So-net無料ブログ作成
検索選択

倉敷の街 [エッセイ]

岡山後楽園を急ぎ観光して、バスで岡山駅に向かい、10時半に着いた。これから倉敷市に向かうのである。岡山から倉敷までは山陽本線で20分である。パスカードは使えないので切符を買った。

倉敷と言うと白壁の街並みが続く観光地、という先入観があるが、大阪市につぐ工業都市なのだそうだ。勿論今回は美観地区だけが目的である。

最初に昼食の「多幸半」の場所を確認することにした。るるぶとグーグルマップをプリントしていたのだが、店構えは小さく見落とす位であった。丁度食材の配達があって、店の人がいたので予約できるか聞いてみたら、テーブル席で予約できた。

ひとまず安心して美観地区の各店を見て回る。倉敷川には小船が観光客を乗せている。日差しが強い位であった。のんびりした。

倉敷美観地区.jpg

予約の11時半に「多幸半」に行くと何人も待っていた。中に入れるか尋ねた人がいたが予約でいっぱいだという。間一髪、予約できて良かった。

昼御膳.jpg

昼食後、アイビースクエア、大山名人記念館を訪ねた。ジーンズの街の記念に小さな手提げ袋を買った。普段図書館で借りた本を入れるためである。

御面倒様ですが、クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

日本三名園のひとつ岡山後楽園 [エッセイ]

10月の旅行で姫路城を見た次の日に岡山後楽園に行った。開園は早く、8時半からなので、その為ホテルの朝食も一番の6時半から食べに行った。8時15分にホテルをチェックアウトして駅前のロータリーに向かった。後楽園域のバス停は昨日のうちに確認してあったので、先ず駅のロッカーにキャリーバックを預けてバス停に並んだ。

快晴であった。後楽園には幾つかのルートがあったが、早く来た路線バスに乗り込む。後楽園を通るバスだから、それ程混んでは無く2人で座れたのは有り難い。距離にして2kmくらいだから歩けなくはないが、後楽園の後倉敷に行くので時間的にもバスが便利なのである。

ネットで調べると後楽園は、岡山市北区後楽園にある日本庭園(大名庭園)で、日本三名園のひとつである。江戸時代初期に岡山藩主・池田綱政によって造営された、元禄文化を代表する庭園で、国の特別名勝に指定されている。

池田綱政により1687年に着工し14年の歳月をかけ1700年(元禄13年)に完成した。岡山市内を流れる旭川をはさみ、岡山城の対岸の中州に位置する。藩主が賓客をもてなした建物・延養亭を中心とした池泉回遊式の庭園で岡山城や周辺の山を借景としている。江戸時代には延養亭を茶屋屋敷、庭園を後園または御後園と呼んでいた。これは岡山城の後ろに位置することからつけられたものである。

園内の総面積は133,000m2もあって、東京ドームの約3倍と広く、中央に大きな池が造られ、中に島が浮かんでいる。延養亭からの景色を最もよく見えるように配置したものだろう。手入れをしている人たちも朝早くから作業をしており、維持管理は大変である。

岡山後楽園.jpg

兼六園と違って中央は高い木が無く広々しているのが特徴らしい。遠くに岡山城が見える。姫路城とは異なり、黒い城は精悍な印象を受けた。庭園からはどこからでも岡山城が見えるのは、庭園で休んでいるときであっても何か事があればすぐに分かるよう、配慮していた様に思えた。

天気は良いし、気候もまだ寒くはないから、ひねもす芝生(立ち入り禁止)に寝転がっていれば多分リクリエートされただろう。

しかしながら次の倉敷が待っているので、一回りして少し買い物などしてから岡山駅に向かったのだった。一泊2日の50+の旅でいろいろ見たいから忙しい。

御面倒様ですが、クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

台北市内に二重らせんの「陶朱隠園」 [エッセイ]

台湾の大手デベロッパー・中華工程が2013年8月から建設を進めていた超高級分譲マンション「陶朱隠園」(タオヂュインユェン)が16日そびえ立つ特徴的なフォルム二重らせんが話題を呼び、海外からも多くの注目を集めている。

地下4階地上21階S造(高さ93.2m)建て延べ約43000m2の規模で、住宅階は地上2~21階、1フロア2戸の計40戸となる。住戸面積は約200坪。地下の駐車場から多目的エレベーターを使い、乗用車を玄関前に横着けすることもできる。

基礎免震に米EPS社の滑り振り子型免震装置を採用。建物中央のコア部から左右に張り出すウイング部は2層一体型トラス構造にすることで、奇数階は柱のない空間になり、玄関扉から135度の眺望を可能にした。11/17 建設工業(写真は熊谷組

陶朱隠園.jpg

センターコアから片持ち梁で突き出した建物は稀に見かける(古くは黒川紀章のカプセルタワー)が、これだけの片持ち長さは少ないであろう。その為に2層一体型トラス構造にしているという。2層一体型トラス構造とは、例えば3階の床梁と5階の床梁をトラスの「下弦材」「上弦材」にして、両者をブレースで繋ぎ、トラスにしているのである。

2層一体型トラス構造は設計的にはモデル化してPCで解析すれば良いが、施工は大変である。つまり3階の床まで出来たとして、4、5階部分の重量を3階で受けなければならないのである。設計は「瞬間的」に出来た状態で計算すれば良いが、施工過程を考慮していないと大きな変形が生じることがある。

この様な特殊な設計の場合、昔年の「構造家」であれば施工のことも考慮してきた(例えば坪井善勝の神慈秀明会神殿)が、最近の構造設計者はPC任せの計算屋が多いから問題となる。この物件ではどうも施工しているゼネコンが構造設計を担当したようだ。であれば、当然「施工過程」を考慮した構造設計を行っているのである。

そして又、コアの周りをらせん状に配置するデザインは筆者は寡聞にして知らない。写真の左側に写っている「台北101」も又奇抜なデザインであって、世界7大奇抜デザインの建物として知られている。「陶朱隠園」も「台北101」の向こうを張って、奇抜比べをするつもりなのだろうか?

台湾は日本と同じく、地震大国である。1999年9月21日「台北101」の建設中に起きた台湾地震を筆者はよく覚えている。筆者の専門の一つである仮設計画において、台湾地震の時「台北101」のタワークレーンが倒壊して、死者が出たのである。通常タワークレーンの設置計算では、剪断力係数は0.2で行っている。これは震度5弱の地震で、台湾地震は当然想定していないはずである。事故後、台湾の安全監督官はクレーンのオペレーターは40年働いているのだから、安全性に関して問題であると指摘したのであった。

「陶朱隠園」は地震国を考えて、「免震構造」を採用している。1戸約200坪の高級住宅であるから、耐震性には十分配慮したのだろう。ただし「免震構造」は地震の水平動に対して対応するようできており、上下動には効果が無い。

片持ち構造では地震動によって、水平力による「上下動」と、地震の上下動が加わるので、片持ち梁の先端部は大きく上下に振幅する。江戸東京博物館では大地震の際に、先端部は上下方向に「2G」の加速度が生じると言われている。その為、床は空気ばねで支承する対策が取られている。「陶朱隠園」ではおそらく、最上部の「大トラスト」とWING部先端のメガカラムによって緩和しているのであろう。

蛇足であるが、台湾では地盤が悪いにもかかわらず一定規模の建物には地下室が義務付けられている。これは防空壕なのである。

御面倒様ですが、クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

橋脚の高さ日本一「鷲見橋」 [大地震対策]

岐阜県郡上市の東海北陸道で25日、橋脚の高さ日本一(125m)の「鷲見橋」が報道機関に公開された。これまでの日本一も1999年完成の鷲見橋の2車線部分(118m)で、4車線化に向け8月に完成した新たな橋脚が記録を更新した。2018年度の供用開始後は下り線となる。

現在は、橋脚3基の上部に長さ459mの本体部分を造る工事が進んでいる。橋の下には宿泊施設もあることから、中日本高速道路は「石ころ一つも落とせない」と注意を払ってきたという。東海北陸道は2008年に全線開通。白鳥インターチェンジと小矢部砺波ジャンクション間は2車線で供用されている。11/26 朝日(写真も)

鷲見橋-1.jpg

鷲見橋-2.jpg

写真を見れば如何に高いかよくわかるのだが、一方「ひょろ高い」印象は誰しも思うのではないだろうか?このように高くなったのは、山岳地で最も合理的なルートを検討した結果なのだろう。例えばトンネル工事は、切り土して作る道路より比較にならないほど費用も工期も掛かる。又、高速道路は出来るだけ勾配は付けたくないから、「鷲見橋」のような高い橋脚の橋が出来るのであろう。

しかしながら筆者にはこの「ひょろ高い」橋の安全性に疑問を抱いてしまう。風についてはコンクリート造であるし、吊り橋ではないからそれなりの剛性があるだろうから問題は少ないであろう。しかし果たして日本国において地震に対して大丈夫なのであろうか?

当然ながら土木の構造物でも「時刻歴応答解析」は行っているであろう。1本足の橋脚ではあるが、おそらく基礎はかなりの大きさで基礎杭も16本以上施工されていると想像できる。しかし、もし基礎部分を「固定」と見做して「時刻歴応答解析」が行われていれば、それは危険側の計算である。橋脚はかなりの剛性があり、基礎部を「固定」と仮定するには、杭基礎ではおそらく無理で、岩盤にでも基礎を作らなければ難しいのではないだろうか?

又、計算に用いる地震波はどのように決めたのだろう?土木学会や各種「示方書」には検討用地震波が示されているのだろうが、例えば今建築で問題となっている「長周期地震動」は検討されているのだろうか?最も「長周期地震動」が最初に広く認知されたのは、2003 年十勝沖地震の苫小牧のコンビナートにおいて、屋根式の原油タンクでリング火災が発生した石油タンクの覆い蓋のスロッシングであったのだが。

つまり「時刻歴応答解析」という高度な計算を行っても、しょせん仮定条件(インプットデータ)次第でいくらでも結果は異なるのである。3波とか6波くらいの地震波について計算したからと言って、果たして安全と言えるのか疑問なのである。

ここまで言うと建築ではどうなのか、と反論されるかもしれない。しかしそれには建築構造物は「高次の不静定構造物」であり、いくつかの部材(柱、梁)が降伏しても「粘り強さ」が信条で、何とか地震継続時間を持ちこたえようと考えている。一方この「鷲見橋」は地上から突き出た「片持ち」の「0次の静定」構造なのである。

鷲見橋は今まで片側1車線だったのを、同じ構造のものを新たに作っている。元々の計画がそうであるならば、なぜ2つの橋を「梁」で結ばないのであろうか?梁で繋げれば「不静定」構造物になるし、片持ち梁の時より同じ地震に対しての曲げモーメントは激減する。吊り橋の塔と構造と同じ構造にすべきと思うのである。

瀬戸大橋.jpg


筆者には阪神大震災での1本足の高速道路が、635mに渡って横倒しになった状況を忘れることはできない。

御面倒様ですが、クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

JR博多駅近くで道路陥没-6(再び道路7cm沈下) [建設関連ニュース]

6日未明、福岡市のJR博多駅前の大規模に道路が陥没した現場付近で、再び道路が最大で深さ7cmほど沈んでいるのが見つかり、警察は周辺の交通を規制して、詳しい状態などを調べている。

26日午前1時半すぎ、JR博多駅前の大規模に道路が陥没した現場で、工事の作業員から「道路が5センチほど沈んでいる」と警察に通報があった。警察や福岡市が確認したところ、今月8日に陥没が起きた現場の付近で、距離が数十mにわたって道路が沈んでおり、その深さは最大で6.9cm、車道の中心では6cmほどだという。また、車道と歩道の境目でひび割れも数か所確認された。11/26 NHK

平面的に30m×30m、深さ15mの陥没に対して「流動化土」を用いて、僅か1週間で道路・埋設インフラを復旧させたのは世界的な話題となった。今回の沈下で4時間ほど交通規制がなされ、又周辺のお店などは不安が広がった。

しかし福岡市の説明では、この程度の沈下は想定内であって、今後さらに大きな沈下は起きないと説明している。沈下の原因は、「流動化土」自体の収縮ではなく、下部の地盤の圧縮によるものと推定される。ボーリング調査でも流動化土の下部の地盤強度は小さかったようだ。

確かに15mもの埋め戻しで7cmの沈下は筆者も十分起こりうる値と考える。一般に造成工事などでは、埋め土、盛り土は丁寧に施工しても1%程度の将来的な沈下は生じるものである。15mの埋め戻しならば7cmは0.5%に過ぎない。又、インフラにしても雨水下水管はコルゲート管のようで、沈下による多少の変形は問題ない。

ただし15m分は「流動化土」であり、これは2日間位で十分元の地盤強度は出るので、沈下の原因は流動化土の下部地盤である。下部地盤は、元の地盤構成から推定するに、「砂、礫」「粘土」「岩盤」等が堆積したもので、強度はバラツキが多く、「まともな地盤」ではない。

従って、埋め戻しから10日位経って下部地盤が変形圧縮することは十分考えられる。今までは四角錐状の穴に「流動化土」を埋め戻したのだが、四角錐の側面の砂・礫層との摩擦力によって支えられていたものが、微小に滑ったと考えられる。

今後は底盤への圧力が増加するので、最悪の事態はトンネル内に流れ込んでいる「土砂」が更に奥へ流れて行くことである。現場では当然トンネル内は地下水で満たされているだろうから、直ちに土砂が移動するとは考えにくいが、「安全率」が十分かどうかは分からない。

今後トンネル工事を再開に当たっては、トンネルの開先回りの「まともな地盤ではない」部分は「ジェットグラウト」によって固める必要がある。そうであれば早期に地盤補強を行うのは「安全率」を高めることになるし、決して無駄な作業ではない。

しかし工事再開に当たって、今回の損害の分担や、次も「トンネル工法」で行うのか、「開削工法」で行うのか、決まらないと「ジェットグラウト」工事は着手出来ないかもしれない。これからも関係者の苦悩は続く。

御面倒様ですが、クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

都心で54年ぶり11月初雪 [エッセイ]

気象庁は24日、関東各地で初雪を観測したと発表した。東京都心では、気象観測を始めた1875年以来初めて、11月に積雪が確認された。都心のほか横浜、甲府両市で、1962年以来54年ぶりの11月の降雪となり、転倒によるけが人や一部で鉄道ダイヤの乱れがあった。

前線を伴った低気圧が南の海上を通過していることに加え、関東の上空を真冬並みの寒気が南下し、雨が雪に変わった。東京都千代田区の気象庁で午前6時15分頃、初雪を観測した。さらに午前11時、同区北の丸公園の観測地点で、芝生がうっすらと雪を被ったことを同庁職員が確認し、都心での積雪を発表した。11/24 読売

地球温暖化が問題となって、つい先ごろCOP22でパリ条約が結ばれた、というのに11月に都心での初雪である。本当に温暖化が進んでいるのかと疑問に思ってしまうが、温暖化と同時に問題となっている「気象変動」だと思えば合点がいく。

家の地域では都心より標高が少し高いせいもあるが、気温が2度ほど低いので積雪は5cm位であった。しかしまだ本格的な冬ではないので、道路に降る雪はすぐ溶けて車の通行には問題がない。従って雪かきの必要が無かったのは助かった。昨日、車の用事があったので、どうするか迷ったが、今日路面が凍結するリスクを考えて用たしに出かけたのだった。

雪が降ると困るのが雪かきである。家の場合、東道路で間口が8.5mなので、道路幅の半分の3m分が責任範囲である。筆者も家人もまだ体力はあるので、積雪が20cm程度の雪かきはさほど苦労ではない。しかし3年前の大雪、多分50cm以上の時には流石に大変だった。

道路で車がすれ違えるには5mくらいは必要だから、道路には50cm位しか雪は寄せられない。それではとても雪は置き切れないので、家の駐車スペースに入れることになる。2台分のスペースがあるから、1台分は雪の山になり1週間くらい残っていたのである。

又、降雪すると問題なのが、歩行や自転車での転倒事故である。北国の人は雪に慣れているが、そうでない場合には、昨日もけが人が都内だけで14人であった。転倒の原因は先ず履物で、靴底に滑り止めが無いと極めて危険である。しかし幾ら滑りとめが付いていても、アイゼンタイプではない靴では、凍った面では滑ってしまうのである。これは4年前に筆者は痛い思いをしたので、今朝のチワワの散歩の時にヨチヨチ歩きをしたのである。

しかし家の場合は平たんな地域なので、まだ危険性は少ない。傾斜地の場合は降雪と、それに伴う路面凍結は極めて危険なのである。ウインタースポーツを趣味としている人はスタッドレスタイヤを持っているのだろうが、そうでない場合は動きが取れないことになる。車でないと買い物が遠い人は、陸の孤島状態となってしまうのである。

従って傾斜地に住む方々は、降雪したらすぐ雪かきをするのが責任となってくる。体力があるうちは良いが、老齢となった場合には自治会などの支援が必要となる。はたして自治会にその様な助け合いの気持ちは育っているのだろうか?

クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

東日本大震災での「コストコ多摩境店」の駐車場スロープの崩落事故-2 [建築事故]

東日本大震災で「コストコ多摩境店」の駐車場スロープが崩れ8人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた一級建築士(構造設計者)の無罪が確定した東京高裁判決を受けて、東京地検が再捜査に乗り出すことが分かった。判決は他の関係者の責任に言及しており、構造設計者以外の過失の有無を調べ直す。

事故は2011年3月11日に発生。震度5弱から5強程度の揺れで駐車場のスロープが崩落し2人が死亡、6人が負傷した。スロープなどの耐震設計に欠陥があったとして、警視庁は4人を書類送検。東京地検立川支部は13年12月、途中から設計を引き継ぎ、構造を変更した構造設計者が振動性状を生じやすい構造設計をしたとして起訴した。11/23 朝日

以前のブログでは構造設計者が東京地裁では禁錮8月、執行猶予2年(求刑禁錮1年6月)の判決に関してコメントしたのだが、その後の東京高裁で逆転無罪となったのである。東京高裁は、被告が建物とスロープをコンクリートで接合する前提で設計したことを、設計の総括責任者に対し、構造計算書などを示して伝えており、配慮義務は尽くされていたと判断した。

実際には建物とスロープの接合部はガセットプレート(鉄板)に変更されて施工されたため、震度5強の揺れで接合部が破断し、車がスロープの下敷きとなった。この事につき、東京高裁は又、被告が設計とは異なる設計変更・施工が行われる危険を予見できる状況ではなかった、とも判断したのである。

どうも構造設計は最初に委託されて設計し、後にスーパー本体の構造変更までは関与してが、その後の監理については関与していなかったという事の様である。しかし建物とスロープの接合部の設計変更は構造上重要な事項である。そのことを軽視した構造設計者以外の関係者に過失がある、と再度調査することとなった。

工事監理は基本的には、設計図通りに施工されているかを監視する職能である。今回の場合は接合部の設計変更をするのであるから、元々の構造設計者に依頼するべきであったし、少なくとも確認を取る必要があったはずである。

あまりに細かい変更や、設計図に記載していない些事に関してまで逐一構造設計者に判断を求めるのもどうかと思うが、工事監理者も構造の知識が必要な一級建築士のはずであるから、構造設計者への確認が必要かどうかの判断は出来なくてはならない。

震度6以上の地域であれば、法律上は設計者の責任は軽減されるが、コストコ多摩境店の場合は、震度5弱から5強程度の地盤振動(中地震)であり、設計する上で建物供用期間中に遭遇する地震レベルであって、大きな損傷が生じたならば、それは設計者の責任である。

たとえ未曾有の東日本大地震であっても、多摩地区での揺れは「中地震」であり、検察としても8人が死傷した事故で「誰にも責任はない」で済ます訳にはいかないのである。

クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

福島県沖で震度5弱-2 津波1.4m到達後に警報へ切り替え [大地震対策]

今回の地震に伴う津波で最も高い1.4mを観測した仙台港では、この津波の到達時に津波警報が出されておらず、気象庁はこの津波を観測した後で急遽、注意報から警報へ切り替えた。東日本大震災を受けて津波の観測態勢は強化されているが、地形の影響を受ける第2波以降を予測するのは依然として難しいのが現状という。

津波予測では地震の観測値に加え、波浪計や水圧計などでとらえた観測値を基に、予測が20cm以上なら注意報、1m超なら警報を出す。今回、仙台港で観測された1.4mの津波は第2波で、海底地形によって波が集中したり、沿岸で反射した波が重なり合ったりして、予測より高くなった可能性があるという。11/22 産経

昨日の地震は被害が少なかったことが幸いであったが、これは地震速報でTV各局が津波警報で避難するよう強く警告したのが大きな要因であった。視聴した時はM7.3なのに津波警報が出て、アナウンサーの口調が危機迫っていたのが少し大げさな気がしたので、改めて津波のことを調べてみた。

筆者は建築構造が専門なので、津波対策に関しては知識が無い。ネットで調べると平成27年11月の国土交通省と水産庁で作成した「津波を考慮した胸壁の設計の考え方(暫定版)」が新しいようだ。

これを外観したところ、筆者の範疇である「擁壁の設計」において、「側圧」を「水圧」にみなすと、津波の高さの3倍の水圧を津波の「波力」とするようである。例えば3mの擁壁で津波の高さが1mの場合、3mの水圧を考慮するのである。高さが3倍になると合力は9倍である。

1mを超える津波が予想されるときに津波警報が出されるのが建築屋としては納得出来た。又、津波は0.3mで立っているのが覚束なくなり、0.5mでは足元をすくわれる。1mではもはや人間が抵抗できるものではない、という事である。

今回の津波についてネットで調べたところ、堤防の設計では東日本大震災のように500~1000年に一度の地震に対しては、もはや抵抗できず、「粘り強い構造」に設計施工して、「減災機能」を求めている。建築の場合も「起こりうる地震」と、「極めてまれな地震」とに2段階に分けている考え方は同じであるが、建築の場合は「極めてまれな地震」時には建物の崩壊は防ぎ「人命を確保」することとしている。

しかし堤防の場合の「減災機能」は「人命確保」を目的としているのか、定かでないのが気になった。基本的にはすぐ壊れないで、津波の遡上を少しでも遅らせ、避難時間を稼ぐ事だとは思うのだが。

クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

福島県で震度5弱 津波警報発令 [大地震対策]

22日午前5時59分ごろ、福島県などで震度5弱の地震があった。気象庁によると、震源地は福島県沖で、震源の深さは約10(25に修正)km。マグニチュードは7.3(7.4に訂正)と推定される。気象庁22日午前6時2分ごろ、福島県に津波警報を出した。予想の高さは3m。11/22 産経

早朝自宅の2階ベッドで寝ている時にゆらゆら地震があった。はじめに小さな揺れがあって、その後の揺れが少し続いたので、震源地はかなり離れていると思った。家のところの震度は2階ではあったが、3と思われた。7時に起きてTVを見るとどの番組も地震速報であった。

津波警報が出されており、アナウンサーは避難を繰り返し伝えている。津波の最大高さは3mとなっており、M7.3の割には大きいと思ったが、福島県相馬市で90cmの観測が伝えられていた。これを聴き津波の高さについて、報道に疑問が生じたのである。

津波の高さについては

津波の高さ(波高) - 海岸に設置している検潮儀で観測する、平常潮位面からの波の高さ
浸水深 - 陸上の構造物に残る、地面からの浸水痕跡の高さ
痕跡高 - 陸上の構造物に残る、平常潮位面からの浸水痕跡の高さ
遡上高 - 陸上の斜面や崖などに残る、平常潮位面からの浸水痕跡などの最大の高さ

何れも被害が出る高さなので、「津波警報」としてはわざわざ定義して伝えなくともよいのだが、この地震で「波高」が3mとなるとは思えないので、違和感を覚えたのであった。最終的に津波高さは気象庁から発表(仙台港で140cmであった)されるが、おそらく牡蠣やホタテの養殖などに被害が出ているのではないだろうか?

ところで未だ復興途上にある東日本大震災であるが、2011年3月11日14時46分18秒に発生している。「波高」が10mを超える津波の映像は衝撃であって、筆者も今も鮮明に思い出される。東日本大震災があまりに大きな災害であったので、ほとんど語られることはないのだが、その2日前に「三陸沖地震」が2011年3月9日11時45分に発生していたのである。

この三陸沖地震はM7.3の規模で青森県から福島県の太平洋沿岸に津波注意報が発表され、大船渡で 55cmの津波を観測している。そして2日後の3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の前震と考えられている。「三陸沖地震」の時、筆者が思ったのは「宮城県沖地震」であった。

宮城県沖地震は40年~60年周期で発生している地震で、1978年の時には都心の工事現場にいた筆者は、上棟したばかりの鉄骨にまだタワークレーンが設置されており、ブームが大きく揺れていたのを覚えていた。従って「三陸沖地震」は所謂「宮城県沖地震」とは異なるのか、どうなのかと漠然と思っていた。

そうしたら東日本大地震が起こったのである。今日の地震が再度の東日本大地震の前兆ではないとは断定できないところに、地震という自然現象の恐ろしさがある。筆者には地震学者が今日の地震は東日本大地震の余震である、という見解を信じたいのだが。

クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます

トンネル事故長崎市陳謝(坑内で発電機) [建設関連ニュース]

長崎市三京町の導水トンネルで死亡事故が発生したことを受け、補修工事を発注した長崎市は19日、市役所で記者会見を開いた。市上下水道局長は「死亡事故が起こり残念だ」と陳謝した。

市は安全確保のため、施工業者向けの現場説明書に、作業前後に坑内の酸素濃度を計ることや、換気用に送風機を使うことを明記していたが、発電機の使用法については触れていなかった。

トンネル工事で発電機を使う場合、坑外で稼働させケーブルを接続して利用するのが通例。だが、この日はトンネル内の水上に浮かせたゴムボートで発電機を稼働させており、排ガスが充満した可能性もある。11/20 西日本

この事故は当初「酸欠」が原因か、と報道された。酸欠とは「酸素欠乏症」のことで、人体が酸素の濃度18%未満である環境におかれた場合に生ずる症状である。一般の空気中の酸素濃度は約21%であり、わずか3%低い空気でも問題なのである。ちなみに酸欠空気は

21%: 通常の空気
18%:連続換気が必要
16%:呼吸、脈拍数の増加、集中力の低下、頭痛、吐き気
12%:判断力の低下、筋力低下による墜落、チアノーゼ
8%:失神昏倒、7~8分以内で死亡
6%:瞬時に昏倒、呼吸停止、死亡  (建設業労働災害防止協会パンフより)

というもので、例えば海女さんは5分くらい海に潜っていられるから、数分呼吸をしなくとも大丈夫と思われるかもしれないが、酸欠空気は6%の場合は1、2呼吸しただけで死亡に至るのである。

酸欠空気は、例えば地中に空気があると地盤中にある鉄分が酸化して、空気成分の酸素が薄くなるのが主な原因である。他には鉄製のタンク内等も酸欠空気が充満することがある。トンネルも危険と言われているから、今回の事故で先ず「酸欠」が原因、と報道されたのであろう。

しかし原因は、トンネル内でガソリン発電機を使い、一酸化炭素が発生して中毒になったのである。一酸化炭素は酸素の約250倍も赤血球中のヘモグロビンと結合しやすい為、吸い込むと血液本来の体中の細胞に栄養補給する機能が働かず、最初に脳細胞が冒されるのである。

筆者の経験では、場所打ちコンクリートを掘り起こす必要があり、「深礎工法」で杭の周りを掘削し杭を引き抜いた。その後、先端部は「流動化土」で埋め戻し、後は良土で埋め戻したのだが、30cmずつ「転圧」する必要があった。その為には「ランマー」「タンパー」などの機械を用いる。

しかし「深礎」の中ではエンジン式の機械は使いたくない。リース会社で探した結果、電動式のランマーにしたのである。勿論電源は地上からキャプタイヤを降ろして作業した。これは土木工事ではなく、建築工事であったが、狭い地下での作業には当然の注意をしたのである。

本来土木工事の方が酸欠や硫化水素中毒、一酸化炭素中毒の作業が多く、作業標準もあって十分これらの危険対策は行われるはずであったが、「対策は常識」がアダになったようだ。最も施工した業者は新規業者だったそうで、監督すべき長崎市としては責任を認めたのであろう。

クリックをお願い致します
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
有難うございます