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高さ200m、半世紀親しまれた巨大煙突解体開始 [建設関連ニュース]

約半世紀にわたって地元住民に親しまれた中部電力の武豊火力発電所(愛知県武豊町)の巨大な煙突(高さ約200m)の撤去工事が始まった。老朽化に伴う建て替えで、長年のすすが付いた煙突にクレーンの先端を取り付ける作業などが進められている。

武豊火力は1966年に運転を始めた。石油を燃料とし、かつては中電の主要な発電所の一つだった。高効率のガスタービン発電所などが主流となるにつれ、武豊の稼働は落ちていったが、電力需要がピークとなる夏場の貴重な電源として、中電の社内では「有事の武豊」と呼ばれることもあった。

昨年3月に稼働を終え、建物はすでに解体した。煙突の撤去は今月13日から始まり、来年1月までかけて進める。その後、石炭と木質チップを混ぜて燃やす新型発電所の建設に着手し、2022年3月から運転を始める予定だ。2017/09/24 読売

撤去工事が進む中部電力武豊火力発電所の煙突.jpg

撤去工事が進む中部電力武豊火力発電所の煙突(読売)

煙突の解体工事はそれ程話題となる事は無いが、高さ200mともなると報道のように注目される。RC煙突の解体で、よく米国で行われる火薬による爆破解体工法が日本で行われる場合は、テレビで報道されたことはある。しかし高さは確か50mくらいだった。

筆者が武豊火力の煙突の解体に興味を持ったのは、大型のクローラクレーン(ラッフィング)が使われているからである。ネットで調べたら日本の建設機械メーカーのクレーンでは、高さ150mくらいが最も高い吊り能力なのである。

そこで世界の建設機械メーカーをネットで調べたら、ドイツのリープヘル(Liebherr)では「LR 13000」というラッフィングクローラクレーンがあった。このクレーンは高さが224m、作業半径52mで55tonの揚重能力がある事が分かった。このクレーンであれば写真のように、長さ約20mの鉄骨柱を切断して吊り下すことは可能だろう。

この煙突はおそらく建設の時はタワークレーンが使われ、その場合、揚重能力は20tonくらいだから、約20mの柱を揚重するのは難しかったように思える。2分割して、現場で溶接したのかもしれない。

武豊火力は昭和47年の竣工だから今から45年前であり、当時、建築では霞が関ビルが竣工したばかりの頃である。タワークレーンもそれ程大型のものは無かったはずで、実際どの様に建設したか興味のあるところである。しかし、今や解体では超大型のクローラクレーンで出来てしまう事になった。

今後、超高層ビルの解体が行われていくが、敷地の関係で超大型のクローラクレーンは多分採用できないから、やはりタワークレーンで行うのだろう。鉄骨造の高層ビルは既に実績が出来つつあるが、高強度コンクリートのタワーマンションの解体はかなり大変である。コンクリート強度Fc100クラスでは、ジャイアントブレーカーは歯がたたない。

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外環道工事で談合の疑い-NEXCO2社が契約手続き中止 [建設関連ニュース]

東京外郭環状道路(外環道)の工事をめぐり、大手ゼネコンによる談合の疑いが払拭できないとして、工事を発注した東日本高速道路(NEXCO東日本)と中日本高速道路(NEXCO中日本)が、業者との契約手続きを中止していたことが14日、分かった。両社は公正取引委員会と警察庁に通知しており、公取委などが今後、事実関係の確認を進めるものとみられる。

外環道は都心の渋滞緩和などを目的に、東京都大田区から埼玉県を経て千葉県市川市までを環状に結ぶ計画の約85キロの高速道路。

東京都練馬区の大泉ジャンクション(JCT)と世田谷区の東名JCT(仮称)間で建設が進められており、このうち、中央自動車道と接続する中央JCT(仮称)付近の地下トンネル拡幅4工事で、談合の疑いが指摘されている。2017/9/15 産経

外環道工事は昨年10月21日に入札手続きの開始を公示し、一般の入札ではなく、総合的に評価する「公募型プロポーザル方式」であった。公募型プロポーザル方式では工事金額だけではなく、設計、施工までも提案するコンペである。公募に当たっては基本的要求事項のみが示され、例えばトンネルの壁の厚さだとか、施工方法についても提案することになる。

提案されたアイデアはコストに換算され、最終的な入札額から引いて評価されるから、設計内容、施工内容が良ければ入札金額が高くとも1位になる事がある。従って応募するにはゼネコンの総合的力量が試されることになる。

この「公募型プロポーザル方式」は公共工事が減少して入札での過当競争時代に、落札してもゼネコンに利益が出ないことから、ただ単に「安ければよい」という発想から脱却すべく、考えられたものである。

「総合的に評価する」のは公正なように思えるが、幾つかの問題がある。先ずは、提案内容の評価が簡単に数値化できないことが挙げられる。例えば「周辺地盤の変位を10㎜以下に押える」ことを幾らに換算するかであり、工期が20日短くなれば幾らなのか、一応換算は出来るのだろうが、そこには評価する審査員の主観は避けられない。

又、設計するには相当なマンパワーが必要である。大手ゼネコンの設計部員の単価は安くは無い。施工計画も然りである。今現在、建設業は仕事量が多く、作業員は払底しているし、ゼネコンの社員も多忙を極めている。

この様な時に多大なコストをかけて入札に臨むのは、あまりにリスクが多く、又、入札できても工期が短かったりすれば現場は大変なことになる、と言う事が容易に推察できる。その結果が「談合」なのだろう。

「談合」の一番の問題は不当な価格になる事である。今や情報化の時代だし、社内の内部告発の制度もできている。又、有価証券報告書も精査されるので、所謂「ぼろ儲け」の時代ではない。従って、ゼネコンの意識の中に適正価格であれば、A工事は丁度仕事の区切りの良いB社にしよう、という「談合」に対して罪悪感は薄いのかもしれない。

しかし、それでも「談合」は許されない。2020年以降、建設業は再び冬の時代になる。その時、道路工事など土木工事がゼネコンの活路になる可能性は高い。リスキーな海外工事より、なにしろ国内工事である。しっぺ返しされないよう、ゼネコンは襟を正すべきだ。

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福島第一原子力発電所の請負工事をめぐる不正取引 [建設関連ニュース]

この度、福島県における当社JVによる福島第一原子力発電所の請負工事をめぐり、不正取引が判明いたしました。現在、外部専門家(弁護士)において、全貌解明に向けた調査を継続しております。

調査を委託している弁護士らの報告により、現時点において、当該工事の作業所長であるA氏と当社の下請業者であるB社が共謀して、当社に対する不正取引を行い、約3900万円の損害が当社に発生していることが判明しております。

なお、本日未明、上記A氏が急逝されたとの情報を警察から得ました。当社といたしましては、誠に残念な結果ではありますが、引き続き、B社が不正に取得した資金の使途先などの全容の解明に向けた調査を継続し、当社が受けた損害の早期回収を図るとともに、状況によってはB社などに対する法的措置も視野に入れた対応を行う方針です。このような事態が発生したことは誠に遺憾であり、関係者の皆様方に多大なご迷惑とご心配をお掛けしていますことを深くお詫び申し上げます。平成29年9月8日 清水建設株式会社

ゼネコンに長く身を置いた(人生の大部分)筆者としては、この様な事件に接し真に遺憾の思いである。残念なのは清水建設も同じ思いであろう。事件の詳細は未だ詳らかではないが、筆者の推測ではあるがコメントしたい。

この事件の報に接し最初に感じたのは、今もこんな「バックマージン」をしている、と言う事である。今も、というのは筆者が大学を出て建設会社に入社したころは未だ現場において「バックマージン」が行われていた様であった。あくまで噂であったが、大現場の所長ともなれば、家が建つくらいの「バックマージン」があった、というものである。その様な大胆なことは、あくまで先輩から聞いた昔の話であるが。

現場の所長は小さな工務店(大現場では小さいとは言えないが)の社長である。損益管理に関して全ての権限があった。一旦「実行予算」が管理部門から認められれば、指示された利益さえ確保できれば後は所長の才覚で現場を動かせるのである。

ある工事の発注で数社から見積りを取りながら、値段の交渉をしていく中で数百万の「バックマージン」の話が出てくるのである。下請会社(今では協力会社と言うが)としては「バックマージン」は受注の為であり、又、自社の利益を確保しての「上乗せ」だから損失は無い。所長とは相互利益を得る事が出来る。

所長にはこの様に下請会社を決める権限があるから「バックマージン」を行う下請会社は次の工事でも使うようになる。所長の上司である工事部長も多かれ少なかれ下請会社とは関係があるから、このような下請会社の選定について口を出すことはしない。

現場所長はQCDSE全ての責任を負っているから、それに見合った権限を与えられている。そして不心得な所長は「バックマージン」を受けて私腹を肥やし、出世を目指す所長はぎりぎりの見積りを出した業者を選定し、実行予算で指定された利益を大幅にアップさせて(施工中利益向上という)大現場の所長となり、工事部長へとなっていく。

しかし筆者が入社したころからは流石に税務監査が厳しくなり、下請会社にも査察が入るようになって「バックマージン」は無くなって行った。清水建設は大手の中で最初に下請会社の選定を管理部門が行う事を始めたのである。現場所長の権限は縮小されたはずであった。

今回の事件がどの様な状況で起こったのか今後明らかになるだろうが、会社ぐるみの事件ではない。しかし清水建設は自社への損害(利益になるはずであった3900万円)として公表しているが、発注者の被害は無いのだろうか?発注者と「出来高清算」という契約であったならば、被害は自社ではない。

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沖縄の工事現場で石崩れ、1人死亡2人けが-ずさんな岸壁工事 [建設関連ニュース]

15日午後5時前、沖縄県北中城村安谷屋の駐車場を造成する工事現場で、岩や石が崩れて作業員が巻き込まれたと消防に通報があった。警察によると、男性作業員3人が崩れた岩や石に埋まり、このうち、うるま市石川東恩納の花城康也さん(47)が死亡した。また56歳と74歳の男性2人が足や腕などにけがをして病院に運ばれたが、命に別状はない。
現場では川沿いに駐車場を造成するため石を積む作業をしていたので、警察が詳しい状況を調べている。2017/8/15 NHK

工事現場で岩石崩れ.jpg

事故現場(NHK)

報道では「川沿いに駐車場を造成するため石を積む作業」とあるが、写真によれば護岸工事のようにも見える。崩れたのは写真中央部であり、右側は積み終えた状況のようである。人の身長から推定すると「擁壁」又は「護岸」の高さは8mくらいありそうである。

擁壁に関して筆者は専門なので、このブログでも何回か取りあげており、構造基準に関しては提案もしている。この提案では現行の基準では大地震の際にはかなりの確度で崩壊してしまうから、もっと規準を上げるべきだ、というものである。何しろ震度5を想定しての基準だからである。

その様な考えを持つ筆者であるから、報道された現場を見て唖然とした。これは現行の基準どころか、昔からの伝統的な石積みでもない。筆者が十分ではないと思っている現行の基準からみても

1. 「もたれ式」擁壁であるが、法面角度がほぼ垂直であり、技術的な裏付けは出来ない
2. 「もたれ式」擁壁の基本は「地山」を切り土して、法面を押えることである。しかし現場をみると地山には見えない(河川脇に垂直な地山は石山のみである)
3. 石積みにあたり「目地」にモルタルを詰めていない
4. 石積みの裏面は小石であり、適度な粒度分布の土ではなく、「ガサガサ」である
5. 「もたれ式」擁壁の足元は「根石」としてコンクリートの基礎を造るが、川沿いでは施工していないと思える

又、伝統的な石積みは沖縄にはよく見かけるが、せいぜい3mくらいではないだろうか?また石積みの背面は地山であろうし、少なくとも粘性土の交じった土を固めているはずである。石の大きさに統一感が無く、「石職人」の仕事に見えない。

以上、要するにこの事故は起こるべくして起こったものであり、写真の右側が「自立」しているのが不思議なくらいなのである。駐車場面には小型のパワーショベルがいるけれど、非常に危険である。

この様な行為が許可を得て施工したのであれば、許可した役所の責任は重大である。沖縄独自の擁壁基準は無いからである。従って無許可で行ったと思えるが、3人の死傷者となった「重大災害」である。施工した会社には重大な責任がある。

筆者にはこの事故は開発途上国(未だ経済が成り立っていないからで、決して見下しているわけではない)での事故のように感じてしまう。

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国交省、社会保険未加入業者の排除厳格化へ-ランク付けで公共事業受注に反映 [建設関連ニュース]

国土交通省は7日、建設現場での社会保険の加入促進に向け、公共事業の施工業者を選定する際に保険未加入の建設業者に対する評価を厳格化する方針を固めた。評価基準を告示改正で変更して保険未加入の業者が選定されにくい仕組みにする。労働環境の改善を図り、建設労働者の人材確保につなげるのが狙いだ。

国交省発注の公共工事では4月から施工業者に対し、下請け業者の社会保険加入を厳しく求めている。こうした厳格化の仕組みを入札の可否を分ける建設業者のランク付けの段階で、市町村レベルも含め全ての公共工事に取り入れる。

変更するのは建設業者が事業年度ごとに受ける「経営事項審査」の基準。審査では、技術力や経営状況などの項目ごとに能力や実績を数値化し、積算した総合点でランク分けしている。

社会貢献などを評価する「社会性等」の項目では、作業員が社会保険に加入していない場合などに評価がマイナスとなるケースもある。ただ、現行の総合点は各項目のマイナスも0点に繰り上げて積算され、減点されない仕組みだった。変更後、社会性等の項目は最も低い評価の場合、マイナス1995点となり、ランク付けに大きく影響する。

国交省の調査によると、雇用保険、健康保険、厚生年金保険のすべてに加入している建設労働者は全体の76%にとどまり、3保険とも未加入の作業員も13%に上る。元請けから法定福利費(会社が負担する社会保険料)を受け取っていない下請けの加入率が低いほか、型枠工など現場を渡り歩く技能労働者は未加入のケースが目立つ。2017/8/8 産経

建設業では所謂ゼネコンの社員はほぼ100%社会保険に加入しており、健康保険、厚生年金保険の約半分は会社が負担しており、社会保険に未加入の場合に比べて優遇されている。筆者は会社を退職してからは国民健康保険となったが、年金生活にとって大きな負担となっており、現役の頃の優遇を実感した。

しかしゼネコンの協力会社(下請負)においては1次下請負会社の社員は社会保険に加入していると思うが、2次、3次となると加入率は少なくなる。「日雇労働者」は加入しようにも特定の会社に所属していないので、厚生年金には加入できないし、雇用保険、健康保険には入れるようだが手続きを申請する必要がある。

建設業は「危険」「汚い」「きつい」の3K産業のイメージが強いが、更には病気や怪我の場合に手厚い保護が受けられない状況では若い人たちには魅力がない。配偶者となる人がその様な状況では結婚の障害になってしまい、未婚率が高くなる要因でもある。

今は2020年のオリンピックに向けて建設業はバブルの時と同じように盛況である。ゼネコンは多くの利益を計上している今こそ、下請負業者へ「法定福利費」を上乗せした代金を支払うのは当然として、下請負業者へ末端作業員に至るまで社会保険への加入を指導すべきであろう。

安全管理を徹底する際、最初に労働基準監督署が対象としたのは大手ゼネコンであった。今回の指針も先ずは大手ゼネコンが範を示すことにならざるを得ないだろう。そして下請負業者は今後苦しくとも作業員を社員として直傭することになるのではないか?直傭の方が安全面や品質確保においても有効なのは明らかである。

しかし2020年以降はどうなるのであろうか。建築の仕事は大幅に減少が予想されるが、一方、国土強靭化の為には大幅な財政出動をしてインフラ整備を行うべきなのである。大地震は当然としても、大雨による土砂災害が頻繁に起き、その都度「激甚災害」と認定されている現状は早急な対策が必要だからである。

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名古屋城の木造化申請受理されず1カ月-石垣調査に疑義 [建設関連ニュース]

名古屋城天守木造化に向けたハードルの数々に、名古屋市が苦悩している。8月に石垣発掘調査を始める計画だが、国の許可を得るどころか書類さえ提出できていない。建築基準法や消防法も満たす必要がある。目標の「2022年末完成」は達成可能だろうか。市は木造化に先立ち、天守の石垣の強度が十分か、発掘調査を予定している。名古屋城は国特別史跡のため、発掘のような現状変更を伴う調査をする場合、文化財保護法に基づき文化庁の許可を得る必要がある。

市は7月4日、発掘調査の許可を文化庁に申請しようとしたが、受け付けてもらえなかった。市も文化庁も「書類上の不備」と説明するが、1カ月近く経っても申請は済んでいない。市が木造化事業に着手したのは5月。手始めの発掘調査の手続きが遅れに遅れている要因の一つが、石垣に詳しい有識者の反発だ。石垣は総延長約8キロ。加藤清正が築いた天守台の高さは約20mに及ぶ。経年劣化や戦災による傷みから、石垣の保全や修復は木造化決定以前からの課題だ。2017年8月4日 朝日

現在の名古屋城の天守閣は太平洋戦争時に空襲で焼け落ち、1959年に鉄筋コンクリート造で再建された。日本で指折りの名城である名古屋城であるが、鉄筋コンクリートでは文化的な価値は小さいと言わざるを得ない。

その為2009年に名古屋市の河村たかし市長は天守閣を木造で復元する計画を発表した。爾来調査と門等を少しずつ復旧してきているが、肝心の天守閣に着いては未だ着手には至っていない。その障害となっているのが石垣を先に補強する必要があり、その為の調査を出来ないからだ、という報道なのである。

名古屋城は国特別史跡として指定されており、石垣の調査をするには文化財保護法に基づく文化庁の許可が必要である。石垣の調査は背面地盤の状態(土質や強度など)を調べるだけではなく、石の積み方、石の形状の組み合わせ方等を調べる必要がある。即ち石垣を一旦解体する必要がある。

熊本地震での熊本城では明らかに緊急事態であり、調査の許可などという悠長な手続きをしている訳にはいかないから、復旧作業は急ピッチで進められている。一方、名古屋城の天守閣は耐震強度が不足しているから、観光として天守閣への入場を禁止すべきと都の指摘もある。

筆者の考えでは、現状の石垣の耐震性は間違いなく危険な状態にある。石垣(擁壁)の設計基準は現在でも震度5強程度なのである。従って震度7が予想される東海地震が発生すれば石垣はひとたまりもなく崩壊すると考えられるのである。即ち「調査するまでもない」と筆者は思う。

石垣を耐震補強してから天守閣の木造化工事を行う事には賛成するが、石垣の耐震化はおそらく石垣部分を建物と一体化するしかない。注入工事等で石垣の背面地盤を補強することも考えられるが、石垣とは一体とはならず、強震時には石だけが崩落する。従って鉄筋コンクリート造の地下室を造り、その地下外壁の装飾として石垣を再現するのが確実だと考える。

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道後温泉本館の耐震補強-工期は7年、26億円と試算 [建設関連ニュース]

国の重要文化財「道後温泉本館」(松山市)の老朽化に伴う耐震補強工事を地元の温泉街関係者や大学教授らが検討する審議会の会合が24日、同市で開かれ、市の担当者は工期が約7年間で、事業費は約26億円に上るとの試算を説明した。

着工時期は来年の秋以降となる見通し。道後温泉本館を管理する松山市は集客への影響を少なくするために、工期中も部分的に営業を続ける方針を決めている。

松山市の市長は「松山の宝である道後温泉本館を次の世代に引き継いでいくために必要な工事。ご理解とご協力をお願いします」とのコメントを出した。現在の道後温泉本館は明治27(1894)年に改築された木造3階建て。観光地として知られ、昨年度は約80万3千人が訪れた。2017/7/24 産経

道後温泉本館外観.jpg

道後温泉本館

道後温泉は4年前に、家内と愛媛に2泊3日の旅行をした時の観光目的のひとつであった。当然湯を戴いたのだが、家内は2回も入りに行った。1階に「神の湯」、2階に「霊の湯(たまのゆ)」があるが筆者は霊の湯だけで、家内は神の湯にも行ったのであった。

湯あがりに3階の休憩室で坊ちゃん団子を食べ、そして夏目漱石ゆかりの資料の置かれた部屋、「坊ちゃんの間」を見学した。100年以上も経っているがメンテナンスも良くて、なかなか居心地の良さそうな部屋であった。夏目漱石が愛媛県尋常中学校の教師をしていた時に利用していた部屋だそうだが、当時の教師は偉かったのだろう。

坊ちゃんの間.jpg

坊ちゃんの間

写真は筆者が撮影したのだが、道後温泉本館の周りはすっかり新しい街になっており、道後温泉本館が100年以上も前の建物なのは、何か神秘的ですらあった。建築学的価値については筆者には知識は乏しいが、国の重要文化財(文化施設)に指定されているくらいだから、松山市が大切にしているのは当然である。

道後温泉本館は多分延べ床面積は1500m2くらいだと思うが、耐震補強に26億円、工期が7年もかかると言うのは驚きである。東京駅が5年で免震化工事が出来たのに比べて、随分と掛るものだと思う。
道後温泉本館は松山市の観光名所で経済効果も高い施設だから、当然営業しながらの工事となる。東京駅は1日の乗降客は45万人だから、改修工事は大変であったと聞く。しかし規模は小さくとも道後温泉本館の改修工事も細かく区画されて順次改修工事を行う事から、7年も掛ってしまうのだろう。

工事費についても仮に述べ床面積が1500m2とすれが、173万円/m2(坪572万円)と相当なものである。解体して新築出来る工事費である。しかし重要文化財だから耐震補強で「鉄骨」を使うのは仕方ないが、木材については出来るだけ再利用し、新しくする場合には樹種を同じくする必要がある。又、寺社建築の宮大工かもしれない。そして工期が長いと経費がかさむから、費用が掛ってしまうのも仕方がない事なのだろう。

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日本橋の首都高地下化、五輪後着工-景観改善へ [建設関連ニュース]

東京・日本橋周辺の景観を改善するため、国土交通省は21日、日本橋の上を走る首都高速道路の地下化に取り組むと発表した。事業費は数千億円に上るとみられる。国と東京都、首都高速道路会社などが協力し、2020年に開催される東京五輪・パラリンピック終了後に着工する方針だ。

同省によると、日本橋周辺では民間業者が再開発事業を検討しており、地下化を再開発に組み込むことで、事業費の縮減を図る。地下化区間は、首都高都心環状線の竹橋―江戸橋両ジャンクション間(約2.9km)を軸に、今後、具体策を都や首都高速道路会社と検討していく。

21日の閣議後の記者会見で、石井国交相は「単なる老朽化した首都高速の更新にとどまらない、魅力ある都市景観の再生のため、都などと協力して地下化に向けて取り組む」と述べた。2017/07/21日 読売(写真も)

日本橋の上を走る首都高都心環状線.jpg

日本橋の上を走る首都高都心環状線

筆者は運転免許を取るのが遅かったせいもあって、運転は下手である。下手ではあるが特に問題を起こしたことが無いのは、危ないところは通らないことにしているのである。その危ないところとは、例えば首都高なのである。

首都高は60年以上前に作られたのだが、誰が設計したか知らないが、筆者の様な下手なドライバーには非常に危険な道路である。先ず路側帯が無い。カーブが急である。インターから入る時に助走の長さが短く、路側帯が無い事も相まって極めて危険である。従って筆者が実家に帰るときには首都高を使った方が早い事は分かっているが、下道しか使わない。

そしてこれが一番問題なのだが、阪神大震災で横倒しになった高速道と同じく、今後首都圏直下型地震が起きれば多くの区間で首都高は被災するであろう。阪神大震災に柱のせん断補強をしているけれども、そもそも耐震基準が違って(小さく)設計された構造物であるから、小手先の補強では十分な効果は期待できないと思う。

ところで本題の日本橋に架かる首都高であるが、このことはかなり前から話があったように思う。しかしあまりに高い建設費から実現は無理と思われていた。しかしこのところの(庶民には実感のない)景気から、改めて出てきたのであろう。

確かに本来江戸時代の面影を偲ぶ日本橋であるはずが、首都高が空を隠してしまっては、情感も何もあったものではなかった。勿論江戸時代の木造のままではないが、1911年完成のこの橋は重要文化財に指定されるほどの出来栄えなのである。

しかし東京五輪後に着工すると言うのは、如何にも五輪後には建設業界の仕事が無くなるのを見越してのことである。建設業界の仕掛けた計画、という批判もあるかもしれないが、五輪後には何も建設業だけでなく、日本全体が不況になる事も予想されているのである。

個人消費が全然触れない現状である。五輪後の不況を考え、更には「国土強靭化」や「観光大国」を目指す政策として、公共工事は必要である。期待したい。

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新国立競技場の現場監督「過労自殺」か-遺族が労災申請、五輪組織委に再発防止要請 [建設関連ニュース]

2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の地盤改良工事に従事していた都内の建設会社の男性社員=当時(23)=が自殺したのは、月200時間超の時間外労働などの過重業務が原因として、両親が上野労働基準監督署に労災申請したことが20日、分かった。東京五輪に向けた建設現場で労災が疑われる事案が明らかになったのは初めて。

遺族側弁護士は同日、「競技場は設計見直しで工期が遅れ、労働者は長時間労働を余儀なくされている」として、大会組織委員会に再発防止を要請した。

弁護士によると、男性は大学卒業後、昨年4月に都内の建設会社に就職。12月中旬から、新国立競技場の基礎工事の前段階となる地盤改良工事の現場監督となったが、今年3月2日、会社に「欠勤します」と連絡した後、失踪。4月に長野県で遺体で発見された。「身も心も限界な私はこのような結果しか思い浮かびませんでした」などとする遺書が残されていた。2017/7/20 産経

亡くなられた社員は建設会社勤務とあるが、その社名は明らかではないがおそらく土木系の基礎工事会社である。「新国立競技場の現場監督」と書かれると大成建設がスポンサーの共同企業体の社員のように思われるかもしれないが、共同企業体は「総合請負業:ゼネコン」であり、亡くなられた社員が勤務していたのはゼネコンの1次下請負(協力会社)の会社なのである。

地盤改良工事を担当していたようであるが、現場の地盤は悪くは無いので、おそらく既存建物の解体の際に掘り起こした地盤に対するものか、或いは直接基礎として支持層まで(それほど深くないと思われる)の地盤改良なのであろう。

報道にあるように新国立競技場は紆余曲折の末着工したもので、工期はこの規模にしては3年とはなかなか厳しい。おそらく建築主からはリハーサル期間を少しでも多く取りたいから、さらに「工期短縮」を強く要求されているのであろう。

工期短縮には「構工法」の変更などハードの対策と、敷地が広いから「工区」を分けて複数の異なる作業をまわしながら行う事も、集められる機械が限定されるときには有効である。建設業全体に工事が少なければ作業機械、作業員を多く集める事は多分最も工期短縮になる。いよいよ最後の手段は突貫作業である。

以上の工期短縮はゼネコンが考えて協力会社に指示をするのであるが、協力会社としてはゼネコンの要求を受けざるを得ない上下関係があるので、特に協力会社の社員は大変な苦労をすることになる。

ゼネコンには逆らえず、2次下請負会社からは「出来ない」「値上げ」を言われるからである。所謂「中間管理職」の様なものである。それをまだ入社したての社員が背負ったのであるから、どれほどの辛苦であったか、筆者には想像もできない。先のブログでも書いたが、新入社員は大学では何も施工のことは習ってないから、普通は先輩社員の後をついていくだけの毎日なのである。

これから民事訴訟も行われると思われるが、検証すべきは本人が所属していた建設会社からどの様な体制のなかで管理していたかである。まさか亡くなった本人だけではないはずである。そしてゼネコンの要求した施工計画の妥当性も検証されるべきであろう。最近のゼネコン社員は3現主義(現場で現物の現実)を知らない。

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埋め立て地帰属問題、江東・大田区、来月にも都へ調停申請-国内の領土問題? [建設関連ニュース]

2020年の東京五輪・パラリンピックでボートなどの競技会場を設ける東京湾の中央防波堤埋め立て地の帰属を主張し合ってきた東京都江東区と大田区は22日、地方自治法に基づく調停を都に申請すると発表した。それぞれ区議会の議決を経て7月にも申請する。都は知事が自治紛争処理委員を任命し、調停案を90日以内にまとめる見通しだ。

江東区の山崎孝明区長と大田区の松原忠義区長が同日会談し、話し合いでの解決は困難との認識で一致した。会談後に記者会見した山崎区長は「全島帰属を主張し続けてきたので断腸の思いだが、腹をくくるしかない」と表明。松原区長も「それぞれ言い分や反論を重ねてきたが、どうしても一致しなかった」と語った。

埋め立て地は約500ha。1973年にごみ処分場として埋め立てが始まったが、境界が決まらずに40年以上が経過した。江東区は「ごみ受け入れに協力してきた」と主張し、大田区は「住民がノリ養殖で生計を立ててきた経緯がある」との立場。東京五輪までの決着を目指してきたが、溝は埋まらなかった。五輪ではボート・カヌーや馬術の会場が設けられる予定。五輪後には江東区がスポーツ・レジャー拠点構想、大田区は羽田空港周辺との一体的な街づくりなどを掲げている。

都内の帰属問題としては、現在のお台場地区に当たる「13号埋め立て地」を巡って江東、港、品川の3区が調停を申請し、分割案を受け入れたケースがある。2017/6/23 日経

筆者は長年ゼネコンの地下工事が専門の技術者だったので、東京湾の中央防波堤埋め立て地は「残土」の受け入れ先として関係してきた。関係と言っても受け入れの申請や交渉は現場の担当なので、筆者は「工期算定」をする時に一日にどれくらい搬出でき、処分できるか検討しただけである。搬出可能残土量は「工期算定」においてかなり不確定要素がある一方、主要な項目なのである。

環境アセスメントを適用されるような大型現場で、残土搬出の為のダンプトラックの台数は、排気ガスが周辺環境をどの程度のものか評価される。環境アセスメントとしてはダンプの台数は少ない方が良いが、それでは地下工事にべらぼうな日数が必要になるから、かなり経験的な判断が必要であった。

それでも中央防波堤埋め立て地の受け入れ容量がまだ十分であった場合には、建設現場周辺の道路の状況だけを確認して、ここでは5000m3/日破可能とか、少し道路状況が悪ければ3000m3/日にして、掘削期間はかかるけれど躯体工事をラップさせて解決しよう、などと計画したのである。

しかし中央防波堤埋め立て地もやがて終わり、受け入れ先はそれこそ台船で千葉や、稀には四国まで運搬する、などといった方策を考えなければならなくなってきた。受け入れ先の問題が深刻になったのである。そのころには筆者は東京支店から本社に異動していたので詳しくは無い。

それにしても埋め立ては知事の権限なのだが、埋立地が出来て利用するとなると、その後の管理は区や市になるのは分かりきったことである。道路やインフラ、学校等区や市の責任だからである。それを事前に決めていなかった、のはおかしな話だ。もっとどうやら最初から問題となっていた様だ。

しかし問題は先送りされ、とうとう決着の日が来たのである。問題を先送りして上手く行くのは、将来世代が優秀(或いは進歩するから)で、画期的な解決法がある、と期待したのだという事なのだが、そんなことはなかった。単なる無責任に終わった。

なお領土問題の場合には、問題を先送りするのは国家の長期的な戦略である。

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