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日本海北部の海域で水揚げされる2歳以上のブリが近年、小型化 [環境問題]

資源量は高い水準にあり、原因は不明だ。分布・回遊の範囲がオホーツク海など北方に広がってきており、新潟県水産海洋研究所が関連を調べている。同研究所漁業課の池田怜・主任研究員が4日、新潟市中央区の研究発表会で報告した。池田研究員によると、同研究所が2011年と16年の12月に佐渡市で水揚げされたブリの体長を調べたところ、2歳以上のブリが10cmほど小さくなっていることが判明したという。年1回形成されるうろこの模様などから年齢を推定した。

体重7kg以上とされる寒ブリサイズに成長するのに、以前より1年多くかかるようになったことも分かった。17年1月に漁獲された7kg以上の寒ブリの年齢は4歳だったのに対し、15年ほど前に調べた同量の寒ブリは3歳だったという。2017/07/3 読売

筆者は鰤が好きだ。刺身も良いし、寿司のネタにも良い。又、鰤シャブにしても鍋が美味しくなる。頭や骨の粗で作る鰤大根も良い。筆者は冬になると近くの鮮魚センターで半身を買って、身の方は刺身と切り身にして、粗は鰤大根にする。出刃庖丁と刺身包丁があるから自分で捌く。

この記事を読み、改めて調べてみると、日本では年間約20万tonの鰤を食べており、天然鰤が5万ton、養殖が15万tonとなっている。天然の鰤の方が美味しいのは確かであるが、環境保護の観点では養殖を多くするのが望ましい。その点では鰤に関しては日本は良くやっているのではないだろうか?

記事では天然鰤の成長速度が遅くなっている原因は分かっていないようで、気になる現象である。生物学は全く不得手の筆者ではあるが、手塚治虫のマンガで自然界で食糧不足になり、ある種の動物が小型化することをテーマにした作品があった。小型になれば食料は少なくて済む。

しかし小型化して生き延びて、その後、又食料が増えて大きくなるという保証は無い。食糧不足は更に進むことも当然ありうるわけで、世界中の動物が絶滅することもあるのだろう。氷河期などが多分そうなのだろう。

大きな現象が起きる前には必ず予兆があるものである。大地震についての予知は出来ないが、太平洋プレートが日本海に沈みこんでいるのは確認されている。鰤の生育が遅れているのは、今、海洋での生態系が少しずつ変化している結果ではないだろうか?

そして藻、プランクトン、子魚、中型魚、大型魚という生体系が狂い始め、生命を生んだ海が壊れていく予兆ではないと言いきれるのだろうか?ここまで書くとSFの妄想になってしまうが、少なくとも鰤の生育が遅れている原因は突き止めてもらいたい。海洋国日本の責務である。

ところで養殖の鰤に関して、天然とは違うとして「はまち」と呼ぶことがある。そして「はまち」の養殖には餌に抗生物質を混ぜている、と聞いたことがある。現在はどうなっているのか分からないが、長年食すると副作用は無いのだろうか?まあ筆者の年齢ではあまり気にならないが、若い人は心配であろう。

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核のごみ最終処分地選定へ-「科学的特性マップ」を公開 [環境問題]

経済産業省は28日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)を地中深くに投棄する「地層処分」の適否について、日本地図を4色に塗り分けて示した「科学的特性マップ」を初めて公表した。地図の公表によって、核のごみの最終処分地について国民の関心を高めることが狙い。マップを活用した説明会を今秋以降、全国で開催し、地域の理解を得た上で、将来的な処分地選定調査につなげたい考えだ。2017/7/28 産経

公開された「科学的特性マップ」は詳細でありここでは掲載できないので、下記のリンクを参照されたい。
「科学的特性マップ」資源エネルギー庁

これを見ると

1. 候補地は海岸近くである
2. 海岸近くで適さない地域

となっており、解説では

1. 候補地は海岸から近い(沿岸から20km以内)ところで、輸送時のリスクを考慮したのであろう
2. 海岸近くで適さない地域に関しては
① 火山活動地域
② 地震時の断層がある
③ 著しい隆起、浸食がある
④ 地熱が高い(地下300mで100℃以上)
⑤ 地下水のPHが4.8未満の酸性
⑥ 地下300mまでが1万年以降の地層
⑦ 鉱物資源が見込まれる地域

が選定した理由である。候補地に挙げられた地域では迷惑なことであろうが、あくまで候補であって、今後の地域との協議に拠って進めるとしている。

一般の廃棄物の処理場を造る際にも多くの住民の反対運動が起きるのである。まして放射性廃棄物の処理場である。それは核物質は自然界では半減期が数万年と言われるものである。その様な地域では幾ら地下300mで地表には放射能は上がってこない、と説明されても「豊洲市場」ですら問題視されているのである。「安心」できるわけがない。農作物や水産物の風評被害も懸念される。

しかし「バーゼル条約」によって、廃棄物は日本国内で処分しなければならない。例えば開発途上国にお金を出して保管してもらう事は出来ない。これは道徳上も当然のことで、近年特に騒がれている「差別」そのものである。

ゴミ問題は家庭内でも、分別したゴミを収集日までどこに置いておくかは主婦の頭痛の種であり、ゴミの集積場所も、どの家の前にするかは大変な問題である。誰だって自分の所は嫌である。しかし核のごみ最終処分地はどこかに決めなければならないのは自明なのである。

だから原発稼働反対、という人たちはあまりに短絡である。今やめても日本には既に多くの核のごみがあるし、将来的には原発はやめるとしても、代替燃料や再生可能エネルギーが日本の持続的発展を保障できるまでは、原発頼みなのである。中東情勢如何では安い石油が高騰する可能性は否定できず、そうなれば日本の貿易収支は一気に莫大な赤字になるのである。

以上を纏めれば、今とりうる政策は原発の再稼働期間を例えば今後40年と公約して、これから10年くらいは優秀な学生を原子力分野に高待遇で来てもらう。そして原発の廃棄物処理を含めた廃炉についての研究をしてもらうのである。40年間も研究したら核物質を分解する技術も生まれるのではないだろうか?

「人知を尽くして天命を待つ」という教えがある。誰かが原子力に正面から立ち向かうしかないのである。それが出来るのは若者だと筆者は考える。

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再エネ買取総額、2050年度に累計94兆円-電気料金に上乗せ、国民負担増も懸念 [環境問題]

太陽光や風力など再生可能エネルギーで発電された電力を大手電力会社が一定価格で買い取る「固定価格買い取り制度」で、2050年度までの買い取り総額が累計で94兆円に達することが22日、電力中央研究所の試算で分かった。この制度の買い取り価格は火力発電や原子力発電より高く、その分は電気料金に上乗せされる。買い取り総額の膨張は国民負担の増大に直結するため、政府は見直しに着手。制度継続には国民の理解が必要になりそうだ。2017/7/23 産経

この「固定価格買い取り制度」は2012年7月1日、再生可能エネルギー特別措置法が施行された。民主党の菅直人政権の時、ソフトバンクの孫正義の「最低でも税抜き40円」を取り入れて始まったが、その後買い取り価格は年々下がってきてはいるが、最初に申し込んだ事業者との契約は続くので、通常の電気料金より高く購入せざるを得ない電力会社は、需要者にその分の上乗せした額が膨らんでいるのである。

自然エネルギー政策が成功したのはドイツであるが、太陽光発電の装置の低価格化が進み、あまりに通常価格と乖離した為、2016年に6月8日に「固定価格買い取り制度」は2017年から廃止することを決定した。

日本の場合、買い取り価格が始まった2012年時点では発電量が10Kw以上の場合、43.20円/whを20年保証するものである。そして今年度は22.68円/whで20年となっている。つまり20円値下がりしているのだが、逆にいえば最初に認可された事業者は20円/wh以上儲かっていて、今後15年間はその利益が保障されているのである。

最も5年前と今日では発電効率は進歩しているので、現在の算定で比較するのは公平ではない。しかし2012年当時でも発電量が10Kw以下の場合の契約期間は10年だったから、発電効率の進歩についてではなく、契約期間については議論の余地がある。

ところで静岡県伊東市八幡野に大規模な太陽光発電所の建設に対して、地域住民が反対しており、行政も計画の白紙撤回を要請している。しかし事業者は既に多額の投資(おそらく土地の買収費用)しており、白紙撤回は出来ないと主張している。

住民の反対は地滑りや土砂災害のリスクが高くなること、漁業への影響及び景観破壊である。反対しているのは認可権を持つ市長だけではなく、静岡県知事も同じである。筆者は金儲けしか考えない事業計画に対しては当然ながら反対であるし、事業者が海外資本が日本の広大な土地の買収にも反対する。市長、県知事の政治家としての力量を示してもらいたい。

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家庭ごみ収集に考える環境保護-アルミ缶でボランティア [環境問題]

昨日のゴミの収集は「瓶、缶」の日で、いつものようにチワワの散歩の後、歩いて50mほどの集積場に持って行った。するとアルミ缶のみを選り分けている人がいた。見た感じでは業者の作業員風ではなく、おそらく近所の人の様である。

多分アルミ缶を集めて、それをさらに纏めて換金するボランティアのように思えた。ネットで調べると例えば、「NPO法人 アルミ缶でボランティア」では、アルミ缶の再資源化で得た売却益を、WFP(World Food Program) 国連世界食糧計画の公式支援窓口である国連WFP協会に寄付し、WFPの学校給食プログラムを支援している。

おそらく目撃した人は同じような趣旨のボランティア活動をしているのであろう。そういえば2年前の自治会総会で、アルミを集めているので、できれば「瓶、缶」を一緒ではなく分けておいてくれると有り難い、旨の発言があった。

一方で、アルミ缶に限らないが、段ボールや新聞紙等の再資源化が可能な廃棄物を、トラックで持ち去る業者もいるようだ。基本的にこの様な「営業行為」は条例で禁じており、地域によっては業者の態度が威圧的でトラブルとなっているようだ。市町村で回収業者に委嘱している作業のうちで「良いところだけ」持って行ってしまわれては、回収業者には廉価で委嘱を出来なくなってしまう。

筆者の地域ではその様な「条例違反」業者はいないようだが、先の「アルミ缶」も基本的には「条例違反」に思えるが、市としては「黙認」しているようだ。おそらくボランティア活動に「建前論」で指導すると、更に大きな「建前論」の環境保護政策が出てくるのだろう。

筆者が見かけたアルミ缶を選りわけている人を、丁度登校途中の小学生も見ていた。集積場が小学生の集団登校の為の集合場所でもあったからでる。せっかくボランティア活動をしているのであれば、選りわけ中だろうけど説明してくれれば、(もし)世界の貧しい国の子供の為に行っているのであれば、絶好の教育になると思うのだが。

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不要携帯から金・銀・銅、東京五輪メダル作成へ-日本は「都市鉱山」の国である [環境問題]

使用済みの携帯電話やスマートフォンから、金、銀、銅を抽出し、2020年東京五輪・パラリンピックのメダルを作る全国規模の取り組み「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」が26日、福井県内全17市町でも始まった。

県内ではこれまでに福井、鯖江、越前、坂井各市と越前町が参加し、デジタルカメラ、ゲーム機などの小型デジタル機器を回収しているが、取り組みを加速させるため、携帯電話、スマホに特化した回収ボックスを全市町の役所・役場に設置した。

小型家電リサイクル法が13年に施行されたが、回収は進んでおらず、年間の目標14万tonに対し、6.7万ton(15年度)にとどまる。県は「思い出が詰まっていてしまい込んでいる携帯電話、スマホを、東京五輪を機に、新たな思い出に生かしてほしい」としている。2017/06/29 読売

都市鉱山(urban mine)とは、都市でゴミとして大量に廃棄される家電製品などの中に有用な資源(金やレアメタルなど)が存在することから命名されたものである。そこから資源を抽出し、有効活用するというリサイクルの一環である。

日本は世界有数の資源大国である。(独法)物質・材料研究機構が2008年1月11日に発表した数字によると、日本の都市鉱山に存在する金の総量は6,800tonで、これは全世界の現有埋蔵量の約16%にあたる。銀は60,000トンで、これは世界の埋蔵量の22%にもおよぶ。同様にインジウムは世界の16%、錫は11%、タンタルは10%と、日本の都市鉱山には全世界埋蔵量の一割を超える金属が多数存在する。

都市鉱山は金属含有率も非常に高い。例えば、金鉱山の鉱石 1 tonから採れる金は南アフリカの有力な金鉱山でも4~5gであるのに対し、携帯電話1tonに含まれる金は約280gもある。携帯電話はきわめて採算性の良い「鉱山」なのである。

本記事はリサイクルで2020年オリンピックのメダルを造ることが、日本の環境問題に取り組む姿勢のシンボルになり、世界へのメッセージとなることを指摘しているが、尤もなことである。各競技の表彰式の度にアナウンスされることだろう。

建設業界にとっては携帯のリサイクルは関係ないが、今後耐用年数を終えた建物の解体が継続的に増えていく。そして建設業では今やリサイクル率は90%以上であり、例えば鉄骨や鉄筋はほぼ100%リサイクルされる。つまり電炉メーカーによって新たな鋼材になっているのである。

ガラスもリサイクルの優等生である。ガラスカーテンウォールは現代では欠くことのできない外壁のテクスチュアであるが、建物は汚れにくいし、リサイクルしやすいのである。デザイン性だけではない環境配慮の建物である。従ってガラスカーテンウォールの(想定外の)大地震時の飛散防止対策は重要課題である。

資源が無いといわれている日本がいつしか「都市鉱山」の国となっていた。後はリサイクルに必要な燃料、エネルギーである。当面は原発に頼り、次にはメタンハイドレートや太陽光などの自然エネルギー等で自前のエネルギーが確保できないだろうか?

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濁る世界遺産、熊野川-「水の国」キャンペーンの清流イメージ無残 [環境問題]

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の観光スポットである「熊野川」の濁りが止まらない。かつての「鮎がすむ清流」のイメージは見る影もなく、茶褐色のドロリとした流れが岩を洗っている。上流の脆弱な岩盤からの崩落が原因とみられるが、あまりに広範囲すぎて抜本的な対策も打てない。県も一時、「絵的に厳しい」と川の写真や説明を観光パンフレットから外したほどだ。自然と人智の闘いは終わりが見えない。

熊野川には、奈良県十津川村を縦断する「十津川水系」と、和歌山県の飛び地の北山村から流れ下る「北山川水系」があり、新宮市熊野川町で合流している。濁っているのは十津川水系で、北山川水系は観光客に人気の瀞峡(どろきょう)を抱く清流で透明度も高い。2017/6/26 産経(写真も)

濁りのひどい十津川水系(右側)と清流の北山川水系(左側)の合流地点.jpg

濁りのひどい十津川水系(右側)と清流の北山川水系(左側)の合流地点。

3年前に黒部ダムや安曇野に観光に行った際上高地にも訪れたが、清流で知られる梓川は濁流となっていた。3日前からの大雨のせいで山から流れ込んだ土砂が原因であった。何時もなら緑が濃くなった山々を映し出す梓川は無残であり、せっかくの観光であったが惜しまれた。

日本の川は基本的に流れが速いから、大雨でもない限り奇麗な流れなのである。そして記事の北山川水系の熊野川は清流であり、更に透明度も高い事で人気なのである。通常の降雨は、里山の木々の足元には長年に渡って落ち葉が堆積し、土粒子が流れるのを防止している。自然のフィルターなのである。

記事の濁流は「十津川水系」からであり、原因は上流の脆弱な岩盤からの崩落だそうである。岩盤であれば木々は育つのが難しいから、降雨時に地肌を守れない。問題となる言葉であるが「禿げ山」なのだろう。東南アジアや南アメリカの森林伐採によって山の地肌が現れ、雨のたびに土砂が流れ込む。日本と異なり川の流れは遅いから、特に濁りは濃くなる。やはり環境問題の主要な課題なのである。

更に記事には「十津川水系」の上流にある2つのダムも濁流の原因であるとしている。ダムは経年のうちに貯水池には土粒子が沈殿し保水容量が少なくなるので、定期的に放流する必要がある。その放流時に土粒子のうち、粒系の細かい粘性土粒子が一緒に流れてしまうのである。本来は放流するのではなく、貯水池の底浚いをすればよいのであるが、相当な費用が必要である。何しろ浚いあげた土砂は「汚泥」扱いで、産業廃棄物なのである。

ダムの影響は否定できないが、やはり山肌を守ることが必要なのである。「脆弱な岩盤」であれば今後集中豪雨でもあれば大きな崩落が起きて「土石流」となって下流へ流れ、災害となる可能性は高い。土砂災害を防ぐ意味でも何らかの対策は出来ないのだろうか?

今は東北、熊本の震災復興や2020年オリンピックのために忙しい土木業界であるが、何れ本来の社会インフラ整備の為の事業が待っている。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の観光スポット「熊野川」も是非対象としてもらいたい。

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前橋市が「スローシティ」に-国際組織「チッタスロー協会」に加盟 [環境問題]

前橋市は22日、地域の環境や生活、文化を生かし、スローライフを推進する都市「チッタスロー(伊語、英語でスローシティ)」の考え方を広める国際的組織「チッタスロー協会」への加盟が認められたと発表した。日本からの加盟は、宮城県気仙沼市に続き2都市目となる。

市文化国際課によると、スローシティは1999年にイタリアで生まれた考え方で、地域の食や農産物を大切にする「スローフード」の概念を街づくりに応用した。同協会は〈1〉健康的なライフスタイルの推進〈2〉環境保護〈3〉都市の均一化に対抗し、文化の独自性を守る――などを基本理念に掲げ、現在、賛同する世界30か国の238都市が加盟している。加盟すると、スローシティを名乗ることができ、都市のイメージアップを図ることができる。2017/06/24日 読売

「スローライフ」「スローフード」は20年以上前から提唱されている概念で、地球環境問題を考えた時、自分たちや地域で何が出来るのか、の実践である。「世界的視野を持ち、地域で実践」という環境問題のスローガンにある。筆者が環境問題に関心を持ったのは1900年代の終わりで、会社が環境管理システムISO14000の認証を受けることになったことに起因する。

勤めていた会社ではISO14000の前に品質管理のISO9000の認証を受けており、筆者は技術課長だったので認証の為のスタッフとして品質マニュアルの作成から始まって、その実施指導、更に審査では自分の部署の対応を行っていた。その経験と当時の職務からISO14000も同じ役割をしたのである。

建設業の場合、製造部品は作らず現場で組立ることが大部分である。例えば電力使用量について現場で使う電力使用量は製造業に比べてはるかに小さい。ガソリンにしても運搬車の使用が大部分である。結論からいえば、建設業で尤も環境配慮すべきは「産業廃棄物」の適切な処理であった。

ISO9000の時には「品質管理」であるから、建築屋としては技術的にも面白かったのだが、14000は「産業廃棄物」なのである。勿論重要な仕事なのだが筆者はどうも個人的には興味が持てなかった。それは産業廃棄物の「適切な処理」が実は環境省、厚生労働省、国土交通省、都道府県や役所の担当者によって微妙に異なるのである。まだ技術的に黎明期であったのである。

従って各支店の環境担当者は支店のテリトリーでの「適切な処理」の「流儀」に精通することになる。筆者は本社であり全ての支店を主導する立場にあるが、各支店の「流儀」をマスターするのはとても短期間でできる事ではない。例えば日本史・世界史を丸暗記するようなことで、筆者の尤も不得手なことなのであった。

環境管理には「温暖化対策」「オゾン層の状況」や「森林保護」、「生物多様性」など世界的視野を必要とする課題があった。筆者は建設業にとってはあまりウェートの無いこれらについて、100冊近い本を購入して勉強した。各支店の環境担当者に対抗するためである。何しろ廃棄物の「適切な処理」に関してはとても敵わないからであった。

その時に読んだ本の中に「スローライフ」「スローフード」のことが書かれていたのであった。人生哲学のようであり、なるほど環境問題は奥が深い。レイチェル・カールソンの「沈黙の春」など、何れも懐かしい本は、家のクローゼット収納の中にある本棚に並べてある。

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肥料に汚泥混入、新潟の製造・販売会社を家宅捜索-有機質汚泥の再利用の問題 [環境問題]

新潟県胎内市の肥料製造・販売会社「ニイガタオーレス」が、商品表示にはない汚泥の混じった肥料を生産、販売していた問題で、新潟県警は12日、肥料取締法(登録を受ける義務)違反の疑いで同社本社や倉庫などを家宅捜索した。関係者からも事情を聴き、混入の経緯を調べる。

県警によると、同法は汚泥を使って肥料を生産する場合、登録を受けるよう定めているが、同社は登録していなかった疑いがある。県と農林水産省によると、汚泥の混じった肥料は平成27年4月から29年4月の間、約4000tonが新潟県など5県で販売されていた。

県と農水省が4月に実施した立ち入り検査で発覚。サンプルを分析した結果、法律で定められた有害成分の含有許容量を下回っており、肥料を使って生産した農産物の安全性に問題はないとしている。2017/6/12 産経

建築屋である筆者には記事中の「汚泥」が気になった。土木・建築業界で「汚泥」とは、杭工事等で発生する「泥土」を意味するが、食物の栄養分は殆ど無いから、肥料として意味がないからである。従ってこの汚泥は「泥土」ではないのである。

汚泥とは、産業廃棄物法により、種類が分けられている。
① 排水処理後および各種製造業生産工程で排出された泥状のもの
② 活性汚泥法による余剰汚泥
③ ビルピット汚泥
④ カーバイトかす
⑤ ベントナイト汚泥
⑥ 洗車場汚泥
⑦ 建設汚泥
等である。⑤、⑦が杭工事等で発生する「泥土」のことである。上記のうち、①、②が有機質汚泥であり、肥料になりうるものである。

その「汚泥」であるが、肥料として使うには、肥料取締法に従う必要がある。同法では

第四条 普通肥料を業として生産しようとする者は、当該普通肥料について、その銘柄ごとに、次の区分に従い、第一号から第六号までに掲げる肥料にあつては農林水産大臣の、第七号に掲げる肥料にあつては生産する事業場の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。

三 汚泥を原料として生産される普通肥料その他のその原料の特性からみて銘柄ごとの主要な成分が著しく異なる普通肥料であつて、植物にとつての有害成分を含有するおそれが高いものとして農林水産省令で定めるもの

となっており、登録の際には当然安全性の審査がなされるのである。なにも例えば下水処理後の汚泥を肥料にすることはない、と思われるかもしれないが、日本は海外から大量の肥料を輸入しているのである。食料自給率が40%以下の日本であるが、肥料については考慮されてない。肥料の輸入を90%(おそらくこれより多い)とすれば、真の食料自給率は4%になってしまうのである。

ものの本では江戸時代には資源循環が回っていたという。田畑の肥料は人や家畜の糞を有効に活用していて、現代から見ても有機肥料の手本であった。そしてこのことにより江戸は当時世界で最も衛生的な都市であったと謂われている。

従って今回の事件はおそらく手続き上のことと思われるが、もし安全性を無視したコストカットだとしたら、エコロジーを逆手にした悪質な行為である。下水の油分を抽出して食糧油にした国には驚かされたが、たとえ肥料であっても何れ人体に入るのだから、容認できるものではない。

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クールビズの室温28度は腰だめの数字だった-導入時の担当者も「実は不快な温度」 [環境問題]

省エネルギーや地球温暖化対策のため環境省が平成17年度から呼び掛けている「クールビズ」の冷房使用時の室温設定について、導入時の担当者だった盛山正仁法務副大臣が11日の副大臣会議で「科学的知見をもって28度に決めたのではなく、何となく目安でスタートし、独り歩きした」と明らかにした。関芳弘環境副大臣も「実はかなり不快な温度」と本音を吐露した上で、科学的な知見を加えて検討していく考えを示した。

導入時の担当者と、現職の環境副大臣が相次いで「28度」を疑問視する異例の展開に、萩生田光一官房副長官も「28度は人によっては汗をかいて、洗濯物などが増えているのではないか」も同調。改めてクールビズのあり方の検討を提案した。

クールビズは環境相だった東京都の小池百合子知事が導入。環境省は、冷房時の設定温度28度という基準は、労働安全衛生法などに定められたものを準用していると説明している。同省の担当者は「エアコンの設定温度ではなく、室温を28度にしてほしいというのがお願いだが、うまく伝わっていないのは事実。しっかりと普及啓発をしていきたい」としている。 2017/5/1 産経

クールビズは2005年に環境省が省エネを目的に導入された。「クールビズ」の名前は公募されて決められている。当時の環境大臣は小池百合子で、小池大臣が最初に主唱したように思われるが、少し違うようである。

元々は1979年のオイルショックの際に「省エネルック」として半袖開襟のワイシャツや半そで背広を当時の政治家が着用したが、一般には広まらなかった。モデルが悪かったのかもしれない。又、半そでの背広はどう見ても格好悪い。薄地のジャケットを巻くるのは悪くないのだが。

しかし「クールビズ」の方は、1997年12月の京都議定書が採択されたことから、もはや省エネは国際公約となったこともあって、政策として実施され、衣料メーカーも商売として各種様々なデザインを競うようになり、瞬く間に普及したのである。

ところで報道にある「28度という基準は、労働安全衛生法などに定められたものを準用」との説明は、おそらく事務所衛生基準規則(昭和四十七年九月三十日労働省令第四十三号)における、

「(作業環境測定等)
第七条  事業者は、労働安全衛生法施行令第二十一条第五号 の室(注:空調のある部屋)について、二月以内ごとに一回、定期に、次の事項を測定しなければならない。ただし、当該測定を行おうとする日の属する年の前年一年間において、当該室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下である状況が継続し、かつ、当該測定を行おうとする日の属する一年間において、引き続き当該状況が継続しないおそれがない場合には、第二号及び第三号に掲げる事項については、三月から五月までの期間又は九月から十一月までの期間、六月から八月までの期間及び十二月から二月までの期間ごとに一回の測定とすることができる」

のことだと思うが、これはあくまで「作業環境測定等」の為の基準であって、「当該室の気温が十七度以上二十八度以下」が果たしてどの様な根拠に基づくかは分からない。役人は何しろ過去の規準や凡例を根拠に従えば責任は自分に掛らないから、この法律を根拠としたのであろう。

家の場合、夏季には室温は30度くらいになるので、当然エアコンを付ける。設定温度は26度である。28度ではやはり少し暑いから、今回の事案には納得する。ちなみに夜は、寝室は26度で3時間のタイマーを付け、喉を守るようにする。

1階の居間はチワワがいるので28度にあげて一晩中つけている。ここ何年も28度でチワワは元気である。チワワは床面で寝ているので、エアコン設定が28度でも床面は低いのだろう。

今NHKの朝のドラマは時代が昭和30年代である。そのころは一般家庭にはエアコンなど無かった。工場では夏場は天井から吊るしたシーリングファンで凌いでいたのであろう。当時の人達と今では耐力も違っていたように思える。

しかし今でもトンネルの中での作業や、鉄鋼炉作業、炎天下の作業等、過酷な作業は沢山ある。その人たちは今回の報道をどのように感じているのだろうか?

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昭島市が水道水をPR―水源は深層地下水のみ [環境問題]

東京都内の区市町村で唯一、深層地下水のみを水源とする昭島市が、鉄道駅に「あきしまの水」のロゴマークを登場させるなど、水道水のPRに力を入れている。水道水を市の魅力として広く発信し、多くの人に住みたいと思ってもらうことを期待している。

昭島の水道水は、地下70~200mからくみ上げた深層地下水を100%利用している。雨や雪が何層にも重なった地層にしみ込む過程で不純物が取り除かれ、良好な水質になるという。また、長年にわたる多摩川の水の作用により水をためる地層が厚く形成されたため、水源が豊富なことも、水道水に利用できる要因だ。

今回、「あきしまの水」のロゴマークがお目見えしたのは、JRや西武線が利用でき、市内の駅で最も乗降客数が多い拝島駅。南口と北口の階段計3か所に、十数段にわたる大きな3色のロゴマークを施した。オレンジ、ライトグリーン、水色の鮮やかな色遣いが目を引き、「深層地下水100%水道水のまち・昭島」の文字とともに、利用客の視線を集めている。2017/5/5 読売

地下水の揚水は筆者の専門であり、地下工事の際に揚水を行う事は多い。昭和40年代では揚水は地下工事の多い地盤では常識であった。しかし工業用水による地盤沈下が顕在化し、規制が行われた。規制後は地下工事についても出来るだけ揚水しないよう、止水性のある「山留め壁」の採用が始まった。

地下水を汲み上げると地盤沈下が生じるのは、主に軟弱粘性土層(沖積:新しく堆積)の下部にある滞水層の水を汲み上げた場合である。粘性土は基本的には水を通さない「不透水層」であるが、時間をかければ徐々に浸透し、又、排出される。

地盤沈下を起こした地域は主に下町で標高が低くく、軟弱粘性土層が深く続いている。粘性土層は「飽和土」で粘土粒子間の空隙は水で満たされている。つまり地下水位としては高い(地表から浅い)状態にある。土粒子は空隙の水に「浮いている状態」と考える事が出来る。

その様な地盤で、軟弱粘性土層の下部の滞水層の水を汲み上げた場合、時間はかかるが上部の粘性土中の水が汲み揚げられ、空隙となる。こうなると「浮いている状態」ではなくなり、土粒子のみで「上部の土の重量」をさせなければならない。

軟弱地盤では土粒子の結合力は小さく空隙はつぶれてしまう。これが「圧密沈下」現象なのである。下町の道路を見ると、橋が道路より上がっていることを目にするが、橋は「基礎杭」で支持されているから沈下しないので、道路の沈下に拠ってこの様になるのである。

以上は地下水の揚水についての問題点であったが、今回の報道での「深層地下水」については地盤沈下の心配は殆どない。それは上述の「軟弱粘性土層」は無いからで、粘性土はあっても「洪積;古い堆積」の強度のある粘性土だからで、土粒子の結合力が強く、空隙の水が無くなっても体積変化は生じないからである。

「深層地下水」はそのような地盤沈下の心配が殆どない、洪積粘性土の下部の滞水層から汲み上げた水のことである。深層地下水は、山からの「伏流水」や降雨が浸透した水であるが、何れも土による自然の「フィルター」によって細菌等は浄化されている。勿論定期的な水質検査が条件であるが、飲料水としてはミネラル分もあって美味しい。

筆者はある工事で多摩川の「伏流水」を汲みあげざるを得ない事態となって、沢山の井戸を造り汲みあげた。短期間であるが毎分20tonの水である。おそらく飲めるほどの水だったと思うが、許可を得て近くの農業用水路に放流した。毎分20tonは10万人の街を賄える上水量である。

アフリカでは衛生的な水不足が深刻で、10km以上離れたところの水源まで毎日水を運んでいる人達がいる。その事を思えばまさに汗顔の至りである。

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