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沖縄の工事現場で石崩れ、1人死亡2人けが-ずさんな岸壁工事 [建設関連ニュース]

15日午後5時前、沖縄県北中城村安谷屋の駐車場を造成する工事現場で、岩や石が崩れて作業員が巻き込まれたと消防に通報があった。警察によると、男性作業員3人が崩れた岩や石に埋まり、このうち、うるま市石川東恩納の花城康也さん(47)が死亡した。また56歳と74歳の男性2人が足や腕などにけがをして病院に運ばれたが、命に別状はない。
現場では川沿いに駐車場を造成するため石を積む作業をしていたので、警察が詳しい状況を調べている。2017/8/15 NHK

工事現場で岩石崩れ.jpg

事故現場(NHK)

報道では「川沿いに駐車場を造成するため石を積む作業」とあるが、写真によれば護岸工事のようにも見える。崩れたのは写真中央部であり、右側は積み終えた状況のようである。人の身長から推定すると「擁壁」又は「護岸」の高さは8mくらいありそうである。

擁壁に関して筆者は専門なので、このブログでも何回か取りあげており、構造基準に関しては提案もしている。この提案では現行の基準では大地震の際にはかなりの確度で崩壊してしまうから、もっと規準を上げるべきだ、というものである。何しろ震度5を想定しての基準だからである。

その様な考えを持つ筆者であるから、報道された現場を見て唖然とした。これは現行の基準どころか、昔からの伝統的な石積みでもない。筆者が十分ではないと思っている現行の基準からみても

1. 「もたれ式」擁壁であるが、法面角度がほぼ垂直であり、技術的な裏付けは出来ない
2. 「もたれ式」擁壁の基本は「地山」を切り土して、法面を押えることである。しかし現場をみると地山には見えない(河川脇に垂直な地山は石山のみである)
3. 石積みにあたり「目地」にモルタルを詰めていない
4. 石積みの裏面は小石であり、適度な粒度分布の土ではなく、「ガサガサ」である
5. 「もたれ式」擁壁の足元は「根石」としてコンクリートの基礎を造るが、川沿いでは施工していないと思える

又、伝統的な石積みは沖縄にはよく見かけるが、せいぜい3mくらいではないだろうか?また石積みの背面は地山であろうし、少なくとも粘性土の交じった土を固めているはずである。石の大きさに統一感が無く、「石職人」の仕事に見えない。

以上、要するにこの事故は起こるべくして起こったものであり、写真の右側が「自立」しているのが不思議なくらいなのである。駐車場面には小型のパワーショベルがいるけれど、非常に危険である。

この様な行為が許可を得て施工したのであれば、許可した役所の責任は重大である。沖縄独自の擁壁基準は無いからである。従って無許可で行ったと思えるが、3人の死傷者となった「重大災害」である。施工した会社には重大な責任がある。

筆者にはこの事故は開発途上国(未だ経済が成り立っていないからで、決して見下しているわけではない)での事故のように感じてしまう。

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Uターン、関越道で50キロ渋滞-16日も混雑 [エッセイ]

お盆休みを故郷や行楽地で過ごした人のUターンラッシュが15日、新幹線などでピークとなった。JR東日本によると、新幹線上りの自由席の乗車率は、午後4時までに、東北新幹線で最大150%、上越新幹線で同110%。東京駅では、ホームに新幹線が到着するたび、大きな荷物を抱えた家族連れらでごった返していた。

日本道路交通情報センターによると、15日は最大で関越道50キロ、東北道48キロの渋滞が発生した。16日も混雑は続くという。2017/08/15 読売

御盆休みでの帰省ラッシュは毎年恒例のように繰り返し、報道のように各地へ帰省した人達の大変さが報道されている。高速道路の渋滞は風物詩のようであり、又、交通情報センターによる予測はかなりの精度で報道されている。

家では筆者と家内の双方の実家は車で何時でも行ける所にあり、この帰省ラッシュに関しては全く経験していない。全くの他人事であるが、高速道路のICに繋がる道路が混雑するので、この時期に所用で出かける時に思わぬ余波を受ける事がある。

子供のころは母の実家は「田舎」だったので、偶に帰省すると昆虫取りをしたものである。そして食事であるが何しろお米が美味しかったのを覚えている。今から思えば、農家では自分たちが食べるお米については「無農薬」で栽培していたのだろう。或いは精米したてだったのかもしれない。

帰省した人へのインタビューでは親は大変そうに見えるが、子供たちにとっては楽しい夏休みの思い出になった様である。又、子供にとっては祖父母に顔を見せれば必ずお小遣いがもらえるだろうから、やはり帰省は実利も伴ってよい事なのだろう。

長い交通渋滞の報道を見るたびに思うのだが、何故御盆の期間だけに集中してしまうのかである。一番は会社の夏休みが15日を軸に1週間程度になっているからだろう。しかし役所などに習って例えば8月中に1週間の休みを交代で取得する会社もある。それでも15日を中心に集中するのは、やはり御盆に「霊」が帰ってくる、という風習が強く残っているからだろう。

提灯の迎え火を玄関に掛けるのは、お墓から自宅までご先祖を導くもので、昔はみんなお墓までご先祖をお迎えに行ったそうである。田舎では御墓はそれ程遠くないから可能なのである。その御迎えに加わるために、混雑を承知の上で帰省しているのであろう。日本人は無宗教と言われることがあるが、これは宗教と同じである。

筆者には何時でも行ける実家ではあるが、今夏は帰っていない。暑かったからであるが、今は雨が続いているからである。昨日は壁面収納に飾ってある父の写真を拝んだ。写真立ての周りにはタイに出張した時の線香セット(小さいゾウと御線香)、台湾の小さな大理石の花器、そして下の棚には30年前に亡くなった有名俳優のお酒がある。

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崩れたままの墓石で先祖供養-熊本「盆の入り」 [エッセイ]

「盆の入り」の13日、熊本県内各地の墓地では、朝から多くの家族連れらが花を手向けた。
昨年4月の熊本地震で、墓石が倒壊するなどの被害を受けた熊本市中央区の小峯墓地では、今も崩れたままの墓石が残る。

地震で墓石が倒れたという同市北区の女性は昨年12月に復旧工事が終わり、今年は立て直された墓石に手を合わせることができた。女性は「先祖も喜んでくれていると思う」とほっとした表情で話した。

一方、益城町木山では、倒れたままの墓に花を手向ける人の姿があった。自宅が全壊し、今は熊本市東区の「みなし仮設」で暮らすという男性は「自宅の再建もこれからで、悩みは多いが、いつか墓も復旧したい」と語った。2017/08/14 産経

崩れたままの墓が残る小峯墓地.jpg

崩れたままの墓が残る小峯墓地で手を合わせる人たち(産経)

大地震では地動加速度が400gal以上になるので、アスペクト比が2.5以上の墓石は転倒してしまう。強震計の普及が進んでなかったころ、例えば関東大地震の時には墓石のアスペクト比と転倒の関係から、地動加速度を推定したのである。最近では強震計の設置数は飛躍的に増えている(1000箇所)ので墓石の状況は被害記録としてのみとなった。

写真のように未だ大震災後の爪痕が残る墓地でのお墓参りは一層の悲哀を感じさせる。記事のように復旧していない墓石の持ち主(永代供養)はいまだ前途の見通しが立っていないか、あるいは亡くなっているのかもしれない。お墓の修理はただ直すだけでは眠っているご先祖様に申し訳ないから、持ち主が行うべきなのは当然である。

筆者は長男ではないので未だ墓地は確保していない。どうせ最初に入るのは筆者だから何も急ぐことはないのである。あまり真剣に考えてはいないが、何もお墓に入らなくても、それこそ細かくした骨を山にでも撒いてもらっても良いと思っているのである。大地に骨を撒くのは自然に帰れるので、世界ではかなりの国で行われている。

しかし一般的にはお墓を建てるのが日本の常識である。慣習に従って建てるとすれば、筆者は塔状のお墓ではなく、直方体の簡単なお墓にしようと思っている。お墓参りに行って周りを見学すると直方体のお墓があって、「愛」「真理」「絆」などが書かれているのを見かける。筆者にはそのような趣味はないので、名字だけにするつもりである(まだ真剣ではない)。

ところで墓石の業界ではちゃんと耐震性について考えていた。下図のように「一体墓石」「連結墓石」である。又、土台とは引張り強度のあるシール材(SSG:Silicone Structural Glazing)で固定している。SSG工法は建築の外装で、窓枠の無いガラス面を構成するため開発された。

耐震一体墓工法.jpg

耐震一体墓工法(株式会社ぶつだんのもり)

耐震連結工法.jpg

耐震連結工法(株式会社ぶつだんのもり)

「石乃家」のHPに拠れば、上記の形状は和型墓石と呼ばれ、仏舎利塔(古代インドの「ストゥーパ」)に由来する供養塔や五輪塔を簡略化したもので、復縁(おめでたいこと)を意味しているそうである。復縁は離婚した二人が再婚すること、だと思っていたが仏教的に深い意味があるのであろうか。

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グーグルが2000万匹もの蚊を放出-ジカ熱などの根絶実験始まる [エッセイ]

米検索大手グーグルの関係会社が、カリフォルニア州中部にあるフレズノの市街地で7月中旬から車を使って大量の蚊を放ち続けている。計画では、冬までに2000万匹が放出される予定だ。特別な処理で“不妊”にした雄の蚊を利用し、生息している蚊を激減させるのがねらい。バイオテクノロジーを使い環境をコントロールする壮大な実験が始まった。

減らすターゲットとなっているのはジカウイルスの媒介で知られているネッタイシマカだ。日本では2016年のリオ五輪をきっかけに広く知られるようになったが、厚生労働省によるとジカウイルスに感染しても約8割は症状がなく、残りの2割は2~7日後に微熱や関節痛など比較的軽度のジカ熱を発症する。本人は深刻なことにはなりにくいが、妊婦が感染すると胎児に「小頭症」と呼ばれる先天性異常が起きる可能性が高まる。アフリカ原産とされるネッタイシマカだが、13年にカリフォルニア州のセントラルバレーで見つかり、その後、フレズノ郡で広がった。

放出しているのはボルバキアという病原菌に感染させられている雄だけだ。蚊の雄は刺さないのでヒトや動物に対しての直接的な害はない。ボルバキア菌は、宿主動物の生殖に関わる機能を制御して自らの繁栄に利用するいわゆる“利己的遺伝因子”をもっていることで知られている。ネッタイシマカの場合は、感染した雄と感染していない雌が生んだ卵では「細胞質不和合」という現象が生じて孵化しない。これも結果的に感染した雌が多くの感染した子孫を残し、ボルバキア自身が繁栄するという“企み”なのだが、実験ではこれを利用する。2017/8/12 産経

Debug Fresno.jpg

米カリフォルニア州フレズノで放出する蚊(ベリリー社のブログより)

ウイルスや原虫などの病原体を持った蚊が、ヒトを吸血することで感染する。感染する病原菌はウエストナイル熱、黄熱、ジカウイルス感染症(ジカ熱)、チクングニア熱、デング熱、日本脳炎、マラリアなどがある。

最近では2014年に東京の代々木公園で蚊に刺された人が、デング熱にかかる騒動が起きた。感染した人が移動し、又、蚊に刺されるとキャリアの蚊は更に広がってしまうから、事件は連日報道された。昨年のオリンピックが行われたリオでは、ジカ熱が猛威を奮って、有名プロゴルファーが辞退の理由にしたほどであった。

筆者の終の住処では猫の額ほどの小さな植木が3ケ所あって、高木(オリーブ、キンモクセイ)の足元含め、いずれも隙間なく草花が植えられている。従って蚊の成虫が生息する条件に合致して、春から秋深くまで庭作業をすると蚊が襲ってくるから、虫よけスプレーが欠かせない。

蚊は水溜りが無ければ産卵、幼虫、孵化は出来ない。従って少なくとも家では孵化が出来ないよう水溜まりは作らないようにしている。例えばプランターの皿など屋外に出しているが、必ず伏せておく。又、バケツも蓋をしておく。他の家も当然注意していると思うのだが、いったいどこで産卵しているのだろうか?

ウイルスや原虫などの病原体を持った蚊を駆除するのは当然であるが、キャリアではない蚊であっても刺されるとかぶれるし、何しろ痒い。庭仕事の際は虫よけスプレーをするが、蚊はスプレーをかけていない衣類にとまって家に中に入り込む。そうなると騒動となる。

生物多様性の上では蚊も何らかの「役目」はあると思うが、筆者には分からない。蚊は憎いだけである。キャリアではない蚊ならば、血を吸うだけなら許せるが、痒いのが腹立たしいのである。吸われる血の量はせいぜい2mm立方とすれば、0.2×0.2×0.2=0.008ccである。

ところで表記のグーグルの大規模な実験である。実験名は「Debug Fresno」である。デバッグを今検索で調べると、コンピュータプログラムの「間違い」を探すことである。直訳するとフレズノ郡の間違い探しとなってしまうが、「Debug」は元々害虫退治のことなのである。大学生の頃に買った研究社の英和辞典には「害虫退治」しか載ってない。

今や世界最大の時価総額のIT企業であるグーグルにとって、この様な社会貢献は当然なのだろう。尤も買収した子会社が利益を生む可能性は高いから、事業なのだろう。しかし「Debug」を使ったネーミングは面白い。

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東京・丸の内の工事現場で転落、男性作業員3人死亡-足下の鉄板が外れ25m下に [安全管理]

11日午後4時半ごろ、東京都千代田区丸の内の「東京会館」ビル建て替え工事現場で、男性作業員3人が相次いで地上から地下3階に転落したと119番通報があった。40代の作業員2人と50代の作業員の計3人が全身を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁丸の内署は業務上過失致死の疑いもあるとみて、関係者から事情を聴くとともに詳しい事故原因と身元の確認を急ぐ。

同署や東京消防庁によると、5階で50代の男性作業員が内壁の基礎工事をしていたところ、足場の鉄板が突然外れて約25m下に転落。同じ現場で作業していた40代の作業員2人とともに地下3階まで転落したという。

現場はJR東京駅や皇居に近いオフィス街。三菱地所のホームページによると、建て替え工事は東京会館ビルのほか、富士ビル、東京商工会議所ビルの3棟が対象で、共同で建て替える計画が進められていた。3棟の跡地は計約9900m2。地下4階、地上30階(高さ約150m)の超高層ビルを、平成30年10月中旬に完成させることを目指しているという。2017/8/11 産経(写真も)

東京・丸の内の工事現場で転落.jpg

「東京会館」ビル建て替え工事現場

3名が亡くなったこの事故は「重大災害」である。「重大災害」とは不休も含む一時に3人以上の労働者が業務上死傷、又は、り病した災害で、厚生労働省では重大災害について詳細な原因調査等を行い、他の災害とは別に統計・分析して重大災害統計を作成している。つまり徹底的に調査が行われ、亡くなった作業員の使用者やゼネコンに過失があると刑事処分や行政処分(営業停止など)が行われる。

事故の原因は詳らかではないが「足場が落下した」と言う記事が多いから、これは仮設の作業足場の落下のことであり、作業足場を設置したであろうゼネコンの責任がまず問われることになるであろう。

地上5階で作業していて地下3階まで落ちた、という事は普通に考えるとその様な縦穴はエレベーターか空調ダクト開口しかない。エレベーターシャフトの場合、周りを間仕切り壁で囲った後はエレベーター業者が自分らで足場を組み立てて、レール等の作業を行う。

しかしエレベーターにしろ空調ダクト工事にしろ、その工事が始まるまでは、その開口部の養生(この場合穴をふさぐこと)はゼネコンの責任である。開口の大きさで短辺が1mくらいであればそれ程厚くない鉄板でふさげるが、2m以上、エレベーターシャフトであれば3mくらいになると、簡単ではない。

鉄骨造の場合一番安易なのは、一旦デッキプレートを敷いてしまい、コンクリートスラブが出来て間仕切り工事まで終わらせてから、デッキプレートを取り除く方法である。他には鋼材(H100×100くらい、単管では強度が足りない)と鉄板や足場の組合せであろう。

工事写真を見ると高層棟はこれからまだ鉄骨建て方、外装工事が続き、下層では内装工事、設備工事が始まっている。おそらく作業員は1000名近くであろう。設備工事が別途であっても安全管理はゼネコンが統括しなければならないから、1000人近くの作業員が安全な作業ができるよう、管理する必要がある。

ゼネコンの社員はQCDSE全てを管理する必要があるから大変である。来年10月の竣工はなかなか大変で、ついD(工程: Delivery)を優先しがちとなる。開口部養生は設置時点では十分安全であっても、間仕切り工事で一部支障があってずらしたりするかもしれない。そうした場合のための維持管理が重要となる。

亡くなった3名の方の為にも原因の徹底解明と、再発防止策を広く周知しなければならない。

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現場勤務の思い出⑫-屋上の防水勾配-2 [建築施工]

屋上スラブは外周と内側ではスラブ記号が異なっていた。外周の幅4m分が5cm厚く、且つ鉄筋量が多いのである。図面にはゴンドラ自走範囲と記述されていた。この建物ではレール走行のゴンドラではなく自走式のゴンドラなので、ゴンドラを吊った時に掛る荷重に対して設計してあったのである。

つまり水下(みずしも)となる建物外周のスラブが中央部のスラブより厚く、そうなると外周へ1/100の勾配をとるとなると、中央部のスラブは約20cmも厚くしなければならなくなるのである。これは建物重量的にも問題となるコンクリート量の増加(200tonくらい)なのである。

又、水上(みずかみ)のペントハウスの防水立ち上がり高さ(最低200㎜)も確保できなくなることが考えられた。そこで防水担当である他の班の先輩に意見を求めたら大騒ぎとなったのである。この問題は他の班長、工務主任、更に所長へと直ぐ報告となり、設計施工だったので設計部と協議となった。

設計部との協議は工務主任が行ったので筆者は立ちあっていなかったが、結局、排水溝は外周とペントハウスの中間に設けることとなったのである。排水溝のドレンがスパン中央部、つまり事務所スペースの直上にあるのは好ましくないが、やむを得なかった。

筆者としては問題提起だけでなく、最終案まで考えたかったが流石に新入社員ではその技術も無かったし、立場上も無理であった。しかし不謹慎ではあるが、先輩を始め工務主任までの大騒ぎとなったのを見て内心「してやったり」と思った。

この騒動の所為ではなく教育の為だと思うが、筆者は後に地下1階駐車場の防水納まり図を作成することになった。それまでは仮設の図面は何枚も書いたが、仕上げ図は初めてで、設計部の担当者にチェックしてもらうなど現場社員らしくなっていった。

なお防水勾配はスラブの厚さで行うのではなく、基本的にスラブ自体に勾配をつけ、S造では鉄骨梁で勾配をつけるのが原則である。この現場での失敗はその後の施工ハンドブックの改定時に注意書きとなった。

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現場勤務の思い出⑪-屋上の防水勾配 [建築施工]

建築施工を全く知らずに大学を出て現場に配属されると、施工について、いちからの勉強ばかりである。協力会社の作業員の方はプロだから頭を垂れて教えてもらうしかない。しかし新入社員とはいえ監督する立場だから、全て作業員任せには行かない。そこで役に立ったのは社内資料の「施工ハンドブック」を勉強することであった。

おそらく大手の建設会社には同じような施工に関する資料があると思うが、筆者が入社した会社では「現場管理」「仮設工事」「基礎工事」等から始まって各工種ごとに揃っており、「電気設備工事」など設備までのハンドブックになっていた。現場の工事の進捗に合わせ、前もって次の工事について施工ハンドブックを勉強したのである。

新入社員が自ら現場の問題点を発見して、対策を提案し、採用されれば、それは当人にとってものすごい励みになる。筆者に関しては屋上のコンクリート打設の計画において、平面的にコンクリート天端レベルを図面化した時であった。筆者は鳶、土工、鍛冶工を担当していたからである。

鉄骨工事は既に終わって、梁の上にはデッキプレートが敷設されている。デッキプレートは霞が関ビルの時に開発された、スラブのコンクリート量を少なくできるU形型枠である。鉄骨の梁は水平に取り付けられていたので、屋上の防水工事の為、防水下地のコンクリートは1/100の勾配をつける必要がある。

勾配を持ったコンクリート下地にアスファルト防水を行い、その上に押えコンクリートという事務所ビルでは一般的な仕様であった。排水溝は建物の外周に配置され、ドレンで下に排水される。雨水ドレンは建物の中央部に持ってくることは望ましくない。もしドレンパイプが水漏れしたら被害が大きくなるからだ。

従って下地のコンクリートは建物中央のペントハウスの部分を厚くし(高くして)、外周は設計厚さとして1/100の勾配を計画したのである。筆者は当然、構造図を見てスラブの厚さを確認した。問題はここにあった。続く

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築地市場の豊洲市場への移転-42(対策案)豊洲安全対策、70億円補正予算 [豊洲市場問題]

2020年東京五輪・パラリンピックの準備を加速させるため、東京都は、豊洲市場の追加安全対策工事など総額70億円規模の補正予算を編成する方針を固めた。小池百合子知事は今月28日に都議会臨時会を招集し、補正予算案を提出する。豊洲市場に移転する築地市場の跡地は、五輪で関係者用の駐車場などになるが、移転延期のため解体工事に着手できず、準備の遅れが指摘されている。このため都は、9月20日に開会予定の都議会定例会を待たずに補正予算を成立させ、早期に移転を進めたい考えだ。

豊洲市場は昨年9月、主要な建物の下に盛り土がなかったことが発覚。築地市場を移転させるにあたって都は、地中から気化する水銀などが建物内に入るのを防ぐため、地下空間の底面にコンクリートを敷設したり、地下水位を一定に保つために「地下水管理システム」の機能を強化したりする追加安全対策工事を予定している。工期は8か月を見込んでおり、都は補正予算が成立し次第、工事業者の選定などの作業を急ぐ。2017/08/09 読売

小池知事が誕生したことから、その公約の一つであった「豊洲市場への移転」は停止され、その後各種の会議、委員会、チームを立ち上げて検討してきた。その最終結論は安全対策を行って移転を行う、というものである。

豊洲への移転は約2年間の延期となったがこれを迷走とみるか、「安心」を得る努力の時間であったか評価は分かれると思う。小池知事の問題提起によって初めて豊洲市場が「盛り土」していないばかりか、当時の地盤より2m掘り下げた状態になっている事実が分かったから、筆者はこの点だけでも知事の公約は意味があったと考える。

繰り返しになるが、汚染土壌処理の為の専門家会議の提案は、現地での浄化に加え

① 地盤面(A.P.+4.0m)から 2m(A.P.+2.0m)までの土壌を掘削し、入れ換え(埋め土)。
② さらに上部に 2.5m の盛土。

であった。A.P.とは荒川の潮位のことで、同じような潮位としてT.P.(東京湾ポイント)がある。
A.P.=1.1344m= T.P.±0.0mだから、①②の4.5m分はT.P.=0.8656~5.3656mの範囲である。東京湾の潮位は毎日±1.0mは変動するので、土壌掘削したT.P.=0.8656はm地下水が現れるぎりぎりの深さであった。

従って現状で「埋め土」をしていないT.P.=0.8656m部分が存在することは、潮位の変動によっては地下水が上がって溜まる可能性があり、現実にピット内は水溜りであった。これでは幾ら浄化したとはいえ完全ではないから、溜まり水に「飲料水」の基準を満たさない物質が入っているのは当然なのである。

従って専門家会議の「埋め土」「盛り土」の提案は至極まっとうなもので、それをしなかったのは「代案」なしでは通用しない。代案とは例えば地下部分全てを鉄筋コンクリート造にすべきであった。その代案でも「埋め土:T.P.=2.8656mまで」は行うべきであった。

今回、ピット部の「捨てコンクリート」をコンクリートで覆うようにし、更に常時「揚水」する対策を取ると言う。常時「揚水」しなければコンクリートの覆いが浮いてしまうからである。多分コンクリート厚さは最低で(規準)10㎝だが、50cmくらい打設するとしても浮くのである。

対策案の詳細が公開されたら改めて論評したいが、筆者は2016/9/16のブログの案がベストと信じている。なおそのブログで工事費を概算で70億円と試算した。偶然の一致である。

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「悩みぶちまけろ」と研修で暴言、新入社員の男性自殺-遺族らがゼリア新薬を提訴 [エッセイ]

製薬会社「ゼリア新薬工業」(東京都中央区)の新入社員の男性=当時(22)=が研修中に「悩みをぶちまけろ」と強く要求されたり、吃音を指摘されたりしたことなどから精神疾患を発症して自殺し、中央労働基準監督署(東京)が労災認定していたことが8日、分かった。男性の遺族は同日、同社などに対し約1億円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に提起した。

遺族側弁護士によると、男性は平成25年3月、早稲田大を卒業し、同社に入社。同年4月から新入社員研修を受け始めた。研修では、同社から委託された講師が「何バカなことを考えているの」「いつまで天狗やっている」などと指導。男性は研修参加報告書に「吃音ばかりか、昔にいじめを受けていたことまで、一番知られたくなかった同期の人に知られてしまい、ショックでした」と書いていた。男性は5月、幻聴や妄想など異常行動が現れるようになり、研修施設から自宅に帰るまでの途中、東京都新宿区内で自殺した。2017/8/8 産経

自殺の発端となった研修は「意識行動変革研修」「自己否定研修」と呼ばれるもので、基本的な考え方は「自己啓発」であり、自ら問題意識を持って業務の改善や目標達成を行うものである。考え方は確かに正しいが、現実的には今回の様な犠牲者が出るのである。

思い返してみれば筆者の会社員人生において、幾つもの研修を受けてきた。新入社員研修についてはブログにしたが、その後3、5、8、20年(精確ではない)の社内研修を受講した。受講だけではなく、研修の講師もずっと行ってきたから、今回の事件を知り記事にすることにしたのである。

筆者にとって研修は基本的に嫌であった。寝食を共にする集団行動が嫌なので、それは社交性が無いからなのは分かっている。大勢の前でしゃべるのも苦手なのも一因であるが、しかし社内会議でのプレゼンや学会での発表など必要に迫られて行くうちに慣れてきた。

しかしどうしようもない研修は社外の講師によるものであった。初級管理者研修はR社の研修で、もう30年以上も前のことなので詳しく覚えていないが、今回の「悩みぶちまけろ研修」の様なものであったが、程度は多分違ったのだろう。又、入社してから8年も経っていたので、新入社員ではなく大分心も強くなっていたから、研修に「お付き合い」出来た。

社内の研修は技術の習得の為だから、ストレスは少なく、筆者のように寝食を共にするのが嫌な社員にとっては仕方がない。社有の研修所は講師用にはビジネスホテルのシングルであったが、研修生は2人部屋だった。8畳くらいだったと思うが、普段全く付き合いのない者と寝るのは嫌だったので、寝酒を使って寝たのである。なお夕食後は飲酒を許可されており、グループや講師と飲み明かした。

亡くなった新入社員の男性はどうもMR(medical representative:医療情報担当者)の様である。MRは以前「プロパー」と呼ばれており、自社の薬品を買ってもらうために医者への接待が問題となった。その為に「医療情報担当者」と名称を変え、且つ、実際に医薬品のプロになることになった。

従って新入社員の男性はMRとして「営業的センス」と「医薬品のプロ」の双方を短期間で習得しなければならなかったのだろう。特にゼリア新薬工業のように中小規模の医薬品メーカーにとっては今も「営業的センス」が優先しているのではないだろうか。なにしろ医薬品の信用度は大手に比べれば低いだろうから、その営業は、筆者の様な業種も違えば、又、技術者には想像できないくらいの厳しいものなのだろう。

早稲田大を現役で入学しているから、勉強の出来る優秀な若者であったのだろう。就職活動は激化していた頃だとはいえ、選んだ会社が悪かったように思える。ご冥福をお祈りする。

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国交省、社会保険未加入業者の排除厳格化へ-ランク付けで公共事業受注に反映 [建設関連ニュース]

国土交通省は7日、建設現場での社会保険の加入促進に向け、公共事業の施工業者を選定する際に保険未加入の建設業者に対する評価を厳格化する方針を固めた。評価基準を告示改正で変更して保険未加入の業者が選定されにくい仕組みにする。労働環境の改善を図り、建設労働者の人材確保につなげるのが狙いだ。

国交省発注の公共工事では4月から施工業者に対し、下請け業者の社会保険加入を厳しく求めている。こうした厳格化の仕組みを入札の可否を分ける建設業者のランク付けの段階で、市町村レベルも含め全ての公共工事に取り入れる。

変更するのは建設業者が事業年度ごとに受ける「経営事項審査」の基準。審査では、技術力や経営状況などの項目ごとに能力や実績を数値化し、積算した総合点でランク分けしている。

社会貢献などを評価する「社会性等」の項目では、作業員が社会保険に加入していない場合などに評価がマイナスとなるケースもある。ただ、現行の総合点は各項目のマイナスも0点に繰り上げて積算され、減点されない仕組みだった。変更後、社会性等の項目は最も低い評価の場合、マイナス1995点となり、ランク付けに大きく影響する。

国交省の調査によると、雇用保険、健康保険、厚生年金保険のすべてに加入している建設労働者は全体の76%にとどまり、3保険とも未加入の作業員も13%に上る。元請けから法定福利費(会社が負担する社会保険料)を受け取っていない下請けの加入率が低いほか、型枠工など現場を渡り歩く技能労働者は未加入のケースが目立つ。2017/8/8 産経

建設業では所謂ゼネコンの社員はほぼ100%社会保険に加入しており、健康保険、厚生年金保険の約半分は会社が負担しており、社会保険に未加入の場合に比べて優遇されている。筆者は会社を退職してからは国民健康保険となったが、年金生活にとって大きな負担となっており、現役の頃の優遇を実感した。

しかしゼネコンの協力会社(下請負)においては1次下請負会社の社員は社会保険に加入していると思うが、2次、3次となると加入率は少なくなる。「日雇労働者」は加入しようにも特定の会社に所属していないので、厚生年金には加入できないし、雇用保険、健康保険には入れるようだが手続きを申請する必要がある。

建設業は「危険」「汚い」「きつい」の3K産業のイメージが強いが、更には病気や怪我の場合に手厚い保護が受けられない状況では若い人たちには魅力がない。配偶者となる人がその様な状況では結婚の障害になってしまい、未婚率が高くなる要因でもある。

今は2020年のオリンピックに向けて建設業はバブルの時と同じように盛況である。ゼネコンは多くの利益を計上している今こそ、下請負業者へ「法定福利費」を上乗せした代金を支払うのは当然として、下請負業者へ末端作業員に至るまで社会保険への加入を指導すべきであろう。

安全管理を徹底する際、最初に労働基準監督署が対象としたのは大手ゼネコンであった。今回の指針も先ずは大手ゼネコンが範を示すことにならざるを得ないだろう。そして下請負業者は今後苦しくとも作業員を社員として直傭することになるのではないか?直傭の方が安全面や品質確保においても有効なのは明らかである。

しかし2020年以降はどうなるのであろうか。建築の仕事は大幅に減少が予想されるが、一方、国土強靭化の為には大幅な財政出動をしてインフラ整備を行うべきなのである。大地震は当然としても、大雨による土砂災害が頻繁に起き、その都度「激甚災害」と認定されている現状は早急な対策が必要だからである。

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