」が思いこみの根拠になると思っている。

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ポーラ美術館 [建築計画]

ポーラ美術館は箱根仙石原の国立公園内にあり、自然が多く残る地域である。国立公園内であっても建設は可能であるが、その為には自然環境保護の観点で審査を受けることになり、環境大臣の認可が必要なのである。

1997年には建設計画が発表されると、住民の反対運動がおこり、その結果建物の高さは大幅に低くなって、斜面の敷地に潜るような設計となった。設計は日建設計で、担当は安田幸一設計主管(現東工大教授)である。

ポーラ美術館エントランス.jpg

ポーラ美術館のエントランス

エントランスから建物に入ると先ずエスカレーターで1階のロビー階に降りる。入口は2階だったのである。展示場は地下1階に1つ、地下2階に4つある。地下2階の展示室2,3は現在つながって展示されている。

23日に出かけて入ったのだが、当日は「名画100点でめぐる100年の旅」の企画で、ポーラ美術館が誇る所蔵の中から、エドゥアール・マネ、クロード・モネ、ピエール・オーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌ、フィンセント・ファン・ゴッホ、レオナール・フジタ(藤田嗣治)、マルク・シャガール、パブロ・ピカソ、黒田清輝、梅原龍三郎、そして杉山寧などの名画が展示されていた。

名画については次回にして建物であるが、外観は上述の通り寄り付き道路より下にあるので全体像は分からない。内部に関してはコンクリートの打ち放しを基調としており、大きなガラス窓や、木を随所に使っているデザインである。

昼食を摂った1階のレストランからは自然の風景が十分に見えて、今の季節だから紅葉が奇麗である。天井も高く窓ガラスが大きいから、外からは潜っているように見えるが十分解放感がある。外のテラスもあるが流石に今の季節では使えない。これだけの自然に囲まれていれば、四季折々の花や葉の色の変化が楽しめるだろう。

デザインのコンセプトは知らないが、色調はモノトーンと木だけであり、少なくとも美術館の主役である芸術作品を引き立てるように配慮されている。2004年度の日本建築学会賞作品賞やBCS賞を受賞している。

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変形し「抜けない杭200本」、駅チカ開発中止 [建設関連ニュース]

兵庫県姫路市のJR姫路駅近くで行われていた市有地の整備事業が、思わぬ形で中止となった。半世紀前の高層ビルの基礎工事で打ち込んだ杭くいが変形し、容易に抜けなくなったためだ。「駅チカ」の一等地だが、このままではビルなどを建てるのは困難で、市は跡地利用に苦慮している。

1966年完成の高尾ビル(10階建て)で、3、4階部分が、70年代まで姫路市内を走っていた「姫路モノレール」の大将軍駅として利用。モノレールの運休(74年)、廃止(79年)を経て、賃貸住宅などとしても使われたが、老朽化のため、市が2016年度から5億円近くかけて解体工事を行っていた。

ビルを撤去後、地中に埋まっている基礎部分のH形鋼の杭(長さ約16m)を抜こうとした際、機械が破損。杭を振動させて引き抜く特別の工法で抜いたところ、先端部分が変形していたことが判明した。H形鋼は約200本残っており、市は「振動を伴う工法を使えば抜けるが、民家が多い地域なので、近所迷惑になる」として工事を断念した。

敷地は姫路駅北西側の約1800m2。跡地の利用方法はビルの撤去後に検討するとしていた。市は「杭が残ったままでは基礎工事をやり直せないので、商業ビルなどは難しい。平面駐車場かプレハブ程度のものしかつくれない」としている。2017/11/22日 読売

先端部分が変形したH形鋼のくい.jpg

姫路市の駅ビル跡地で見つかった、先端部分が変形したH形鋼の杭(姫路市提供)

筆者は数多く経験しているが、既存杭の引き抜きは非常に難しい。もともと基礎杭は鉛直支持力だけではなく、地震時には引き抜き抵抗力が必要であり、簡単に抜けては困るから難しいのは当然なのである。

杭の材料は、木杭、鋼杭、既成コンクリート杭、場所打ちコンクリート杭とあるが、各々引き抜き工法は異なってくる。材種だけでなく、地盤、周辺環境、敷地の大きさなどの作業条件によっても工法が異なってくるので、選定にはそれらの条件を十分検討しなければならない。

既存杭の撤去の方法は「引き抜き」と「破砕」に分けられ、破砕には「ロックオーガー」工法がある。
一方引き抜きには
1. 振動を与えて杭の摩擦力を低減させて引き抜く
2. 杭の周りをケーシングで「縁切り」させて擦力を低減させて引き抜く
3. 杭の周りをケーシングで「縁切り」させて、ケーシング内の杭と土を一緒に引き抜く
等の方法がある。

今回は多分、振動や縁切りをしないで、パワージャッキを使って直接引き抜こうとして失敗したものと思われる。H形鋼のサイズは分からないが、写真からはH300×300のようだ。写真が杭の先端であれば、施工した時は打撃で打ち込んだ時に、支持層に根入れさせる際に変形したものだろう。又、隅に写っている杭は捩れているが、これはパワージャッキを回転させたものである。

10階建ての建物の重量は15t/m2位である。H300の杭の支持力は100tonくらいだから、6m2に1本の杭が打設されたものと推定できる。かなり細かく杭があるので、引き抜かないと改築する建物の基礎杭の配置が難しいのであろう。

振動を与えて杭を引き抜くと周辺住民に振動が伝わるから問題であるし、又、杭の後を十分な埋め戻しは出来ないから、空洞(隙間)が出来て地盤沈下の原因ともなるので、この工法は使えない。上記の3の方法であれば可能であるが、長さが16mあるので効率が悪く、施工費は大幅に上がる。

既存杭の再利用という方法もあるが、既存建物と同規模の建物しか設計出来ない、既存杭の支持力の確認が必要、などの問題がある。本来は再利用すべきなのだが。

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岩国・山肌崩落男性生き埋め [建設関連ニュース]

21日午後、山口県岩国市の林道工事現場で山肌の一部が崩落し、建設機械で作業をしていた男性1人が生き埋めになった。午後1時半ごろ、岩国市錦町宇佐の林道を造る工事現場で山肌の一部が崩れ、土砂が約20メートル下に崩れ落ちた。土砂が落下した場所で男性2人が作業していて、このうち1人が建設機械に乗ったまま巻き込まれて生き埋めとななった。

関係者によると、巻き込まれたのは島根県の60代の男性とみられる。午後2時すぎから警察と消防約70人が出て男性の救出作業にあたっている。現場は林道大朝-鹿野線の工事現場で、警察によるとのり面は、建設機械で山肌を掘削する作業中に崩れたという。2011/11/21 テレビ山口

林道を造る作業で、「切り通し」していて起きた事故である。山間部での道路工事は、切り通し、切り土、盛り土、トンネルなどの困難がある。しかし道路は住民にとって不可欠であり、おそらくこの林道も完成すればかなり近道となる道路なのであろう。

日本の国土の70%は山だから、山間の道路工事は土木工事の中で占める割合は多い。生活の利便性が悪ければ、住民の若い人たちは故郷を離れて行ってしまう。又、道路はネットワークとなっていなければ、1本の道しか集落に行けないと、もし災害で道路が使えなくなると死活問題となってしまう。

岩国・山肌崩落-1.jpg

写真-1 切り通しの状況

筆者は建築屋だから道路工事に精通はしていないが、写真-1を見るとかなり急こう配の切り通しである。おそらく60度以上と思われる。この様な勾配の場合、余程地山がしっかりとした地盤でなければ、今回の様な崩壊事故となるし、又、完成したとしても大雨や地震時にはやはり災害が発生してしまう。

岩国・山肌崩落-2.jpg

写真-2 地盤状況、砂地盤?

又、写真-2からは地盤は「砂質」のように筆者には見受けられる。基本的に砂地盤では45度以上の勾配はあり得ないから、もし「砂質」であったのならこの道路を設計した時点で問題である。十分な地盤調査は行われたのであろうか?

切土の角度をどう設定するかは「法面問題」と言うが、その設計の為には土の密度、粘着力、内部摩擦角、地下水位、想定する地震動などを決める必要がある。地震動を決めるのは難しいが、基本的にはこれからは国土強靭化すべきであり、震度6以上の地震にも耐えうるようにすべきだろう。

又、土質条件であるが、粘着力、内部摩擦角をどう考えるかで幾らでも答えが変わってしまう。三軸圧縮試験が前提であるが、排水条件をどうするかが問題となり、多分数種類の三軸圧縮試験を行って、総合的に判断すべきだろう。

今回の事故が予算の少なさの為に十分ではない設計であったならば、犠牲となった方は浮かばれない。

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貧富による学力差は「小4から拡大傾向」 [エッセイ]

経済的に困窮している世帯とそうでない世帯の子供の学力格差が小学4年生頃に広がる傾向にあることがわかった。大阪府箕面市が2014~16年度、小中学生らを対象に実施した学力や生活状況の調査データをもとに、日本財団(東京)が分析した。

同財団は、箕面市の生活保護受給世帯とそれ以外の世帯の小学1年生~中学2年生約1万人について、同市が14~16年度に実施した国語や算数・数学などの学力テストの平均偏差値を比較した。市の困窮する子供への支援策を検討するため、同財団で分析した。

分析では、国語で差が顕著にあらわれた。生活保護世帯の小学2年生の平均偏差値は49.6で、それ以外の子供(50.1)との差は0.5ポイントだった。小3でも1.9ポイントだが、小4になると5.5ポイントに拡大した。その後も4ポイント以上、下回り、中2では5.8ポイントに広がった。算数・数学でも同様の傾向を示しているという。2017/11/20 読売

この問題は随分前から言われていた。ただし貧困家庭という対象ではなく、東大生の親は収入が多い(例えば年収950万円以上とか)というものである。この仮説はどうも本当の様である。有名大学の親の年収が高いのは、多分世界中で同じだと思える。韓国などでは優秀な子には、親族として応援しているらしいから、似たようなことなのだろう。

貧負の差によって子供にハンデキャップがつくのは公平ではない、という考えに「大学入試制度におけるアファーマティブ・アクション」がある。米国ではマイノリティの貧困家庭の子弟が大学を受ける場合、試験の点数を嵩上げするか、特別枠で入学させる制度がある。

今回の報道の様なことが徐々に問題化してくれば、日本でも「アファーマティブ・アクション」が行われるかも知れない。しかしこれは大学入試の事であって、このニュースでの問題は、貧困家庭の中学生の子供の学力が低くて授業について行けず、高校に入っても卒業できない生徒が増えている事を示唆しているのである。

少子高齢化の時代で、高校入試では定員割れの学校が多くなっている。学校経営としては定員を確保したいから、それこそ入試試験では合格点を徐々に下げているのが実態なのである。しかし高校となると流石に授業について行けず、不登校となった生徒を卒業させるわけにはいかないから、中退となってしまう。

ところで平成25年12月13日に成立した生活困窮者自立支援法では、第六条、都道府県等は四、生活困窮者である子どもに対し学習の援助を行う事業を行う事となった。これは上記のように授業について行けない子供に対しての「補習授業」であり、偏差値の高い高校入試の為のものではない。

筆者の住む市では、県が始めた生活保護世帯の授業について行けない子供への「補習授業」を引き取り、市として3年前から始めている。実は筆者は3年前に市のHPでボランティアの先生を募集しているのを見て、丁度働くのをやめてこれからただ遊んでいるのもどうかと思い、申請したのであった。

毎週2回、市の会議室で18時から2時間の教室である。今は市の担当が2名(定年後の元教員2名)、ボランティアの先生が7名で、生徒は日によって異なるが10名くらいである。筆者の担当は数学なのだが、高校入試の過去問で難しものになると時間が掛ってしまう事がある。

しかしその様な難問を解くような趣旨の教室ではないので(生徒には入試では難しいのは捨てて、易しい問題を全問正解するよう勧めている)、私にとってはボケ防止である。

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あおり運転後で男性にけが-危険運転致傷容疑で47歳男を逮捕 [エッセイ]

「あおり運転」を行い男性にけがをさせ逃げたとして、警視庁西新井署は、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)と脅迫などの疑いで、千葉県船橋市芝山、自営業、山田純也容疑者(47)を18日逮捕した。

逮捕容疑は、10月26日午前9時ごろ、東京都足立区の環状7号線でワンボックスカーを運転中、約1.2kmにわたり、さいたま市の男性会社員(30)が運転する乗用車への距離を詰めて何度もクラクションを鳴らしたり、窓を開けて「おい、この野郎」と怒鳴ったりした上、前方に割り込んで衝突させ頸椎捻挫の軽傷を負わせたとしている。山田容疑者はそのまま信号無視をして逃走したという。

同署によると、山田容疑者は「割り込まれて腹が立った。激しくぶつかっておらず、相手がけがをしたのは納得いかない」などと容疑を一部否認している。同署が事故の経緯を詳しく調べている。2017/11/20 産経

日本では一般人は銃を持っていないが、自動車については乗用車だけでも6000万を超えており、この自動車は運転者によって危険な代物となるのである。最近特に「腹がたった」から「煽った」「無理に停車」重大な事故、という様なパターンが多い。これは自動車が運転者の「狂気」によって「凶器」になっていることなのである。

昔から普段はおとなしい人なのに、車に乗ると人が変ったようにスピードを出すなど乱暴な運転をする、という話は聞いたものである。1~2tonもある乗用車が運転者の意のままになるから、普段仕事のストレスなど、自分の思うように事が行かない人が無茶な運転をするのであろう。

スピードの出し過ぎなど乱暴な運転は勿論違反であるし、極めて危険であるから当然許されることはない。更に、「割り込み」されて位で「切れて」で「煽り」を行うとなると、これはもう確信犯と言える犯罪行為である。

自動車の利便性はもう説明するまでもなく、今や自動車なしでは文明が成り立たない、と言っても過言ではない。鉄道や公共バスが整備されていればまだしも、多くの人は自家用車で生活が成り立っている。昔のように「何里」も歩く生活は出来ないからである。

高齢者がブレーキとアクセルを間違えてコンビニに突っ込んでしまう事故は後が立たないが、このようにケースが限定出来る場合、車の方で安全対策は可能なはずである。しかし奈何せん、運転者が情緒不安定で直ぐキレるような性格では、自動車メーカーも流石にそこまではどうにもならないだろう。煽りが出来ないようにすることは可能かもしれないが?

こうなるともう対策は2つしかない。運転免許を取る時に精神鑑定とまではいかなくとも、自動車学校で行う「運転適性検査」の結果を単に本人の今後の注意喚起とするだけではなく、合否判定にすることである。そうなると何回も受けて「受かるような回答」を覚えてくるかもしれないが、そうなれば、精神分析における性格テストに関しては相当なデータがあって、そのデータに基づく試験も精巧なものを使う事になる。

2番目は刑罰を厳しくすることである。今回のケースではもう2度と本人には免許を交付しないか、少なくとも10年間は受験させない、など厳罰にするしかないだろう。

一方、最近では乗用車にもドライブレコーダーを付けている車が多くなっている。事故の時に自身の運転が悪くない、或いは不可避であったなど身を守るためである。実は筆者もドライブレコダーを付けることにして注文している。しかしあくまで前方のみであり、「煽り」については後方にも着けなければならない。どうするか?

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