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子供室の収納計画 [終の住処]

終の住処では2階の子供室は東道路に面して配置している。3間半の間口に2部屋を並べたのである。そのポイントは、2部屋の間に半間のスペースをどのように使うかであった。通常の建て売りでは、各々の部屋に1間幅の収納(クローゼット)を設ける例が多い。しかし筆者は奥行き半間のクローゼットは「奥がもったいない」と考えていた。

筆者の結論は半間のスペース(910mm)を610mmのクローゼットと300mmの本棚にすることであった。設計したのが下図である。1間幅のクローゼットに造りつけの本棚は子供には好評である。

子供室の収納計画.jpg


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終の住処(おわりに)073 [終の住処]

おわりに

 家内と私の終の住処を建てた顛末は以上であるが、単に私たちの思い込みの羅列ではないか危惧している。全ての人が満足する終の住処は、それぞれの価値観が異なるのだから決して本書の家がそうではない。最初にお断りしたとおり、あくまで家内と私にとっての終の住処であるが、幾つかの一般性は示せたのではと考えている。

日本は災害の多い国であり、安心して生活する上で終の住処をどうするかは人生の大きな課題である。終の住処を建築中に東日本大地震・大津波災害が発生し、又、本書を草稿中には広島での大規模な土石流が発生した。無くなられた方々にご冥福をお祈りし、災害を受けた方々にお見舞い申し上げる。

 この事を教訓に、終の住処の土地を探す際に十分検討することは非常に大切である。しかし先祖伝来の土地を離れることは難しいであろうし、又、土地探しと言っても選択範囲が限定されることもある。従って災害の少ない理想的な土地はむしろ手に入れるのは難しいのかもしれない。

 筆者は過去に大きな災害が生じていない地域で土地を探し当てた。これは全くの偶然で、偶々結婚した時に住んでいた社宅の沿線に最初の家を求め、そして終の住処は一つ前の駅近くの土地だったのである。

 耐震設計については建築基準法に建物に必要な強度は示されているが、それは最低基準であり、終の住処の設計に当っては基準の1.5倍以上の強さの筋交いや耐力壁を配した。強くするための費用は、土地の価格や建物全体の建築費の中では3%程度なのである。その程度の費用は、建築で発生する各種オプション(豪華さや便利性)を倹約すればかなりの分は捻出できるのである。

 終の住処は家内と二人で建てたものである。家を建てるには先ず資金が必要であるが、家内が倹約していたからこそ貯金ができたと思っている。私が働き続けたことが前提ではあるけれど、それはなんとしても終の住処を建てるのだと言う、家内の夢があったから貯金が出来たのである。

 私にとっては思わぬ家内の提案に戸惑いながら終の住処を建てる決心をし、土地を探しては設計(スケッチ)していく過程は楽しい思い出である。又、終の住処の土地を見つけ、売主である工務店に出会ったのも全く偶然の巡り合いと思う。

 家内と私の定年までの平凡な生活の中で続けた些細な努力と、偶然の巡り合いによって終の住処が出来たと思わずにはいられない。感謝あるのみである。











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終の住処(第7章 ⑦)072 [終の住処]

銀行からの借り入れ

持家を売らないと決めたので銀行から借りる必要が生じたが、借金の目途は容易に立った。銀行は住宅資金なら喜んで貸してくれるのである。返済が滞れば抵当権を行使して家と土地を売却でき、銀行には全くリスクが無いからである。

リスクが無いということは利子も少なく、長年給与の振り込みや貸金庫を利用している銀行からは、さらに定年が迫っている私でも上場企業に勤めていると割引があった。

また、住宅取得推奨のため、年末での住宅の借金残額の1%分が所得税(住民税までも含まれる)から控除されることができ、金利は実質0.4%となったのは大変嬉しい誤算であった。

土地購入と建物工事費の不足分を銀行から借りたのだが、利子は2年間で10万円くらいであった。住宅取得優遇税制(住宅借入金等特別控除、平成29年までに住宅を取得した場合)のおかげである。

とかくして終の住処の資金はどうにか出来ていたのであった。土地の購入から、設計、建築費用など実際の資金調達の計画は図7‐1である。










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終の住処(第7章 6)071 [終の住処]

貸家

家は貸すことができるのならば、売らない方が良いのである。間取りは4LDKなのだが、インターネットの賃貸情報をみると一戸建ての貸し家の需要は多くはないがあることはあった。最寄りの駅から歩いて10分(買った時の不動産屋のパンフレットでは8分)、都心までの通勤時間は1時間少しとハンデはあるが、勿論駐車場があり小さいながら庭付きで、ガーデニングが好きな奥さんであれば、南道路だから気に入るのではないかと考えたのである。もし借り手が無ければ売るというリスク回避があるのである。

 内装のリフォーム代と、今後外壁の塗り替えなど費用は掛るのだが、家賃収入見込みは売却した場合の金額に対して利回りは5%である。持家を売却して運用して得られる利益はとてもここまではいかない。今、元本が保証されている金融商品は個人向け国債が金利0.20%(10年)で、社債は1.4%くらいである(当然倒産しないような会社の社債とすべきで、このような優良な社債を個人での購入は難しい)。

前の家の借金

前の家を購入したのは35歳の時であるが、その後給料が上がり節約したこともあって貯蓄が出来た。40歳を過ぎたころにバブルがはじけ、もはや銀行や郵便局に貯金しても利息はほとんど付かなくなった。それならば貯蓄より借金の一括返済が賢明である。

合計4か所から借金していたので、金利の高い順に返済したのである。最後の返済が終わった後、それまで毎月返済に充てていた分が無くなり、家計は楽になるのだが、せっかく節約する習慣が出来ているのだから生活レベルは変えず、返済分は個人年金として積み立てることにした。個人年金の利息は当時において定期預金より高く、又、年末の所得税控除になるので税金控除分は利息にプラスされるのである。










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終の住処(第7章 ⑤)070 [終の住処]

退職金

退職金を全て銀行からの借金を返済するのが一つのリスクであった。本来退職金は老後の蓄えに大部分を残しておくべきなのは分かっていたが、何しろ借金無しでは家は建たない。普通は銀行から借金するのでなく、現在の家を売却して仮住まいして家を建てるのだろう。建て売りなどでは売却出来るのを条件に契約することができるが、自分で土地を探して自由に設計するには、先ず自宅を売却し土地を購入する必要がある。

私は希望していた金額で売れれば貯蓄と合わせて土地と家が建てられると思っていたが、査定額は希望の2/3であった。建物は築25年なので査定はゼロ、つまり土地代だけなのである。そうなると建設費の不足分は銀行から借りなければならないことになる。仮住まいに費用は掛るし、引越しが1回余計に必要で、又、私も家族も仮住まいは気が進まなかった。

その為退職金全額で払える資金を銀行から借りることにしたのである。










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終の住処(第7章 ④)069 [終の住処]

お弁当

 サラリーマンのお小遣いの使い道で大きいのは、昼食を外食することである。社員食堂はあったが、会社の経費節減で食事補助が無くなり定食が500円位となっていった。そうした時私の好みでお米を玄米にした。子供は玄米を嫌がって白米はやめるわけにもいかず、炊飯器を2台にして白米と玄米を炊いて、私と家内は玄米を食べ、子供たちは白米という事になった。

玄米にしたのは白米に比べ栄養価が高いことで、宮沢賢治の「雨にも負けず」に出ている一日に4合のお米と味噌と少しの野菜を食べる、に習ったのである。4合のお米とは玄米4合であり、味噌は味噌汁で少しの野菜とは漬けものである。玄米を4合も食べるのは現代人には食べすぎだが、昔の農家の人たちは重労働で、それだけのカロリーが必要であった。玄米には表皮すなわち糠にはビタミンの他にたんぱく質もあり、味噌の大豆と合わせることで肉や魚を食べなくともたんぱく質は足りるのである。

玄米を食べ始めたら外で白米を食べると味気なく感じ、ついに社員食堂をやめてお弁当を持っていくことにした。御握り2個とバナナ1本で、御握りには佃煮と自家製の梅干しを入れた。これによる節約は少ないかもしれないが、玄米を食べると食事を特に豪華にしなくともよくなるような気がし始め、このことの方が節約に効果があった。要するに食事は栄養が第一と考えることである。

ついでに言えば日本の食量自給率は先進国の中では最低の40%であるが、これは安全保障の観点で大問題である。今後、世界の人口が増え続けて食糧問題が深刻となった時には、減反している米作りを復活させ、昔の日本人のように玄米を食べれば飢餓することは無いであろう。










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終の住処(第7章 ③)068 [終の住処]

料理という趣味

 私が酒やゴルフをやめて以来休日の過ごし方をどうしたかと言うと、料理にはまったのである。男の手料理である。男が料理をする番組が増えたのは最近であって、私が始めた時の手本は壇一雄の本であった。

料理については元々食い意地が張っていたので、私の蔵書の1/5は料理関係なのであった。その中に壇流クッキングがあったのである。この本は通常の料理本と違って材料は書いてあるが分量までは記載がなく、塩加減などは自分で決めるしかなかった。まあそのあたりが男の料理なのだと一人合点して、適当な料理をしたのだった。

私の作るのは壇流クッキングの影響を受けて、如何に安い食材を美味しくするかというもので、例えば牛の尻尾を120wのスローポットで8時間位掛けて柔らかくしたシチュウなのである。或いは餃子は小麦粉を練って皮を40枚作り、具を入れてホットプレートで焼く。一人10個の餃子となるが、子供のためにはチャーハンか焼きそばも一緒に作っている。

いずれも手間と時間は掛るが食材は安い。家庭の主婦には他の家事が沢山あって、手間と時間が掛る料理は無理なのだが、暇な時間をどうしようかと思案する男にはうってつけの趣味になるのである。










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終の住処(第7章 ②)067 [終の住処]

電化製品、IT機器

 電化製品は日進月歩で性能の向上がなされ、ついまだ使えるものでも新しい製品に買い替えることが行われている。特に省エネ製品では買い替えると電気代が安くなるのでこの傾向が強い。しかしまだ使える省エネではない製品を使い続けるのと、どちらが本当に環境に優しいのか誰も明確には答えを出せないのである。

 又、IT機器についても、パソコンやスマートフォン、デジタルカメラなども性能が良くなると時代に遅れまいと買い替えることになる。スマートフォンはファッションと同じで、新しい製品に夢中になる人々が多く、2年間の契約が過ぎるとすぐに他のメーカー品に乗り換えるのは、若い人たちの大部分ではないだろうか?家の子供もそうなのだ。

私はこのようなメーカーの戦略である大量消費を甚だ疑問に思っている。例えば薄型テレビが広まった時にもブラウン管テレビを使いつづけ、2回も修理した位である。

又、デジタルカメラはあるメーカーの最初のモデルが次のモデルになる直前、安くなるのを待って購入した。次のモデルでは画素数が2倍となったが、仕事で使うのには画素数は最初のモデルでも十分で、あまり画素数を多く設定して写真を撮ると、例えばパワーポイントの作動が遅くなるし、報告書のデータサイズが大きくなりすぎるのである。

デジタルカメラの初代のモデルを購入してから6年位経過した時に、そのメーカーの工場の現場に技術指導に行く事があった。現場写真を撮るためカメラを持って事務所を出た時に、現場社員が私のカメラを見て他のメーカーのカメラを持っているのを客に見られると困ると言うのであった。私がカメラをよく見せると、現場社員は絶句した。もう4世代位違うのでその社員が分からないのは無理も無い。

物を長く使う大事さを忘れてはいけないのである。










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終の住処(第7章 ①)066 [終の住処]

第7章 資金計画

お金の掛る趣味

私は52歳の年に酒の飲みすぎが原因の肝臓の病気のため4か月入院し、以後一切飲酒をやめた。退院してからはアフターファイブの御誘いはほとんど断った。それ以前には酒代は毎月5万円くらい掛っていたが、それが全く無くなったのである。

ゴルフも勧誘に乗せられて会員になったクラブが、実は係争中(重要事項の説明が無かったのは騙されたようなものだ)であって、裁判に負けて経営権を失い破たんした。会員権は紙くずとなったのである。これを機にゴルフをやめた。これで私のお金の掛る趣味は無くなり、その分すべて貯蓄にまわったのである。

なお私の趣味は他に読書(書籍約1500冊)、囲碁・将棋(有段免状)、日本画(鑑賞が主)、ギターの弾き語り(カラオケに行く必要はない)、料理(週末の一日は料理をしている)と数は多いが、何れもあまりお金は掛らない。

自家用車

 私は車に関してはほとんど興味がなくて、免許も取って無いくらいであった。結婚して住んだ社宅は都心であり、200m以内にお店や病院がある大変便利なところであった。社宅から前の家に引越しをして、流石に車が必要と家内が言うのでやむなく購入した。

バブルが始まった時に購入した前の家は、子供が熱を出したら前の駅近くのホームドクターまで車が必要なのである。車の用途は遠出など考えてなく、家の駐車場は庭を少し広げたこともあって購入したのは1000ccの小型車である。家を購入したばかりで貯金は少なかったが、賞与で何とか購入出来たのが1000ccだったのである。

家内はぺーパードライバーだったから、近くの自動車学校にリハビリ教育を受けに行った。その結果なんとか家内は実家まで1時間半の運転が出来るようになった。私は小型車で満足していたが、6年位してから急に車の運転免許を取ることとなり、丁度20歳違いの人たちと受講することとなり、私は彼らより10時間余計に実技の教習に通い取得した。38歳の時である。

自分で運転するとすぐに1000ccの車では物足りなくなり、1800ccの車としたが、会社の同期達はもっと高級な車に乗っていた。この車は10年乗り続け、次に購入したのは1400ccの小型1ボックスである。これはゴルフをもうやめたので実用本位に選択したのである。

車好きな人でBMWやベンツに乗って、毎週時間かけて洗車するのを見かける。確かにBMWだと洗車も楽しいだろうが、私の趣味ではなかった。外車は傷でもつけたら修理代は国産の2倍である。車を趣味にしたらサラリーマンは新たな家を建てるのは難しいだろう。










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終の住処(第6章 ④)065 [終の住処]

確定申告
 大家さんになると、確定申告を行う必要がある。この確定申告であるが、ほとんどのサラリーマンは経験がないと思うが、あっても医療費控除の申請くらいで、それは大概奥さんが行っているのではないだろうか?

医療費控除については、以前は年間5万円を超えた分が所得税控除となっていたが、今は10万円を超える分となり、大病や大掛かりな歯の治療でもしないかぎりなかなか超えることは無い。

なお入院した場合、個人で加入している保険金が出るが、医療費からこの保険金は差し引かなければならない。個人で入っているのに、である。税務署の言い分は、個人で入っている保険料については年末調整で収入から控除されているためだという。

家賃収入に対しての確定申告では、如何に課税分を減らすかが重要で、主に減価償却と必要経費をどう申告するかである。減価償却では賃貸にする際壁紙の張り替えと、ベランダの防水をやり替えたリフォーム代に対して行った。減価償却の計算方法は種類があるが、5年間の定額法として減価償却とした。

 必要経費としては、家に掛る固定資産税、火災・地震保険が該当する。賃貸のため借金をした場合は借金の金利分のみ必要経費となる。よくマンション経営をしませんか、という電話勧誘があるが、税金対策として借金するのはこれらのためである。

余談であるが借金してまでマンション経営をするのは、収入に余裕がある人以外はリスク、すなわち借りる人が間違いなくあるか、あっても月づきちゃんと家賃を払ってくれるかが問題なのである。ついでに付言すれば、マンション経営のために購入するのであれば、絶対に中古マンションにすべきである。借りる人にとって、新築かどうかはあまり比較にはならず、ならば中古マンションの方が新築よりはるかに安いのである。中古マンションを購入した場合、壁紙の張り替えが必要な場合業者に頼む必要があるが、浴室などの洗浄は自分でやれば安くつく。

 必要経費には他に青色申告することで65万円又は10万円が認められる。このためには基本的には複式簿記が必要となるが、この複式簿記は会社で経理でもしていれば作成することは難しくはないと思うが素人には難しい。かといって、そのために税理士に頼むのには費用が掛る。

しかしそこにはちゃんと方法があって、10万円の控除(貸家1軒では10万円)には複式簿記まで要求されず、バランスシート(貸借対照表)と帳簿(複式ではなく銀行の通帳程度の内容のもの)、減価償却計算表くらいで、後は国税庁のホームページにある確定申告のための書類作成ソフトによって納付額を計算すればよい。バランスシートの作成はインターネットで検索すれば方法が見つかる。他にはパソコン、デジタルカメラなどを購入すれば、全額認められることは無いが、30%位は控除できるはずである。庭木の剪定に植木屋さんを頼めば当然経費となる。

 国税庁のソフトを使って作成した書類だと、確定申告の際ほとんどフリーパスに近い審査で、数分で完了する。確定申告の時期は2月15日から3月15日なのでまだ寒く、税務署が開く8時半前には外で大勢の人が並んでいる。しかしよく見ると、列となっているのは相談窓口で申告する人々で、既に書類を作成した人用の列には数人しか並んでいない。寒い外で長く並んでいる人にはお気の毒であるが、確定申告を自分でする習慣は社会人としては必要なのである。

米国では個人が確定申告するのが一般であるが、日本では会社が年末調整として納付額を計算してくれる。これは個人にとっては楽なのだが、他方自分が税金を収入に対していくら払っているか無頓着となりやすい。ひいては国なり地方行政庁が自分の税金をどう使っているか興味が希薄となり、政治への関心が低くなっている原因の一つと思う。










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