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再生エネ買い取り、42年度4兆7000億円-政府想定超え増える国民負担 [建設関連ニュース]

太陽光など再生可能エネルギーの導入を促進するため、電力会社が発電事業者から一定の価格で買い取る固定価格買い取り制度(FIT)について、平成42年度の買い取り総額が28年度の約2倍の約4兆7千億円に膨らむことが21日、電力中央研究所の試算で分かった。政府想定(3兆7千億~4兆円)を大きく上回る。買い取り費用が増えれば国民負担の増大は必至だ。

電中研によると、買い取り価格の高かった制度初期に認定を受けたにもかかわらず、まだ稼働していない太陽光発電が多く残っていることが要因。電力会社はいずれ、これらの電力を買い取らねばならず、買い取り総額は「政府の想定を上回る可能性が高い」という。

電力会社は、家庭や事業者の太陽光発電などから引き受けた電力の買い取り費用の一部を「賦課金」の名目で電気代に上乗せして、徴収している。28年度の総額は1兆8千億円で、平均的な家庭で月675円負担している。2017/04/22 産経新聞

再生エネ買い取り、42年度4兆7000億円.jpg

年間賦課金総額と買い取り総額の推移(写真:産経新聞)

太陽光発電は本ブログでも取り上げたが、それは太陽光発電関連企業の倒産のことであった。今回の報道は倒産せず、残った太陽光発電企業による既得権がまだまだ増加して、結果として消費者である各家庭や企業に負担がのしかかってくる、というものである。

前のブログでもコメントしたが、地球のエネルギーの源は太陽光(太陽エネルギー)なのだから、太陽光発電は至極まっとうな政策である。石油、石炭にしても遥か昔に太陽光を受けて育った樹木の遺産なのである。

しかしながらその様な「まっとうな政策」であっても、やはり時と技術力を見極めなければ、今後の財政をも脅かすことになり、政策としては評価できない。FITの先進国であるドイツでは、電気代に上乗せの「賦課金」は月に3000円となっており、国民の不満は大きい。

現在石油価格の下落が続いているので、電気代は原子力発電停止の影響はかなり抑えられているが、これは日本にとって「幸運な国際情勢」以外の何物でもなく、何時なん時石油価格の上昇や、円安になるかもしれない。電気代は家計に占める割合は少なくはないから、国民が今後「賦課金」が値上がりしたら異議を唱えるかもしれない。

原子力発電の再稼働について各地で裁判となって、中々電力会社の経営は難しい状態が続いている。特に東京電力は倍賞が致命的である。従って太陽光発電は全て買い取らなくてはならない電力会社としては、高い買い取り価格は消費者に「賦課金」としてそのまま上乗せしかできないのである。

使用済み核燃料の再利用や、廃棄処理で革新的技術が開発されない限り、原発は将来的には廃炉にすべきと筆者も考える。しかし廃炉の為には40年位掛るから、その為の技術者も必要なのである。今大学を卒業して原子力を目指す人がいなくなったら廃炉もできなくなる。多分既に学生の人気は少ないだろう。

太陽光発電は「明るい」面ばかりではなく、光には影があるのである。

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有難うございます

気象庁が新たな洪水危険度分布を公表へ-3時間先の予想10分ごと更新 [エッセイ]

気象庁では、雨による災害発生の危険度の高まりを評価する技術(土壌雨量指数、表面雨量指数、流域雨量指数)を活用して、大雨・洪水警報及び大雨特別警報を改善するとともに、「大雨警報(浸水害)の危険度分布」及び「洪水警報の危険度分布」の提供を開始します(平成29年7月上旬予定)。2017/4/28 気象庁

近年の異常気象或いは雨台風により、日本は毎年のように洪水被害を被っている。国土の30%しか平野部はないから、山間部に多くの国民が暮らしている人々への、土石流や、洪水、冠水などの水被害を少しでも早く警報をして、避難するさせるのが今回の狙いである。

改善した事項は

① 表面雨量指数を用いて、市町村内のどこで大雨警報(浸水害)等の発表基準に到達するかを確認できるよう、地図上に危険度を5段階で色分け表示した「大雨警報(浸水害)の危険度分布」の提供を開始。危険度は、高い順に「極めて危険」(濃い紫)、「非常に危険」(薄い紫)、「警戒」(赤)、「注意」(黄)、「今後の情報等に留意」(水色、無色)
② 市町村内のどこで洪水警報等の発表基準に到達するかを確認できるよう、地図上に河川の流路に沿って危険度を5段階で色分け表示した「洪水警報の危険度分布」の提供を開始。3時間先の予想10分ごと更新する。
③ 大雨特別警報を、危険度が著しく高まっている地域をより明確にして発表する。具体的には1km四方単位で分析し、特に「極めて危険」(濃い紫)を限定することでその地域の住民に緊急避難を確実に行うようにする。

というものである。

これらの改善で、1km四方単位で分析することは素晴らしい事であるが、もし「極めて危険」の指定を外れた地域が被災した場合、批難されることを承知で気象庁は改定したのであろう。

しかし科学は万能ではなく、又、地域の細かい情報(傾斜、地層、樹木など)を把握しているとも思えないので、「誤報」が出るのは仕方がない事だ。もしそうなった場合、直ぐ行政や国を相手に賠償請求することが多くなっている現状は、今後検討すべきものである。

土石流や、洪水、冠水などは昔から繰り返されてきた自然災害であり、地名の由来ともなっている。従って昔から住んでいる人々はそのリスクを承知で暮らしているのである。しかし悲しいかな、人々にとって出来ることは、災害が起きないよう山の神様にお供えをするしかない。

全国全ての水害危険度のある地域を「国土強靭化」することは直ぐには出来ないが、100年200年先を見据えて、少しずつ確実に行っていかなければ、日本の将来は無いのである。最近の林業はどうかわからないが、少なくとも江戸時代から植林は100年先を見据えて行ってきたのである。

又、住宅地として山を切り土することは、基本的にやめるべきである。更に大きな災害「深層崩壊」を防ぐ土木技術は無い。勿論、巨大地震時の挙動は誰にも分からない。

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道路標識倒れ女性けが、犬猫おしっこで腐食?-ペットの散歩にはペットボトル [ペット]

25日午前9時20分ごろ、さいたま市浦和区針ケ谷4丁目の市道で、路側帯に設置されていた道路標識(高さ3.6m)が倒れ、さいたま市西区の会社員女性の左上腕部に接触した。女性は1週間のけが。埼玉県警浦和署が原因を調べている。

署によると、倒れた標識は直径6cmのポールの上部に駐車禁止などの標識が付いており、ポールの根元が腐食していた。犬や猫のフンや小便が原因の可能性があるという。

県警交通規制課によると、標識は1992年設置。今年に入ってからの目視確認では異常は見つからなかったという。今年1月にも同県草加市内で標識が倒れる事案があり、同課は「点検、管理を徹底し、同種事案の防止に努める」として、近く緊急点検の実施を各署に通知するという。2017/4/25 朝日

道路標識は1992年の設置と言う事は既に25年経過したことになる。つまり25年間維持管理をしないまま放置した結果であるが、建物にしろ道路標識にしろ「メンテナンスフリー」にはならない。

以前、建築では外壁をタイル張りにすれば「メンテナンスフリー」になる、という事でディベロッパーは挙ってタイル張りのマンションを建てた。しかしタイルの接着は中々難しい問題であり、やはり10年に一度くらいの点検、補修が必要であることが分かってきた。石張の外壁も同じである。ただし低層の建物で、厚み(最小70mmくらい)のある石を積上げるうように施工すれば、大地震でもない限り長期間問題は生じない。

ここで更にかなり専門的な話となるが、コンクリートの基礎等から立ち上がる金属製のポールの付け根は腐食しやすい。例えばマンションの手摺のポールであるが、施工方法は基礎にポールより大きな箱型枠を使い「ほぞ」を作っておく。そしてポールを建てるのであるが、隙間にモルタルを詰めて「金鏝」で仕上げる。

この金鏝のエッジがポールの塗装皮膜を傷つけるのである。ポールの塗装は勿論「防錆」の為であるが、金鏝が当たった部分の被膜が薄くなり、経年(酸性雨など)によって最も先に錆てしまうのである。

又、コンクリートやモルタル仕上げだけだと雨水が浸透し湿潤状態となる。特にポール周りの水はけが悪いと何時までも湿潤状態が続き、やはり腐食の原因となる。従ってポール周りには勾配を付けて雨水が溜まらないように仕上げる必要がある。この細かい施工が大きく耐久性に関係するのである。

そして件の犬猫のおしっこであるが、おしっこはアンモニアが入っているが弱酸性のようで、鉄を錆させる原因となるようだ。猫の習性は分からないが、犬の場合、特に雄は電柱やポールにオシッコをしたがる。家のチワワのそうで、臭いを嗅いではオシッコをしている。所謂マーキングである。

落し物の方は回収するのは当然であるが、オシッコについても臭いの問題もあるし、今回の様なことが起きたら困る。筆者は散歩の時には落し物処理と、オシッコをした場合に流す為350mlのペットボトルに水を入れて散歩している。なお落し物はトイレットペーパーを使い、テッシュペーパーは水に溶けにくくトイレに流せないので使えない。。

それにしても25年間放置しておくのも問題である。少なくとも10年に一度、コーティング等の防錆対策をすべきである。毎年、年度末に道路をほじくり返しているのだから、その業者にちょっと作業させればよい。

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高層マンションの外装清掃は大変-ロープでの作業はサーカス [エッセイ]

高層ビルの外装の清掃は欠かせないもので、内部は勤務室に清掃員が入ってきての作業であるが、外装は通常屋上にあるゴンドラを吊り下して行う。ゴンドラに乗るには勿論「命綱」を付けるが、更に労働安全衛生法、同規則により「講習」を受ける必要がある。筆者は現場勤務の時講習を受けないか勧められたが、高所恐怖症なので外装の担当ではなかったことで遠慮した。

ゴンドラ作業に慣れている作業員ならば屋上でゴンドラに乗り、降りて行くことは茶飯事だろうが、ゼネコンの社員となると流石にそうは行かない。外装の点検、例えば「防水シール」の検査に立ち会う事があるが、その場合、一旦ゴンドラを地上に卸して乗り込むのが普通である。そして下を絶対見ない。

しかし高層ビルではない場合、屋上に「丸環」と称するリングにロープを緊結して、ロッククライマーのようにロープで降りながら外装の清掃をする。歩道に歩行を迂回させるように赤いコーンが於いてある場合、大抵見上げるとロッククライマーがいるのである。ロッククライマーと言うのは喩ではなく、殆どの作業員がロッククライマーで、アルバイトをしているのである。結構な稼ぎになるそうで、お金を貯めては山に行くのであろう。

高層マンションの外部清掃作業.jpg

近くの高層マンションの外部清掃作業

上の写真は家の近くの25階建高層マンションの光景である。筆者にはまさかの光景であった。マンションの手摺の清掃はどうしているのか、建築屋にも拘らず迂闊にも知らなかったのだが、定期的に清掃した方が雨水に含まれる微量なSOX、NOXなどから金属手摺の腐食を守ることが出来る。

それにしても25階の建物でロープでの作業は、見ていてあまり気持ち良いものではない。又、住人にとっても予め知らされてなかったら強盗と間違えるであろう。この高さの作業は間違いなくロッククライマーだと思う。高さが怖くない一般の人がアルバイトで出来る事ではない。

筆者が外装清掃でロッククライマーが作業していると知ったのは、吾妻橋にあるビール会社の屋上のオブジェの清掃方法についての解説であった。あのオブジェの下側はまさにオーバーハングでの作業である。

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あわや大惨事、駐在さんの即断が命を救う-土砂崩れの兆候は気付いてすぐ発生 [大地震対策]

25日午後0時半前、兵庫県養父市大屋町糸原の県道沿いの斜面が高さ約30m、幅約20mにわたり崩れた。養父署によると、崩落寸前、現場を通り掛かった同署門野駐在所の巡査部長が「ポロポロ」という異音に気付き、パトカーを停車。目の前の斜面から直径十数センチの石が数個落ちてくるのを目撃したため、すぐさま道路を通行止めにした。その直後、轟音とともに斜面が崩落したという。

「パトカーを降り、4、5台の車を止めたら、10秒後くらいに一気に土砂崩れがきた」と藤本巡査部長。土砂は幅5.7mの道路をふさぎ、斜面の反対側のガードレールも突き破っていた。止められた車に乗っていた近くの男性は「地面が揺れて土砂がドーっと崩れた。ほんの一瞬の出来事。駐在さんがいなかったら危なかった」と胸をなで下ろしていた。現場は3月6日にも土砂崩れが発生し、同月末まで斜面の補強工事をしていた。 2017/4/25 神戸新聞(写真も)

落石だ!駐在さん通行止め即決 直後に土砂崩れ.jpg

土砂崩れが起きた県道、養父市大屋町糸原

先ずは駐在所の警察官の臨機応変な行動は称賛される。自衛隊もそうであるが、警察官も本来の職務の上に「防災」についても重要な役割を期待され、そしていざという時に、それこそ「身命を賭して」一般人の生命を守ってくれることは本当に有り難い。偶に警察官の不祥事が報道されるが、それはあくまで「不良品の混入」であって、日本の警察官は世界的にも規範のとれた組織だと思う。

今回の報道は暗いニュースや矮小な事件ばかりのマスコミ報道の中で、ほっとするものであるが、日本の「インフラ」が如何に脆い状態であるのかも伝えている。県道であるから地域の重要な道路であり、その道路が(過去は分からないが)特に大雨や地震があったわけではないのに、土砂崩れが起きたのである。「糸原」という地名からは土砂崩れが起きた過去は無いように思えるが、強いて言えば山間で「原」が細いという事であろう。

土砂崩れの原因としては、やはり毎年記録的な大雨が続いており、地盤の緩みが少しづつ進行していたのであろう。又、写真から崩れは表層滑りのようであり、山の木々の間伐がされてなく、十分大きな根を張ってなかったことも表層滑りに繋がったとも考えられる。それにしても土砂崩壊の兆候の「石がポロポロ落ちてくる」のが聞こえても、家にいたら逃げる時間は無い(勿論逃げた方が少しでも良いだろうが)。

話題はずれるが日本の間伐材や、製材の端材を使った「割り箸」「楊枝」が最近では100円ショップでも売られているので、是非国産のものを買うべきである。里山保護の為には資金が必要なので、「my箸」などより役立つ。

今回の事故は3月6日にも土砂崩れが発生し、同月末まで斜面の補強工事をしていた、とのことであり、崩壊した部分が補強工事の対象となっていたかは分からない。もし予算の関係か、或いは検討不足で対象となっていなかった、となれば責任追及されるべきである。

写真の右側に「格子状」のコンクリートが見えるが、これは表層地滑り防止の補強工法で「フリーフレーム」工法と呼ばれている。地盤の起伏に合わせて形状を3次元的に施工できるのでこの名前がついているが、あくまで「表層地滑り防止」である。つまり大規模な土砂崩壊となる「深層崩壊」対策では無い事、地震については震度5程度の地震に対しての設計基準である。

この様な土砂崩壊防止の補強では、とても「国土強靭化」と呼べるものではない。

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リオ五輪選手村、1割も売れず-2020年以降を考える時である [建設関連ニュース]

ブラジル経済の低迷が原因で、昨夏のリオデジャネイロ五輪・パラリンピックで使用された施設が、遺産としての活用に遅れが出ていることがわかった。選手村は1割も売れず、テニスや自転車会場の管理は民間の引き受け手が見つからないため、国管理となった。日本でも2020年東京大会後に経済が減速すれば、施設活用が十分に進まない可能性がある。

ブラジル政府などによると、約29億レアル(当時のレートで約880億円)をかけて建設した選手村には、17階建ての高層マンションが計31棟(3604戸)ある。大会中は選手ら約1万7000人が利用し、大会後は民間住宅として売却する計画になっていた。しかし、約240戸しか売れず、販売は中断。リオ市は、政府銀行の低利融資を活用するなどして、大口顧客への販売を目指すという。2017/4/24 読売

リオ五輪選手村.jpg

マンションとして売り出された選手村の宿泊施設(読売)

東京2020の選手村は中央区晴海ふ頭に計画され、その規模は

棟 数:住宅棟(板状) 22棟
  :住宅棟(超高層タワー) 2棟
  :商業棟 1棟
階 数:住宅棟(板状) 14階~17階
  :住宅棟(超高層タワー) 50階
  :商業棟 4階

総 戸 数:約6,000戸 であり、現在基礎工事が始められている。総戸数6000戸と言うのは1.5~2万人近い街が出来ることになる。現状は都営大江戸線の勝どき駅からのアクセスとなる。尤も遠い位置の晴海公園までは約1.8kmあるので、バス路線などが出来るのであろう。しかし勝どきから東京駅まで20分弱、新宿まで25分であり至便である。自家用車ならばもっと便利である。

臨海地区は選手村に限らずタワーマンションの建設ラッシュであり、その恩恵を受けて建設会社の決算は前期、今期もバブル期と同じ様な好決算となっている。しかしながらゼネコン各社はこの景気が継続するとは思ってなく、2020年以降の建設需要については悲観的である。

リオの選手村についての報道は地球の裏側であるが、あと3年後に日本で確実に起こるであろう深刻な問題である。日本の空き家率は全国平均で約13%、東京も変わらないが何しろ人口が多い為、空き家数は断トツである。従ってリオの状況が起こるのは確実と言える。或いはその結果ダンピングが起これば、再びバブル崩壊のようになるかもしれない。

受注産業である建設業は、他産業の設備投資か、住宅建設、そしてインフラなどの公共工事が無ければ成り立たない。その為2020年以降を見据えて多くのゼネコンが海外に市場を求めて行く方針のようだ。

海外進出は当面は東南アジアであろうが、アフリカなどへも行くことになるだろう。しかし、アルジェリア、ドバイ等で大手ゼネコンが数100億円もの損失を被っていることは、如何に海外工事で利益を得るのが困難であることを示している。

しかし何も深刻になることは無い。日本のインフラは既に寿命を迎えており、国土強靭化が必要なことは論をまたない。公共工事を以前のように増やす積極的な政策を推進すればよい。都内には防災に弱い木造等の住宅がいまだ多く、選手村が売れ残れば移転してもらえば良い。売れ残ってダンピングされれば、都心回帰の人にはビッグチャンスになる。

すこし能天気な考えであろうが、紀憂よりははるかにましだと思うのだが。

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厚労省が全国調査し病院の耐震不備、不明3割-財源、工事用代替地不足で改修進まず [大地震対策]

厚生労働省が昨年9月に実施した全国8464病院の調査で、震度6強以上を想定した耐震基準を関連施設の全建物が満たしているとしたのは約7割にとどまり、1割は基準を満たさない建物があると答えたことが22日、分かった。約2割は基準を満たしているかどうか把握していないとした。

昨年の熊本地震などでは建物の損傷で診療中止に追い込まれた医療機関もあり、国は早期改修を求めている。緊急時に地域住民の命を預かる医療機関の耐震化が依然として進まない背景には、耐震診断や改修工事などの費用確保の問題があり、厚労省は国の補助金制度の積極活用を求めている。2017/4/23 産経

耐震化の状況.jpg

耐震化の状況(産経)

大地震の際に地域の総合病院の果たす役割は極めて重要である。勿論、消防署、指定避難建物、対策本部のおかれる庁舎など、他にも重要な建物はあるが、先ずは36時間以内に救出される負傷者の救急医療が機能しなくてはならない。そのためにも地域の総合病院の耐震性は「用途係数」と称して基準法の1.25倍や1.5倍と強度を高くしているのである。

今回の調査で判明したのは、日本が阪神大震災、東日本大震災という大災害を受けたにも関わらず、未だそれを教訓として活かされていない実態であった。流石に風化されて人々の記憶から葬られたわけではない。厚労省は耐震化が進まない理由として、

(1)財源的な余裕がない
(2)工事の際に患者移送が難しい
(3)都市部を中心に工事用代替地が不足

等を挙げている。

確かに以上の原因はあるにせよ、危機管理上は過去の大震災が「対岸の火事」と言われても仕方がない状況である。役人の言い訳を是とするのでなく、行動するのが政治家の役目である。ここは地元の衆議院議員や県会議員、市議会議員の政治家の出番なのである。

森友学園問題の審議は必要ないとまでは言わないが、国会が本来審議すべきより重要な法案の成立が遅れているのは、議院内閣制の根底を揺るがすものである。少なくとも森友学園問題などより、今回の地域病院の耐震化の早期100%実現の為の討議(国会、地方議会)をすべきなのである。

筆者の印象に残るのが、東日本大震災で多くの患者を受け入れた石巻赤十字病院である。この病院は2006年2月に竣工した建物で「免震構造」であった。震度6の地震を受けたと思われるこの病院は、構造は勿論、病院としての基本的な機能は損なわれてなかった為、多くの被災者を受け入れて医療が行われたのである。日本免震構造協会のHPに石巻赤十字病院が紹介されている。

免震構造はなにも新築の建物だけに適用されるものではない。東京駅が多分最大の「既存建物の免震化」だと思うが、東京駅の朝夕の乗降客数は45万人である。「(2)工事の際に患者移送が難しい」という言い訳は事実ではないことを証明している。

他の(1)はそれこそ政治判断であり、(3)は東京駅と同じく「居ながら免震」すれば良い。「居ながら免震」は建物の外で作業するから「居ながら」出来るのである。


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大地震対策は朝鮮半島有事の際にも有効だ②-政府が「国民保護」サイト改善 [エッセイ]

政府は21日、北朝鮮をめぐる情勢の緊迫化を受け、弾道ミサイルが国内に落下する可能性がある場合の身の守り方について、内閣官房HPの「国民保護ポータルサイト」に掲載し、国民に周知を呼びかけた。併せて都道府県向けの説明会を都内で開催。弾道ミサイルの陸上着弾まで想定した訓練の検討を求めるなど、これまでより踏み込んだ対応を都道府県に促した。

サイトへのアクセス数は3月に約45万件と月間の過去最多を記録したが、4月は18日現在で約260万件に達しており、国民の関心が急速に高まっていることがうかがえる。これを受け、これまでも掲載していたミサイル飛来時の対処方法について、より見やすくした。2017/4/21 産経

筆者は前のブログで、現在の緊迫した北朝鮮の状況から「大地震対策は朝鮮半島有事の際にも有効-北朝鮮からの化学兵器ミサイル」という一文を認めた。その意図は、あまり安全保障に関心が無い国民の不安を煽るような政府等からの報道を避けるべく、代替として実効性がある「大地震対策」を広めるとの思惑であった。

しかし驚いたことに既に内閣官房HPの「国民保護ポータルサイト」には「ミサイル攻撃」を想定した記述が掲載されていたのであった。ただし今回改善した為、以前の内容は筆者には分からないが、今回の様な「パンフレット」にはなっていなかったようである。

パンフレットの内容は、ミサイル攻撃に対して

1. 外出時は堅固な建物や、地下鉄に逃げ込む
2. 車の時は鍵を付けたまま避難
3. 家にいた場合、鍵をかけ(テロの場合)、窓、シャッターを閉める
4. ガス、水道を止める
5. 近くに被弾した時は机の下に隠れる
6. 化学兵器が使われた場合、2階(高いところ)に逃げる

等であった。

筆者の考える対応とほぼ同じであった。筆者は2017/4/17に書いたが、パンフレットはかなり前より検討していたのであろう。ただし筆者は他に「地下室の効用」のブログで台湾の地下室の付置義務やEU各国には「核シェルター」があることを記している。

政府が公に国民に他国からの攻撃の可能性がある、としたのであるから、建築でいえば以下の政策を進めるべきと考える。

1. 地下室を造る場合「シェルター」になることが前提で「容積率には含めない」
2. 気密住宅となる様設計する。窓や換気口を「エアタイト」にする(技術開発が必要)
3. 備蓄は「3日分」ではなく「7日以上」を奨励する
4. 窓には金属製のシャッターを付ける。小さい窓は2重にして外側は「網入り」とする
5. 耐震強度を建築基準法の1.5倍以上とする
6. (テロによる「内乱」を防ぐため)地域の自治会で全ての「会員」の総会出席を求める

上記の6.については「権力」による監視は問題となる可能性があるが、自治会活動の一環として行う事は「大地震」の際に大いに役立つのは、阪神、東日本、熊本大震災で実証されている。

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ジョギング中に石灰の水たまりで「化学やけど」-生石灰を大量に使用か? [基礎構造]

川崎市の河川敷でジョギングしていた3人が、水たまりにはまった後、足にやけどをしたような痛みを訴え、河川敷の工事をしていた国土交通省が調べたところ、舗装の工事で誤って多く使いすぎた石灰が雨でしみ出し強いアルカリ性の水たまりができていたことが分かった。

国土交通省京浜河川事務所によると、今月1日、川崎市中原区の多摩川の河川敷をジョギングしていて水たまりにはまったという男女3人から、「ぬれた足が炎症を起こした」と、痛みを訴える連絡があった。3人は強い化学物質が皮膚に接触することで発症する「化学やけど」と診断され、一緒に走っていた10人ほどのグループの、ほかのメンバーも同じ症状を訴えた。

国土交通省が調べたところ、河川敷の舗装工事を担当した業者が、舗装に使う資材として石灰と土を混ぜる際に材料を誤ったため、石灰の量が多くなりすぎ、それが雨でしみ出して強いアルカリ性の水たまりができていたことが分かった。国土交通省は20日から舗装をやり直す対策工事を始めた。2017/4/20 NHK

石灰には「生石灰」と「消石灰」があり、この事故の原因とされる石灰は「生石灰」である。使用目的は「地盤改良」の為で、生石灰は水と反応して「消石灰」となることから、含水が多く軟弱な地盤に対して混ぜることによって水分を吸収し、土の強度(粘着力)が増大するのである。

しかし事故となったように生石灰は強アルカリの為、取り扱いに注意するほどで、間違って水溜り等に入れると強アルカリ水となるのである。湖沼等に入れると魚が死んでしまうから、危険な化学物質なのである。

地盤改良は筆者の専門なので解説すると、主に次の3つ方法がある。

1.締め固め 地盤を振動させて土の空隙を少なくする
2.固化 地盤改良材を添加して固める
3.置換 現地盤をコンクリート、流動化土と置換する

今回は道路下の軟弱な地盤の強度を高める方法として、固化工法を採用した。そして改良材は「生石灰」であった。

道路下の地盤が軟弱であれば固化工法の採用は妥当であるが、問題は「地盤改良材」の選定である。「生石灰」を使うのは通常「ケミコパイル」とよばれる、地盤中に直径500φ程度の孔を開け、「生石灰」を入れる工法で、深さは15m程度まで行う事が出来る。ケミコパイルの間隔は1.2~2.0mで、設計条件によるが、軟弱な粘性地盤に対してある程度の深さまで改良を行うのである。工法の分類では上記とは異なり、「脱水」である。

「生石灰」は危険な材料であり、表層地盤に対して用いることは、少なくとも建築では行われない。建築で用いる改良材はセメント系が主で、改良材自体の性質から「固化」するのである。しかし地盤の含水量が非常に高い場合には、セメントと生石灰を混ぜた改良材もあるが、あくまでセメントが主で、生石灰が従なのである。

ここからは筆者の推測であるが、事故は河川敷なので含水率が非常に高い地盤であったのだろう。その場合、前述のように「セメントと生石灰を混ぜた改良材」をつかうべきなのである。しかしこの材料はコストが高い。となると、コストの安い「生石灰」を使ったのではないだろうか?

国土交通省の仕事であるから、発注には当然「仕様書」があり、地盤改良の材料も指定されている。常識的には地盤の表層改良材であれば、セメント系改良材もしくはセメントと生石灰を混ぜた改良材を指定するはずである。ここで更に推測であるが、仕様書ではセメント系改良材であったが試験施工した結果強度が出なくて、改良材の変更を余儀なくされたのではないだろうか?

本来は設計変更でコストアップもやむを得ないが、「生石灰」であればコストアップとはならないから、常識ではない選択をしたのではないか?そしてセメント系改良材と同じ配合で地盤と混合させた結果、今回の事故となったのではないだろうか?推測の推測でコメントしてしまったが、真相はどうなのだろうか?情報を公開してもらいたい。

ところで報道ではまだ工事中であり、何故ジョギングの人たちが入ったのだろう?またしても推測となるが、立ち入り禁止措置が不十分だったのだろうか?

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足場から落下し、鉄筋が体に突き刺さる-約3m下にあった基礎工事用鉄筋 [建築事故]

19日午前9時10分ごろ、東京都調布市国領町の地下通路の工事現場で、作業員の男性(46)が足場から落下し、約3m下にあった基礎工事用の鉄筋が体に突き刺さった。東京消防庁などによると、鉄筋は直径2cmほどで、男性の脇腹から胸にかけて貫通。男性は重傷だが、意識はあるという。

警視庁調布署によると、男性は同日午前8時すぎから別の作業員3人と足場の組み立て作業をしていた。同署は業務上過失致傷の可能性も視野に、現場の責任者などから事情を聴いている。2017/4/19 産経

現場がどの様な状況であったかは報道写真等が無いので、以下は推定でしかない。おそらく地下通路の躯体(ボックス状)のうち、底盤のコンクリートが打設され、立ち上がり部分の壁の鉄筋が出ていたのであろう。鉄筋が出ているのは底盤の鉄筋と壁の鉄筋を接合するためで「重ね継手」と言う。

通常「重ね継手」は鉄筋の径の40倍の長さになるので、例えばD22(異形鉄筋で直径が22mm)では88㎝となる。多分20㎝間隔で2列(ダブル配筋)に並んでいるその上に転落したと思われる。

壁の鉄筋と推理したのは、連絡通路では「柱」は考えられず、又「基礎杭」があるとは思えなかったからである。ただし壁鉄筋では上記のように20cm程度の間隔であるから、刺さったのは複数本となるが、その様には報道されていない。

3m落下するとどのくらいの速度となるかを計算すると

H=at2     H:落下高さ(m) 
a:重力加速度(9.8m/sec2)
t:落下時間(sec.) 
3.0=9.8×t×t
t=0.78sec
v=at      v:速度(km/時)
v=9.8×0.78
 =7.7m/sec
v=27.6km/h

となった。自動車で時速30kmと言うのは早くは無いが、人をはねたら相当危険な速度ともいえるから、細い鉄筋が体を貫通することは十分ありうるのである。

数少ない筆者の現場経験で、実は作業員の体に鉄筋が突き刺さった事故が発生した。事故の状況は、工事は工期が少なく「工期短縮」が必要であった。現場の方針で地上躯体を「2段打ち」することとなった。建物は「鉄骨鉄筋コンクリート造」だったので、4階床を下の階に先行して鉄筋コンクリート工事を行ったのである。

その為柱の鉄骨を利用して「アングル:等辺形鋼」を溶接して支えとし、柱コンクリートの底型枠を作った。そしてその型枠に鉄筋を通す穴を開けて柱鉄筋の型枠の下の伸ばしたのである。今回の事故の逆である。

しかしその柱鉄筋の取り付けが十分固定されてなく、そのうちの1本(全体では1000本以上)が滑り落ちてしまった。そうしたら下の階で黙々と作業していた鉄筋工の肩に突き刺さり重傷を負った。上階の鉄筋を固定したのも鉄筋工ではあるが、アクロバチックな計画したのは現場であり、より重点的に管理すべきであった。新入社員であった筆者には衝撃的な事故であった。

残念なことに地下工事がある現場では、墜落して鉄筋が刺さるケースは稀に起きている。その為「鉄筋養生」として下記の様な「鉄筋キャップ」を付けるのが望ましい。この例は杭の鉄筋であるが、壁の鉄筋用にはキャップではなく、長さがある手摺状のものがある。

鉄筋養生の例.jpg


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