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現場勤務の思い出⑩-鉄骨工事 [建築施工]

鉄骨工事の「精度管理」は重要な品質管理である。建築学会の標準仕様書では、鉄骨精度は1/500とされている。この規準は柱1本についてのもので、地上から屋上までの高さに対してのものではない。1/500と少ないようだが、高さ200mの超高層ビルだと0.4mになってしまう。従って傾斜に対しては、次の建方の柱で逆の方向に傾け修正するのである。

精度管理の要点は

1. スパン調整 柱間隔の保持
2. 柱の調整  柱の鉛直度の保持

である。スパン調整は基本的には工場で製作される梁の長さで決まってしまうのだが、柱と接合するがセットプレートのボルト孔には±1.0㎜のクリアランスがある。従って両端部で±2.0㎜の調節ができるのである。鉄骨の溶接では一般に、1か所で溶接後は0.5~1.0㎜収縮するので、多くの現場ではスパン調整として、正規のスパンより1mm長くボルト孔で調整している。

柱の調整は「歪み取りワイヤー」で行う。スパンごとに柱の頂部から斜めにブレース状にワイヤーを張って、ターンバックルを使用して柱を垂直にする。ただしスパン調整をするから、建物の中心の柱は垂直であるが、外側に向かって柱は徐々に外側に倒れて固定する。この様にして精度管理を行うと、梁の溶接後には全ての柱が垂直になるのである。

新入社員の筆者は毎日、鉄骨の鍛冶工と鳶工及び(測量士?)と一緒に精度管理を行った。なお計測したのは測量士を雇ったか、或いは墨出し大工だったか定かでない。筆者と鉄骨メーカーからの社員とでトランシットを使い行ったような覚えがある。

鉄骨精度を確保しないと問題になるのは、外装カーテンウォールとの「納まり」である。納まるためには精度としては外側に対しては+20mmまでであった。そうしないとカーテンウォールの「方立:マリオン」に鉄骨(2次部材ではあるが工場で取り付けてある)がぶつかってしまう。

又、エレベーター工事との「納まり」があって、これも一般には最大で±50㎜の余裕しかない。エレベーターの乗り心地で最重要なのが、エレベーターの籠のレールの鉛直制度なのである。世界に名だたる日本のEV会社の技術は、実は現場で取り付けるレールの鉛直精度が最重要であって、それは取り付ける作業員のスキルに負うのである。作業員は鉄骨とのクリアランスの中で最高の鉛直精度のレールを取り付けていく。

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