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リニア入札不正で大林組を捜索-偽計業務妨害 [建設関連ニュース]

平成39年の開業に向けて工事が進められているリニア中央新幹線に関連する建設工事の入札に不正があった疑いがあるとして、東京地検特捜部が偽計業務妨害容疑で、ゼネコン大手の「大林組」(東京)の強制捜査に乗り出したことが9日、関係者への取材で分かった。特捜部は8日から9日未明にかけて同社本社などを家宅捜索。押収した資料を分析し、同社幹部から任意で事情を聴くなどして実態解明を進める方針だ。関係者によると、大林組は名古屋市中区のリニア中央新幹線に関連する工事の入札をめぐり、JR東海の業務を妨害する不正があった疑いが持たれている。

東京(品川)-大阪間を67分で結ぶ計画のリニア中央新幹線の総建設費は約9兆円。先行開業となる品川-名古屋間の86%、約246kmがトンネル区間となる。山岳部は山を貫いて軌道を敷き、都市部では地権者への補償が不要となる「大深度地下」を利用し建設。JR東海はこれまで22の工事で建設会社などと契約しているという。

大林組の共同企業体(JV)は、リニア関連工事で品川駅・南工区(東京都港区)▽東百合丘非常口(川崎市)▽名城非常口(名古屋市)▽名古屋駅・中央西工区(同)-の4工事を受注。特捜部はこのうち昨年4月5日に大林組、戸田建設(東京)、ジェイアール東海建設(名古屋市)のJVとJR東海が契約した名城非常口の工事で不正があったとみているもようだ。

偽計業務妨害罪は嘘の情報を流したり、他人を欺いたりして業務を妨害した場合に適用される。2017/12/10 産経

スーパーゼネコンに限らず、建設業界は常に「談合」疑惑が続いており、今回東京地検特捜部による大林組本社の強制調査が行われた。こんなことを書くのは真に不謹慎であるが、予算9兆円の土木事業には「建設業界総力」を挙げて取り組む必要があるから、その為には何らかの「調整」があるのは当然である。

土木工事では地元のゼネコンにも仕事をさせた方が良いから、どうしても大手ゼネコンがスポンサーのJV工事となる。地元のゼネコンが入れば住民の反対も和らぐからである。このこと自体既に「調整」が行われている、と考えられる。

筆者も25年くらい前の「ゼネコン汚職」の時に捜索を受けた。ある工事の技術営業資料を作成し、検察に提出したのである。技術営業資料は地下工事計画であるが、営業部員が持ってきた設計図(未だスケッチという段階)を基に、どの様な地下工法が考えられるか、検討したのである。ちなみに筆者は聴取を受けていない。

営業部員は他のゼネコン営業に技術営業資料を見せて、ある工事は既に自社が大きく関与していることを顕示するのである。談合と言っても単に順番だけではなくて、例えば「元施工」だと当時の工事記録等を使えば新たな工事で「合理的」計画が出来るとか、既に計画等「汗をかいている」など、一応の理屈が必要なのである。

そうして受注するJVが決まれば入札の為の作業にも経費が掛るから、受注できない業者の為に見積資料の作成をしたり、入札金額を指示する。この様な行為は「入札制度」の根幹を揺るがすことから、「偽計業務妨害罪」として捜査されるのである。

民主主義では「自由」「平等」が理念だから、入札も「自由」「平等」で適正価格で落札されなければならない。しかし現状の建設業は人手、機械不足でその結果、建設単価が上がり、「自由」「平等」での入札では「不調」に終わるケースが目立っている。豊洲市場の対策工事等である。

公共工事では国民の税金で行われるから「適正な価格」で「品質確保」されて行わなければならない。その為の入札制度である。しかし「適正な価格」は「競争原理」によってのみ保障されるものではなく、例えば「建設物価」なる本が毎月出ているから、これによって発注者は「予定価格」を算出している。今の現状からは予定価格以下なら「調整」は仕方なく思える。尤も「シールド機械」など特殊なものは「建設物価」には掲載されてはいない。

建築屋の筆者から見ると、土木工事は最初の請負金額は竣工時には間違いなく大きく膨れ上がり、竣工日も大きく遅れることが多い。もちろん相手が複雑極まる「自然地盤」だから、当初の調査が不十分だったことが先ず問題なのだが、自然条件が変わった時の「対策工事」は当然「随意契約」の為、見積金額はかなりな利益が含まれるのである。

筆者には工事中の「監査」の方が貴重な税金を適正に使う手段に思えるのだが、どうだろうか?
「現場での思い出」「山留め現場の思い出」「鉄骨建て方計画」「施工計画の協力」

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庁舎移転で市長「話を聞かないから説明会なし」-静岡市 [建設関連ニュース]

静岡市の田辺信宏市長は6日の定例記者会見で、清水区の清水庁舎の移転計画について、住民説明会を行わない意向を示した。同区の桜ヶ丘病院を移転する際、自ら出席した事前の説明会が何度も紛糾したことを理由に挙げ、「私が何度『話を聞いてください』と呼びかけても聞いてくれない。説明会にならない」とした。

清水庁舎の移転構想を巡っては、有識者らによる検討委員会で議論が行われており、市は無作為に抽出した市民へのアンケート調査なども実施している。田辺市長は、こうした中で寄せられた意見を参考に移転計画をまとめる意向だ。2017年12月07日 読売

建築基準法・同施行令には規定されていないが、多くの都や県では「中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例」を制定している。東京都の場合では高さが10mを超える建物の場合に、着工する前に近隣住民に対して計画の説明をすることとなっている。

高さが規準になっているのは、日照や眺望に関して住民の生活において影響を受ける、という事から規定されている。従って敷地境界から建物高さの2倍の範囲の住民を対象に、説明会が開催されている例が多い。

しかしこの説明会はあくまで「説明会」であって、関係住民の同意が得られなくとも着工は可能である。もともと建築確認において建築基準法に適合しているか審査された計画だから、法律的には問題は無いし、建築主の権利もあるから、説明会は努力義務という性格である。

つまり建築主としては、近隣住民の意見に対して譲れることがあれば計画変更をしたり、工事方法の変更、例えば土曜日も休む、などを聴きいれた方が望ましい、という事である。しかし譲れる内容であればよいが、建物の形状が変わったり、工期延長、工事費の増加になっては簡単に要望を聴くわけにはいかない。

筆者も住民説明化に何度か出たことがあるが、それは現場から地下工事への質問があった場合の説明役として参加したのであった。しかし技術的な質問は少なく、筆者の出番はあまりなかったし、あっても知識量が全然違うから住民を説得することは容易であった。

問題は住民が感情的になって、計画自体を白紙撤回しろとか、階数を減らせとかの要求が殆どなのである。この様な要求を聴きいれていればそもそも建物は建たない。みんな公園になってしまう。

従って住民説明会はせいぜい2、3回行えばよいとされているようだ。開催自体が目的なのである。建物の建設行為を認可した行政側が、批難されないよう建築主に指導して説明会を開催させた、という実績が必要なのである。

ここで報道に関してなのだが、田辺市長の気持ちはよく分かる。要するに「形骸化」の極知の様な住民説明会は不要、という事である。市民へのアンケート調査を行っているから、説明会と同等、という事なのだろう。

しかし住民説明会を「形骸化」と見做すか、「儀式」と考えるか、次の市長選挙に影響するだろう。

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山梨・笹子トンネル事故-中日本前社長ら8人書類送検 業過致死傷容疑 [建設関連ニュース]

9人が死亡、2人が重軽傷を負った平成24年12月の中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故で、山梨県警は30日、業務上過失致死傷の疑いで、中日本高速道路の当時の社長だった金子剛一前社長ら8人を書類送検した。送検容疑は、天井板のつり金具を固定するトンネル最頂部のアンカーボルトが緩んで崩落する危険性があったにもかかわらず、事故3カ月前の24年9月の点検時に、必要な対策を怠って事故を引き起こし、トンネル利用者を死傷させたとしている。

事故をめぐっては、遺族が25年2月、業務上過失致死容疑で金子前社長ら中日本高速の2人と、子会社の前社長ら2人を告訴していた。遺族がこの4人に損害賠償を求めた訴訟は、最高裁で遺族敗訴が確定。中日本高速と子会社を相手取った別の訴訟では、横浜地裁が会社側の過失を認め、計約4億4千万円の支払いを命じた判決が確定している。2017/11/30 産経

天井板崩落現場の様子.jpg

監視カメラのトンネル内の天井板崩落現場の様子

笹子トンネル事故を筆者が鮮明に覚えているのは、1991年に起きた「広島新交通システム橋桁落下事故」と全く同じで、重量物が突然落下してきて多くの人々が圧死した、悲惨な事故だったからである。誰もが天からRCで出来た天井板や、橋桁が落ちてくるとは思っていない。

又、天井にコンクリート板が使われていること、そしてそれを吊っているボルトは直径16mmの「後施工アンカー」であったことが、建築屋である筆者には理解できないことなのであった。建築では後打ちアンカーは仮設か、挿し筋を忘れた場合の応急的な使い方か、軽い天井、壁仕上げ材の固定、そして耐震補強用に既存躯体に使われている。

耐震補強での使用はあくまで地震時での引張り力やせん断力に抵抗するものであって、常時荷重に対しては後打ちアンカーの使用は認められていない。要するに重要な構造材としては認めていないのである。建築でも天井がコンクリート板と言うのは、全てのスラブがコンクリートだから不思議ではないが、作り方が全く異なるのであって、後打ちアンカーで繋ぐことはあり得ない。

しからば何故笹子トンネルではコンクリートの天井としたのか、トンネルを支える構造的な意味は無く、どうも換気の為らしい。しかし現状の仮復旧では天井は全て取り払われていて、換気もできているようだから、結局設計が間違っていたのである。

点検整備が出来ていなかった、という事が今回の社長ら8人を書類送検した理由であるが、確かに業務上過失があるのだろうが、筆者には(建築的に)非常識な設計ミスの方が罪は思いと思えてならない。

改めて思うのは、今後大地震が予想される中、老朽化が進んでいるトンネル等交通インフラの改修、補修は喫筋の課題である。その為にはプライマリーバランスの黒字化は後回しにしてでも行うべき課題である。日本は海外からの借金は無いのだから、プライマリーバランスについては財務省の役人だけが悩んでいればよい。

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建設進むリニア品川駅-JR東海、橋桁工事公開 [建設関連ニュース]

JR東海は25日、リニア中央新幹線の品川駅(東京都港区)の建設工事の様子を公開した。リニアの品川駅は東海道新幹線のホームの地下約40mに造られるため、運行を続けたまま線路の下を掘れるようレールを支える仮設の橋桁を設置した。

工事には約100人が参加。東海道新幹線の運行が終了した午前0時すぎに作業を始め、まずレールと枕木、線路内の砂利を撤去。クレーンで橋桁を降ろした後、作業員が固定し、その上に再びレールを設置した。

この日設置した橋桁は長さが約12m。全長約400mの新幹線が停車する線路が上下合わせて4本ある品川駅には計123の橋桁を設置し、その下に空間をつくっていく計画だ。2017.11.25 10:11 産経

レールを支える仮設の橋桁.jpg

公開されたリニア中央新幹線の品川駅の建設工事(25日未明、JR品川駅)

時速500km/hのリニヤ新幹線の建設が静かに進んでいる。静かにと言うのは何しろ地下40mでの建設だからで、工事の為の地上出入り口は小さなものなのである。地下深くの建設になったのは既存の地下鉄があることと、建物の基礎杭の下を通過するためである。

具体的な建物の基礎杭とリニヤ新幹線のトンネルとの関係は分からないが、品川付近では20mも掘削すると強固な泥岩があるから、大抵の建物の基礎杭は深さが25m程度である。従って地下40mも掘れば、基礎杭の荷重は分散されてトンネルも掘削が可能なのである。逆に基礎杭への影響は殆どない。

東京-大阪間を1時間足らずで行けるようになると確かに便利ではある。しかし今の新幹線でも2時間半で行けるから、日帰り出張は今でも可能なのである。又、新幹線の乗客で仕事関係の人たちの多くはPCを操って仕事をしているから、2時間半は無駄ではないようだ。

それなのに8兆円(多分実際の施工中の思わぬ障害が起きて、1.5倍くらいにはなるだろう)を超える工事費は果たして見合うのであろうか?乗客数も少なく、1人当たりの電力消費は新幹線の3倍だから、環境的ではない。それでもこの事業を進める狙いは何なのだろうか?

考えられるのは東京五輪後の建設需要の低下が見込まれる中、今後起こるであろう大地震時での復興を思えば、やはり建設業が先細りしては困るのである。又、最先端技術は多くの技術を牽引するから技術立国の日本としては必要とも言える。そして、輸出国としてはリニヤ新幹線は海外でこそ本当に売り込める技術なのである。

8兆円以上も掛ると書いたが、それは日本では全てトンネルで結ばれるからで、海外で地上の建設が可能であれば、建設費は1桁少ない額となるのである。又、リニヤが成功すれば、在来新幹線も安全面では更に評価が上がるから、やはり海外に売り込みやすいだろう。

ではリニヤ新幹線が出来たら筆者は果たして乗るかと言えば、多分乗らない。乗るとしたら旅行しかないが、トンネルの中を走るのは気持ちが良いものではないし、乗り遅れたら大変だから、最近の人身事故で遅れることを考えたら、1時間以上前に品川まで行かなければならない。

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基礎杭の支持力不足による問題-8 三井不動産が459億円の賠償求め提訴 [建設関連ニュース]

横浜市都筑区のマンションで強固な地盤に杭が届いておらず建物が傾いた問題で、事業主の三井不動産レジデンシャルが28日、施工主の三井住友建設と1次下請けの日立ハイテクノロジーズ、2次下請けの旭化成建材の3社を相手取り、計約459億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

三井不動産によると、住民らでつくる管理組合は平成28年9月、傾いている1棟を含む全4棟の建て替えを決議。訴訟では、3社に不法行為責任などがあるとして、建て替え費用や工事期間中の住民の仮住まいにかかる費用を含む約459億円を請求している。

マンションをめぐっては、都筑区の1棟が傾き、旭化成建材が基礎工事の杭打ちで他の杭の記録を転用するなどのデータ改竄をしていたことが27年10月に発覚。市は28年8月、傾いた棟が中規模の地震で損壊する可能性があるとして、建築基準法違反で三井不動産レジデンシャルと三井住友建設に是正勧告していた。2017/11/28 産経

1年前のブログの続きである。その時点では三井不動産の損害は390億円と報道されていたが、建設物価の値上がりか、解決が遅れたことからの仮住まいの家賃の為か、東京地裁への訴えは約459億円の損害賠償となった。巨額な金額の為、先のブログでも関係者だけの協議では解決しないとコメントしたが、果たして裁判となったのである。

裁判となれば容易には解決はしないと思うが、住民への配慮はどの様になっているのだろうか。長引けば、建替えて後戻ることを希望していた住民の心変わりもあるのではないだろうか?子供の通う学校の事や、仮住まいとはいえ数年も経てば近所付き合いもできてくるからである。

裁判の最大の争点は事業主と建設3社の負担割合である。約459億円の損害賠償額は事業主自身の過失は考えていないだろうが、果たしてそうなのか?前のブログでも指摘したが、三井不動産レジデンシャルは「素人」ではない。筆者から言わせれば、特にマンション建設に関しては並みのゼネコンより技術力がある。

何しろ品質監理に関しては専門部署があって、部員数も多分百人以上である。プロパーは少ないが、中途採用した部員は殆どがゼネコンの所長経験者である。流石に全ての現場には常駐はしていないと思うが、定例会議や杭工事等重要な工事(工種)の検査には必ず立ち会って現場で現物を現認するのである。

彼らの立場はあくまで建築主であり、法的には「工事監理者」が検査などの責任を負っている。工事監理者は設計した所から任命されるので、今回の事件では三井住友建設である。従って三井不動産レジデンシャルには監理責任は無いから、被害は全て他の3者の責任と考えていることだろう。

建設生産は他の製造業とは異なり、製品化されてから販売するのではなく(マンションではエンドユーザーからは既にできた製品であるが)施工中に建築主、工事監理者、設計者、施工者が協議をしながら作りあげているのである。ここで「建築主」は一般には「素人」だから「工事監理者」が委任を受けて、建築主の代理をするのである。

しかし三井不動産レジデンシャル(他の大手デベロッパーも同じだが)は素人でなく、建築主として建設過程に関与しているのである。その立場は法的には規定されていないが、公共工事の「監督員」と同じである。つまり「口は出すが責任は無い」という極めて片務的な都合のよい立場なのである。

約459億円もの巨額な賠償請求裁判である。筆者が前から感じていた「監督員」のことも議論してもらいたいものである。

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変形し「抜けない杭200本」、駅チカ開発中止 [建設関連ニュース]

兵庫県姫路市のJR姫路駅近くで行われていた市有地の整備事業が、思わぬ形で中止となった。半世紀前の高層ビルの基礎工事で打ち込んだ杭くいが変形し、容易に抜けなくなったためだ。「駅チカ」の一等地だが、このままではビルなどを建てるのは困難で、市は跡地利用に苦慮している。

1966年完成の高尾ビル(10階建て)で、3、4階部分が、70年代まで姫路市内を走っていた「姫路モノレール」の大将軍駅として利用。モノレールの運休(74年)、廃止(79年)を経て、賃貸住宅などとしても使われたが、老朽化のため、市が2016年度から5億円近くかけて解体工事を行っていた。

ビルを撤去後、地中に埋まっている基礎部分のH形鋼の杭(長さ約16m)を抜こうとした際、機械が破損。杭を振動させて引き抜く特別の工法で抜いたところ、先端部分が変形していたことが判明した。H形鋼は約200本残っており、市は「振動を伴う工法を使えば抜けるが、民家が多い地域なので、近所迷惑になる」として工事を断念した。

敷地は姫路駅北西側の約1800m2。跡地の利用方法はビルの撤去後に検討するとしていた。市は「杭が残ったままでは基礎工事をやり直せないので、商業ビルなどは難しい。平面駐車場かプレハブ程度のものしかつくれない」としている。2017/11/22日 読売

先端部分が変形したH形鋼のくい.jpg

姫路市の駅ビル跡地で見つかった、先端部分が変形したH形鋼の杭(姫路市提供)

筆者は数多く経験しているが、既存杭の引き抜きは非常に難しい。もともと基礎杭は鉛直支持力だけではなく、地震時には引き抜き抵抗力が必要であり、簡単に抜けては困るから難しいのは当然なのである。

杭の材料は、木杭、鋼杭、既成コンクリート杭、場所打ちコンクリート杭とあるが、各々引き抜き工法は異なってくる。材種だけでなく、地盤、周辺環境、敷地の大きさなどの作業条件によっても工法が異なってくるので、選定にはそれらの条件を十分検討しなければならない。

既存杭の撤去の方法は「引き抜き」と「破砕」に分けられ、破砕には「ロックオーガー」工法がある。
一方引き抜きには
1. 振動を与えて杭の摩擦力を低減させて引き抜く
2. 杭の周りをケーシングで「縁切り」させて擦力を低減させて引き抜く
3. 杭の周りをケーシングで「縁切り」させて、ケーシング内の杭と土を一緒に引き抜く
等の方法がある。

今回は多分、振動や縁切りをしないで、パワージャッキを使って直接引き抜こうとして失敗したものと思われる。H形鋼のサイズは分からないが、写真からはH300×300のようだ。写真が杭の先端であれば、施工した時は打撃で打ち込んだ時に、支持層に根入れさせる際に変形したものだろう。又、隅に写っている杭は捩れているが、これはパワージャッキを回転させたものである。

10階建ての建物の重量は15t/m2位である。H300の杭の支持力は100tonくらいだから、6m2に1本の杭が打設されたものと推定できる。かなり細かく杭があるので、引き抜かないと改築する建物の基礎杭の配置が難しいのであろう。

振動を与えて杭を引き抜くと周辺住民に振動が伝わるから問題であるし、又、杭の後を十分な埋め戻しは出来ないから、空洞(隙間)が出来て地盤沈下の原因ともなるので、この工法は使えない。上記の3の方法であれば可能であるが、長さが16mあるので効率が悪く、施工費は大幅に上がる。

既存杭の再利用という方法もあるが、既存建物と同規模の建物しか設計出来ない、既存杭の支持力の確認が必要、などの問題がある。本来は再利用すべきなのだが。

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岩国・山肌崩落男性生き埋め [建設関連ニュース]

21日午後、山口県岩国市の林道工事現場で山肌の一部が崩落し、建設機械で作業をしていた男性1人が生き埋めになった。午後1時半ごろ、岩国市錦町宇佐の林道を造る工事現場で山肌の一部が崩れ、土砂が約20メートル下に崩れ落ちた。土砂が落下した場所で男性2人が作業していて、このうち1人が建設機械に乗ったまま巻き込まれて生き埋めとななった。

関係者によると、巻き込まれたのは島根県の60代の男性とみられる。午後2時すぎから警察と消防約70人が出て男性の救出作業にあたっている。現場は林道大朝-鹿野線の工事現場で、警察によるとのり面は、建設機械で山肌を掘削する作業中に崩れたという。2011/11/21 テレビ山口

林道を造る作業で、「切り通し」していて起きた事故である。山間部での道路工事は、切り通し、切り土、盛り土、トンネルなどの困難がある。しかし道路は住民にとって不可欠であり、おそらくこの林道も完成すればかなり近道となる道路なのであろう。

日本の国土の70%は山だから、山間の道路工事は土木工事の中で占める割合は多い。生活の利便性が悪ければ、住民の若い人たちは故郷を離れて行ってしまう。又、道路はネットワークとなっていなければ、1本の道しか集落に行けないと、もし災害で道路が使えなくなると死活問題となってしまう。

岩国・山肌崩落-1.jpg

写真-1 切り通しの状況

筆者は建築屋だから道路工事に精通はしていないが、写真-1を見るとかなり急こう配の切り通しである。おそらく60度以上と思われる。この様な勾配の場合、余程地山がしっかりとした地盤でなければ、今回の様な崩壊事故となるし、又、完成したとしても大雨や地震時にはやはり災害が発生してしまう。

岩国・山肌崩落-2.jpg

写真-2 地盤状況、砂地盤?

又、写真-2からは地盤は「砂質」のように筆者には見受けられる。基本的に砂地盤では45度以上の勾配はあり得ないから、もし「砂質」であったのならこの道路を設計した時点で問題である。十分な地盤調査は行われたのであろうか?

切土の角度をどう設定するかは「法面問題」と言うが、その設計の為には土の密度、粘着力、内部摩擦角、地下水位、想定する地震動などを決める必要がある。地震動を決めるのは難しいが、基本的にはこれからは国土強靭化すべきであり、震度6以上の地震にも耐えうるようにすべきだろう。

又、土質条件であるが、粘着力、内部摩擦角をどう考えるかで幾らでも答えが変わってしまう。三軸圧縮試験が前提であるが、排水条件をどうするかが問題となり、多分数種類の三軸圧縮試験を行って、総合的に判断すべきだろう。

今回の事故が予算の少なさの為に十分ではない設計であったならば、犠牲となった方は浮かばれない。

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過積載に違法改造したダンプ、不正に車検通す [建設関連ニュース]

違法に改造したダンプカーの車検を通したとして、警視庁は13日、東京都稲城市矢野口、「大庭自動車整備工場」社長大庭猛容疑者と、弟で同社役員の勇次容疑者、土木建築会社社長の木下健二容疑者を虚偽有印公文書作成・同行使などの疑いで逮捕したと発表した。

同庁幹部によると、3人は4~5月、最大積載量を超えて荷物を積めるように違法改造した木下容疑者の会社のダンプ4台について、国の保安基準に適合したとする虚偽の書類を作成し、自動車検査登録事務所に提出するなどした疑い。いずれも容疑を認めている。

同庁は、大庭容疑者らが今年7、8月だけで、違法改造車約120台の車検を不正に合格させ、約400万円を売り上げたとみている。国の指定を受けて車検を行う業者は道路運送車両法で「みなし公務員」とされる。不正車検で得た料金は賄賂に当たる疑いがあり、同庁は贈収賄容疑でも調べている。2017/11/13 読売

過積載の問題は何も新しい事ではない。20年くらい前に過積載が問題となって、高速道路や主要道に車両の計量機(俗に「カンカン」(看貫))が置かれ、かなり徹底的に検査していた。その結果、やはりダンプトラックや生コンクリート車が多く摘発された。

その結果、例えば生コンクリート車では6m3車は5m3車となってしまった。コンクリートの密度は2.3ton/m3だから、11ton車では5m3では11.5tonとなり、精確には4.5%過積載となるが、誤差として4.5%程度は許される。しかし今まで6m3積めた生コンクリート車が5m3になってしまったので、生コンクリート工場にとっても打撃であった。

又、現場でも車両台数が増えるのは生コンクリートの単価が上がることは勿論、車両台数が増えるのは誘導回数が多くなるので、やはり問題になった。現場から出たダンプトラックが車両の計量機で摘発されると、基本的には運搬した業者の責任ではあるが、摘発が続けば現場の責任も問われることになる。

今回の事件は筆者には20年前の繰り返しに思えるのだが、原因は最近の建設業の繁忙にあるのだろう。バブル崩壊後、建設業も冬の時代が続き、協力会社は保有機械の売却(東南アジアなど)や、減価償却が済んだの10年以上(多分20年以上も)の機械を今も使用し続けている。つまり日本には建設車両(機械も)が少なくなっているのである。

車両が少ない分をどの様に補うか、それがこの事件の根本的原因ではないだろうか?又、沢山積めば受け取りは多くなるから、ドライバーの手取りが増える。今はドライバーが少ないからこれも原因なのだろう。

勿論過積載は道交法違反であり、大きな交通事故の原因となるから、違法改造が許されるはずは無い。しかしながら、この事件は単に自動車整備工場の金儲けだけではないように筆者には思える。

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建設作業員の技能レベルを政府お墨付き-国交省が検討へ [建設関連ニュース]

建設作業員の待遇改善に向け、国土交通省が、作業員の技能や経験を客観的に判断できる「レベル評価制度」導入の検討に入ったことが16日、分かった。レベル別に色分けされたICチップ入りのIDカードを作成して現場経験のデータを蓄積する。16日の経済財政諮問会議では、民間議員が建設業の生産性向上には継続的な賃上げが必要と提言。作業員の技能水準を適切に評価することで、若手作業員のやる気アップにもつなげる。

国交省は今後、レベル分けに向けた業界統一の基準作りを進める。レベル分けには技能検定の等級資格や、現場で働いてきた年数などの実績を反映させる方向だが、基準の客観性や業種で異なる技能をどう統一的に評価するかなど詳細を詰める。さらに諸外国の評価制度も参考にし、年度内に議論をとりまとめる。

想定しているのは、レベルを4段階に分け、レベル別に色分けされたIDカードを持たせる仕組みで、平成31年度からの運用開始を目指す。建設作業員の就労履歴などを蓄積させるシステムの開発については、現場の労務管理にも活用させるため、30年秋ごろから運用を始める予定だ。2017/11/17 産経

今や建設作業員の1/3は55歳以上と言われており、29歳以下は10%である。これは全産業の中でもかなり深刻な状況なのである。高齢者はいずれ働けなくなるが、まともに国民年金を払ってきたか定かではなく、老後の生活が心配である。又、若者が少ないという事は、建設業の将来は間違いなく危機が来るのである。余程の改革が無い限りこの問題は解決できない。

今回の政策は楽観的に考えれば、高齢化や若者の建設業離れに対して有効な手段に思える。楽観的、と言ったのは大手建設会社や、その次のクラスの中堅会社はこの制度を積極的に進めることであろう。もともと作業員にIDカードを持たせる、というのは大手建設会社が始めたものである。

楽観的、と断ったのは、建設業は業者の数が極めて多いのである。昨年の調査では、建設業登録をしている業者数は約47万社もある。これら全ての業者で働く作業員が今回の制度にはいるとは到底思えないのである。
国交省は公共工事を発注する業者については、下請負業者にまで社会保険に入ることを条件としている。これは役人の権限の及ぶ仕事に関して順次改善していくものであるが、その進捗はどうなのであろうか。問題はスピードである。単に「やっています」の証左になってはいないだろうか?

バブルの頃、作業員が足らなくてどの様なルートで連れて来たのか、海外からの作業員が日本の現場に来ていた。筆者も現場に行った時に「何語」だか分からない会話を聴いたことがある。海外からの作業員が今後増やすのか、厳格に技術者だけを受け入れるのか、その点も明確にしてもらいたい。

日本は古来より、ほぼ単一民族なので、概ね平和な暮らしをしてきた民族である。今後少子化対策として単純労働者も受け入れる「移民政策」を取るとすれば、大きな禍根を残すことになる懸念は払しょくできない。

今回の制度がもし単純労働者も受け入れる「移民政策」とリンクしているとすれば、これは大変な問題なのである。

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JR博多駅近くで道路陥没、地下鉄工事再開へ-10 陥没事故1年、工事再開向け準備へ [建設関連ニュース]

福岡市の博多駅前の道路が大規模に陥没した事故から、8日で1年となる。福岡市は、現場でストップしている地下鉄工事について、特殊な方法で人工岩盤を造り再開させる方針で、再び地盤が緩むリスクも指摘されており、工事の再開にあたっては慎重な対応が求められることになる。

去年11月に起きた博多駅前の道路が大規模に陥没した事故では、けが人はいなかったものの、都市の中枢が大きな影響を受け、停電や避難勧告などに伴う付近の店などへの損害賠償は4億8000万円余りに上っている。

今回の事故は、岩盤の強度が想定より低かったことなどから陥没が起きたと見られており、現場では、事故から1年となる今も、地下鉄のトンネル工事がストップしたままです。工事の再開について検討してきた福岡市の専門家委員会は、7日、地下にセメントを噴射して地盤を固める特殊な方法で人工岩盤を造ったうえで、トンネルを掘り進める方法を提言した。

福岡市は提言を受けて工事の再開に向けた具体的な準備に入るが、現場付近は、硬い地盤の中に、もろい地層が入り組む複雑な構造になっていて、専門家委員会からも再び地盤が緩むリスクが指摘されています。このため、工事の再開にあたっては、地盤のゆがみや地下水の状況を監視しながらトンネルを掘り進めるなど、慎重な対応が求められることになります。2017/11/8日 NHK

早いもので世界中に報道された事故はもう1年が経過した。当時、大規模な道路陥没がわずか1週間で借り復旧したのを世界中が絶賛した。又、これほどの事故にもかかわらず、人災とはならなかったのは、工事関係者の臨機応変の対応で、これも筆者は感心したものである。

筆者は陥没したのだから、早急に埋め戻すには「残土」で行うと考えたが、「流動化処理土」による埋め戻しは技術的に正しい選択と思われる。「流動化処理土」は地域によってはなかなか調達できないし、まして昼夜作業に応じて供給できないから、筆者の発想に無かったのである。

仮復旧には感心したが、その後の工事再開は容易ではないようだ。今まで時間が掛っていたのは、当然ながら事故の発生原因を検討していたからで、その為の地盤調査、設計検証、施工記録の確認など時間が掛っていたのだろう。

又、原因が分かってあと、今度はその責任問題が残っていた。要するに発注者と請負者のどちらの過失であるかである。地下鉄工事であるから、土木の場合、設計は発注者からの指示(発注)で専門のコンサルタントによって行われる。施工者は設計通りの「工法」で施工するから、日常の安全点検をすればよい事になる。

常識的に考えれば、設計が不備で、施工者に安全管理上の重大な過失が無ければ、事故の責任は設計者を指示(発注)した発注者の責任になる。勿論専門のコンサルタントが第一に責任が問われるのだが、設計自体は「技術基準」で設計しているから、計算違いでなければ責任を問う事は出来ない。建築でいえば、建築基準法に従って建てられた建物が大地震では崩壊するのである。

しかしながら事はそう簡単ではない。先ず、専門のコンサルタントの設計であるが、もし施工者が事前に分かっていた場合、まず間違いなく、コンサルタントは施工者に相談する。基本的な設計はするが、発注書に含まれる詳細な計算や設計図は施工者が行う事が多い。施工者の技術力の方が高いからである。

又、そうでない場合でも、施工者には設計の不備があらかじめ分かっていたら、そのことを発注者に報告する義務がある。ただし「善良なる管理者」としての報告であって、施工者が再度設計をし直す、などは行わないから、発見できたか、出来なかったかの判断は難しい。

おそらくこの1年間はこの様な論争があったのではないだろうか。責任の按分がどうなったかは知らないが、建設事業は発注者と施工者の信頼が大事だから、十分な和解をしての再開であることを願う。

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